あんこのおいしい季節が到来──私の「マイクロツーリズム」⑧

●先週の月曜日、神田駅近くで所用があったので、ついでに蔵前でランチ、さらに日本橋堀留町の和菓子屋へというコースで車を走らせました。蔵前の店は2カ月前、浅草から浅草橋まで歩いたとき偶然見つけたもの。土曜日のランチタイムでしたが、30〜40人が行列していたのを見て、ネットで調べたところ、有機の食材だけで作ったメニューを提供しているのだとか。
●蔵前はいま注目のエリアらしく、若い人の姿が目立ちます。ほかにも、こじゃれたイタリアンやカフェがそこここに。この日はほとんど並ばずに入れたのですが、見立てどおり当たりでした。京都風というか、おばんさいを2品、メインを1品セレクトするスタイルで、名づけて「寝かせ玄米定食」。味はバッチリ・量もピッタリで大満足。
●堀留町の店は、以前から気になっていたところで、目的はどら焼き。体によいあんこを食べられたという点ではよかったのですが、味はいまイチかも。先日見たNHKの『ガッテン!』によると、小豆ににはでんぷんが多く含まれているのですが、注目すべきは、そのうちの「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」。食べても消化吸収されず、便の量を増やして腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発化させるそうです。腸内細菌のエサになったり、便に水分を与えて出しやすくしたりといった働きもあり、近年注目されているのだとか。あんこが何よりの好物である私にとってはありがたい内容で、最後までしっかり見ました。
●あんこと言えばもう一軒、東十条に「草月」という店があり、「うさぎ屋」「亀十」と合わせて”東京三大どら焼き”と呼ばれているそうです。次回は「草月」に行ってみましょう。「マイクロツーリズム」といっても、私の場合、行き先の決め手はやはり食べ物。夏の暑さともおさらばし、食欲の秋はすぐそこで、楽しみが増えます。

Facebook Post: 2020-09-22T16:05:22

名物のかき氷も、最後は……

●絶好の”かき氷日和”とあって、目白駅近くの甘味店へ。でも、入るやいなや、ご予約は?」と尋ねられびっくり。かき氷を食べるのにまさか予約が要るとは。ここのかき氷は昔からその圧倒的なボリュームで知られています。高さ20㎝はあろうかという氷の壁に缶詰1個まるまる使っているのではと思えるほどの小豆。お好みで白玉やミルク、アイスクリーム等もプラスできますが、それなしでもクオリティーは十分です。
●初めてこの店に行ったのは30年ほど前。毎年夏ギラギラの時期になると食べたいと思うのですが、なかなかタイミングが合わずで。今年はコロナ禍のおかげと言ってはなんですが、何年ぶりかで願いが叶いました。氷の壁の高さは以前と変わらず、小豆の量も同じ。大満足です。
●いまでこそ金時(小豆)を食べられるようになりましたが、子どもの頃は高嶺の花もいいところ。普通は砂糖水をかけただけの「せんじ」で、シーズンに1、2度イチゴとかメロンとか(といっても、要は色付きシロップですが)を口にするくらい。練乳をかけた「ミルク」もほとんど無縁でした。ちなみに、「せんじ」は私が育った名古屋とその近辺でしか通じないようで、西日本では「みぞれ」、関東では「すい」と呼ぶようです。
●スマホでニュースをチェックしていると、「安倍首相、辞意」のニュースが。たまたま今朝の朝日新聞に首相の地元・山口県に関するコメントを寄せていたこともあり、なんだか妙な気持ちになりました。凛々しくそびえていた氷の壁は、みぞれの状態からほとんど水に。つやつやしていた小豆も、すっかりくたびれてきた感じ。魂の抜けたかき氷にスプーンをつける気にはなれません。ごちそう様でした。

Facebook Post: 2020-08-28T20:18:22

予想以上! 真っ昼間に外出する人の多いこと

●明後日(8月23日)は、二十四節気の「処暑」。しかし今年はそれとはほど遠い状況で、35℃の熱壁が日本列島を取り囲んだままです。昨20日の全国最高気温は滋賀県東近江市で39.5℃。それに敬意を表してというわけではありませんが、昼食は「ちゃんぽん亭」の近江チャンポン。昨年6月、近江八幡一帯を旅したとき初めて出会い、トライしたところ、私たちの好みにピッタリの味。またいつか‥‥などと話していました。
●その支店が銀座にあったのです。同県彦根生まれの近江チャンポンは削り節と昆布から取った京風のだしが売りで、だれにもなじみ深い長崎のチャンポンとはかなり違った味わい。東京周辺で食べられるのは東久留米、水道橋、そして銀座の3店舗のみ。銀座の店は交通会館の裏にある「INS(インズ)」というビルの2階にあるのですが、穴場的なロケーションのせいか、それほど混んでいません。お近くに行かれた際はぜひお試しあれ。
●交通会館は昔から知られるショッピング施設。いまでこそ、都内には多くの道府県がアンテナショップ(地上店)を出していますが、それ以前はここ交通会館がメッカでした。現在も北海道、秋田、富山、大阪、兵庫、和歌山など10を越える府県が出店しています。今年のお盆は、銀座・日本橋界隈に点在する各県のアンテナショップを巡るのが流行ったそうですが、ここなら全国の4分の1を一気に”制覇”できます。
●交通会館の近くにも沖縄、福井、山形、茨城、高知、熊本などのショップがあり、食事ができるところも。コロナ禍で隣県に行くのもはばかられる中、地方各県の雰囲気を感じに行くにはもってこいです。「外食」や「旅」はたしかに不要不急でしょうが、たまには、ねえ。実際、昨日も真っ昼間のいちばん暑い時間帯にもかかわらず、多くの人がマスクをしながら歩いていました。

Facebook Post: 2020-08-21T15:23:51

昨日沖縄、今日富山。明日は北京かスペインか!?

●すぐにでも行きたいところばかりですが、コロナ禍のもとではかなわぬ夢。そこで、東武デパートの「沖縄展」、近所のスーパーの片隅で見た「富山みやげ」、北京が舞台のライブビューイングオペラ『トゥーランドット』、そしてスペイン料理の店と、この週末は充実した時間を過ごしました。でも、にぎわっていたのはライブビューイングだけ(それでも定員の9分の1=50人弱)で、あとはどこも閑散としており、銀座のホコ天もご覧のようなありさま。猛暑を通り越した狂暑とあっては、それも納得です。
●でも、「暑いときには熱いものを」という昔からの言い伝えを守り、ランチはなべ焼きうどんに挑み汗だく。浅草の「尾張屋」という蕎麦屋でしたが、‥‥おっと、もう一カ所、尾張(愛知県)が増えましたね。富山・高岡市の銘菓「鹿の子餅」は見るからに涼しげで、この季節にピッタリかもしれません。*箱の横にあるのは沖縄名物サーターアンダギーですよ、念のため
●『トゥーランドット』を知ったのはフィギュア・スケート。2006年のトリノ・オリンピックで荒川静香選手が同作品の「誰も寝てはならぬ(Nessun Dorma)」に乗せて華麗な演技を見せ、みごと金メダルに輝きました。以来、この曲はフィギュアの世界で人気になりましたが、実際、聴くと胸が熱くなります。
●そう言えば、初めてこの曲を聞いたとき、原題でもあり歌い出しの歌詞でもある”nessun(〜してはいけない)”を「熱線」と聞き違ったことを思い出しました。やはり、「熱〜い」歌なんですね?

Facebook Post: 2020-08-16T09:29:28

真夏の昼の映画館

●オペラ『アイーダ』を観てきました。といっても銀座です。『トゥーランドット』『蝶々夫人』『椿姫』『カルメン』『ポーギーとベス』など古今東西の名作品32本が2018〜19年、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演され、そのライブビューイング版が東劇で上映されているのです。どの作品も舞台は海外。日本から一歩も出られないいまの時期にピッタリで、さっそく行ってみました。435人収容のハコなのに、客は40人ほど。”不要不急”ですからね。
●『アイーダ』の舞台は古代エジプト。イタリアの野外劇場で5年前の6月に、観たことがあります。そのときは”野外でオペラを観る”という体験自体が目的だったので、ストーリーなどほとんどどうでもいいという感じでした。今回はライブビューイングですから、舞台の様子をそのまま流すわけではありません。観客を飽きさせないための工夫がふんだんにほどこされているのです。
●始まる前には劇場支配人、幕あいには出演者や舞台セット(『アイーダ』はすごい!)の監督などへのインタビューが。おかげで見どころ・聴きどころがよくわかります。舞台もオーケストラピットも、複数の角度から撮影された映像なので、生で観るより変化に富んでいる印象が。
●何よりありがたかったのは、イタリア語の台詞が日本語の字幕で画面に流れること。ストーリーがスーッと頭に入ってきます。それでいて料金は生の舞台の10分の1ほど。考えようによってはえらくお得で、大満足の3時間でした。終わって外に出ると、強烈な暑さで、劇場近くの小さな公園のミストはフル稼働。お盆の帰省を控えている人が多いのでしょう、銀座はかなりの「密」状態でした。

Facebook Post: 2020-08-09T21:32:24

男も女も、コロナで大きく変貌

●夕方、近所のスーパーに買い物に行きました。ここ3カ月ほどの顕著な傾向は、男性客の姿が多いこと。重たそうな通勤バッグを手にした20代後半〜40代前半のビジネスマンなど、平時ならこうした場所でけっして見かけそうにない人たちが、野菜や肉を真剣な顔で物色していたりするのです。若者が背負う有名ブランドのリュックから長ネギが見えたときは笑えてしまいました。
●かく言う私も最近、”主夫”業がすっかり板につきつつあります。どのスーパーのどこに何が置かれているのかなど、すっかり覚え込んでしまいました。ここのところの野菜の値上がりもひしひし感じており、それによってメニューを変えたりすることも。スーパーの目玉商品もきっちりチェックし、家庭内在庫の状況と突き合わせながら補充したりしています。
●週3回行っているジムから自宅に歩いて帰る途中、インパクトのある名前のカレー屋さんに入りました。驚いたのは、ワーキングマザーとおぼしき女性が”おひとり様”で来店してきたこと。それも3人です! 近くにはこじゃれた店もあるのですが…。外食がままならない中、毎日家族の食事を作るのに疲れているのかなぁ。彼女たちにとってランチの外食は、貴重な息抜きのチャンスなのかもしれません。
●コロナ禍は日本の社会のありよう、個々人の暮らし方を確実に変えつつあるようです。外出する・集まる・しゃべるといった、ごくありきたりの行為にためらいを感じたりするなど、およそ想像もしなかったこと。心身の調子がすぐれない人が増えているようですが、それも当然のように思えてきました。

Facebook Post: 2020-08-07T20:59:06

小池知事に逆らって(?)秋田へ

●知人の営む温泉旅館の開業15周年を祝う会に招かれ、1〜3日で秋田県まで行ってきました。長かった梅雨が明けスカッとした青空でしたが、自宅を出るときは、なぜか体を丸め視線も下向き。東京から出ることへの罪悪感とでもいうのでしょうか。ふだんの自分に戻ったのは大宮で新幹線に乗り換えてから。ただ、「こまち」の車内はガラガラで、夏休み中の土曜日とはとても思えません。目的地の田沢湖駅前も閑散としていました。
●館主は、先日亡くなった台湾の李登輝元総統と親しく、ロビーには「我是不是我的我(=私は私でない私である)」の揮毫、中庭には植樹した枝垂れ桜も。李元総統がこの旅館を訪れたとき泊まった(というか、それに合わせて増築した)部屋があり、私も中に入らせてもらったことがあります。
●今回はたっぷり時間があったので、館内外をゆっくり回ることができました。部屋に備え付けの露天風呂に入っていると、不思議なことにアブラゼミ、ツクツクホウシ、ヒグラシの鳴き声が同時に聞こえてきたりします。ウグイスがさえずり赤トンボも飛び交うなど、春と夏と秋が一緒になった、なんともぜいたくな空間。リピーターが多いのがよくわかりました。

Facebook Post: 2020-08-05T13:13:35

トラベルにもいろいろあります

●そもそも「Go To トラベル」というネーミングが気に入りませんでした。なんで国民が政府から命令されなくてはならないのでしょう。「Let’s Go To」ならまだわかりますが……。安倍総理が4月7日だったか、「これで経済のV字回復を」と胸を張ってみせたときの強い違和感。案の定ここ数日、感染拡大が急速に広域化・濃密化しつつあります。
●「トラベル」も「イベント」も「会食」も大半は「不要不急」。東京の住民にとって「トラベル」はいま、家とその周辺、歩いて行き来できる範囲に限定せざるを得ません(「スーパー・マイクロツーリズム」ですね!)。それでも、知らなかったスポットを知る、これまで気づかなかったことに気がつくなど、それなりに楽しいものです。
●コロナ禍が始まってからほぼ半年、書店の平台には”散歩”に関係する雑誌がズラリ。国内・海外旅行に関わる本が並ぶコーナーに人の姿はほとんどありません。 それと真逆なのが、「ウイズコロナ」「アフターコロナ」をテーマにした棚で、ノンフィクション・小説を問わず、ここ1、2カ月であっという間に増えました。内容も、歴史、哲学、教育、心理学、社会学など多岐にわたっています。トレーニング、料理、免疫強化などのヘルスケアをテーマにした実用書も含めると300点を超えているでしょう。
●購入した本・雑誌を読みながら想像力をめぐらせ、その世界に入り込む──これもまた意義ある「トラベル」ではないかという気がします。もちろん、35%引きもありませんし、15%相当額のクーポンもつきませんが。書店の隣のレコード屋でバーゲンが。掘り出し物でも見つけて聴けば、「トラベル」もいっそう充実しそうです。

Facebook Post: 2020-07-31T11:02:24

上野・不忍池のハスは迫力満点──私の「マイクロツーリズム」⑦

●ステイホーム」3日目の昨日は早朝からひどい雨。最初の2日間家でじっとしていた反動もあり、上野の不忍池にハスを見に行くことにしました。
●9時前ならそんなに混んでいろこともあるまいと思ったのですが、同じようなことを考える人はやはりいるもので、そこそこ人の姿が。でも、それより多かったのはハスで、池の水面がまったく見えないほどでした。このすぐ近くで生まれ育った家人によると、「ここのハスはとにかく大きくて、しかもたくさんあるでしょ。だから、他のところだと物足らなくて」。
●これまで全国あちこちでハスを見てきましたが、たしかにここにはかなわないでしょう。よく見る白でなくすべてピンク色なのも印象的ですが、何より驚くのは葉の大きさ。直径50〜60センチなどというのはざらです。葉も大きければ花びらもツボミも巨大。
●可憐さには欠けますが、迫力は満点で、長い梅雨で欝々としている気分がすっかり晴れました。あと半月くらいは花が咲き続けるのではないでしょうか。大都会の真ん中にこんなに素晴らしいスポットがある東京。「Go To トラベル」のお世話になどならずとも、ストレスは解消できますし、何より安上がり(不忍池はタダです!)なのがありがたい。

Facebook Post: 2020-07-26T08:48:55

チョー安上がりでパリ郊外気分!──私の「マイクロツーリズム」⑥

天現寺橋を過ぎ白金台にかけて、道路の両サイドに車がビッシリ駐まっていました。日曜日で、時間パーキングが無料のためですが、それにしても…という感じ。歩道を歩くのはほとんどが家族連れ。ホント久しぶりの晴天で、皆、待ってましたとばかりにで繰り出してきたのでしょうね。
●今日の目的地は都立庭園美術館。よく考えてみると奇妙な名前ですが、もともとは広大な庭園を備えた皇族(朝香宮)の立派な邸宅があり、それが戦後外務大臣の公邸になったりホテルの迎賓館になったりしたのち、1983年に美術館として公開されたためです。すぐ隣は国立自然教育園で、一帯には、都心では考えられないような緑豊かな風景がかもし出されています。
●それにしても、1933年に完成した鉄筋コンクリートの建物のお洒落なこと。外側は玄関入口に一対の狛犬が置かれているだけで素朴な印象なのですが、内装は、レジオン・ド・ヌール勲章も授けられたフランスの画家・デザイナー、アンリ・ラパンや金細工師・宝飾デザイナーのルネ・ラリック(箱根に彼の作品をそろえた美術館がある)らが手がけ、「ここまで…」と思うくらいアール・デコの粋を凝らしたものになっています。
●帰りは西洋庭園の中を歩いたのですが、その日本離れした雰囲気には驚くばかり。高い飛行機代を払わずとも「異国(あえて言うならパリ郊外かな?)」の空気感が味わえ、なんだか得したような気が。二つの施設の一角に公園があり、そこで家族連れがくつろいていたようで、人出の多さにも納得。「マイクロツーリズム」も捨てたものではありません。

Facebook Post: 2020-07-20T14:10:27

ユニークな施設も、単独では魅力半減

●7月7日にめでたくオープンした「ときわ荘マンガミュージアム」。我が家から徒歩3分のところにこんな全国レベルの施設ができるなんて、にわかに信じがたい気もします。コロナ禍の影響で開館が3カ月半も遅れてしまいましたが(当初予定は桜の季節!)、オープンして初の週末=7/11・12の両日はかなりのにぎわいを見せていました。
●ただ、残念なのは、せっかくこうした集客力のある施設ができたのに、周囲に魅力的なスポットがほとんど何もないこと(写真)唯一カフェめいた店とトンカツ屋ができたくらいで、あとはこれまでとまったく変わっていません。かつてときわ荘の住人たちがお腹を満たしたという「松葉」は、代替わりしたもののいまも健在ですが、それ以外、ミュージアムを訪れた人が立ち寄りたくなるような店となると…。
●もともとこの一帯は商店街で、四半世紀ほど前まではにぎわっていたといいます。しかし、以後は歯が抜けるように店が閉じていったようで、私が引っ越してきた16年前にはすでに、ほぼシャッター通りと化していました。
●ミュージアムの最寄り駅は2つ。うち、拙宅に近い東長崎駅の周辺には、遠くから訪れた人がぜひにと思うような店は見当たりません。「私が子どものころは映画館が3軒もあったんですよ」と、年老いたタクシー運転手から以前聞いたことがありますが、それくらい多くの人がこの界隈を行き来していたのでしょう。
●いま時点では椎名町駅のほうが一段も二段もにがわっています。ミュージアムの誕生をきっかけに両駅が有機的に結びつけば人の流れも変わり、東長崎駅のまわりももっと活気が出てきそうな気もするのですが…。それにはやはり、気の利いた店の存在が不可欠でしょう。どなたか進出してくる方はおられませんかね。

Facebook Post: 2020-07-17T14:28:31

「3密」はダメだけど、「3蜜」は…。

● 愛知県小牧市に住む中学時代の親友から桃が届きました。いよいよ、私の好きな「3蜜」が勢ぞろいする季節の到来です。桃の別名は「水蜜」、それにあん蜜と蜂蜜を加え「3蜜」。発音は同じ「サンミツ」でも、コロナのリスクを高める「3密」とは違いますよ。
●生来の甘い物好きで糖尿病の境界をウロウロしている私はコロナ感染→重症化のリスクも高く、「3密」にはよくよく気をつけているのですが、その一方で「3蜜」には目がありません。桃=水蜜はそのエース格で、この季節は私にとって”試練のとき”と言えます。
●ちなみに、果物の品定めはけっして簡単ではなく、桃はその筆頭。念入りに選んだと思ったのに、口に入れたとたん”ハズレ”と分かったときの悔しさといったら! 逆に、投げ売りのように置かれていたのを買って食べてみたら、信じられないくらいの”大当たり”などということも。どこか人生にも相通じるところがあるようにも思えます(大げさに過ぎるかも?)。
●50数年前、名古屋の中学生だったころ、小牧市は桃のモの字もなかったように記憶しているのですが、いまは桃ケ丘、桃陵、桃花台ニュータウンなどという地名が。時代を経るにつれ、農業のありようも大きく変わったのかもしれませんね。その後名古屋から小牧に移り、毎年この時期、地元の名産を送ってくれる友の真心に感謝するとともに、色と身の固さなどじっくり吟味しながら、大事に大事に味わわせていただきます。

Facebook Post: 2020-07-15T14:50:15

銀座の熊本館──私の「マイクロツーリズム」⑤

●3カ月に一度訪れる銀座のクリニック。前回(4月)は自粛期間のまっただ中でキャンセルしたため、今日は半年ぶりとなりました。帰りがけ、銀座熊本館の前を通りかかったので、水害に遭った球磨川流域の人たちの助けになるかもと思い、県産品を少し買いました。一度食べてみたいと思っていた南関【なんかん】あげ、最近我が家の主食の座を占めつつあるモチ麦、いまの季節ぬか漬けに欠かせないミョウガ、そしてつい最近孫が関心を示したオクラの4品。ささやかですが、さわやかな気分になれました。●都内には46府県のアンテナショップがありますが、熊本県のそれはいちばん地価の高い場所=銀座5丁目に立地。でも、中に入ったのは今日が初めてです。場所柄もあってでしょう、すっきりした内装で、2階にはカフェもあるようでした。昨秋ラグビー🏉W杯を熊本で観戦、ついでに三角【みすみ】など何カ所か観光スポットにも足を運んだこともあり、浅からぬ縁を感じている熊本。一日も早い復旧を願うばかりです。

Facebook Post: 2020-07-14T13:07:53

東京の”三大銀座”のうち二つを制覇

●生活のありようがすっかり変わって3カ月余。料理(写真は最近作ったラタトゥイユ)、自宅周辺と都内の行ったことない街歩き、そしてドライブが近ごろの”マイブーム”ベスト3でしょうか。
●今日は雨でしたが、江東区の砂町銀座へ。車なので濡れずにはすみましたが、1時間弱かかりました。商店街は東西700メートルといいますから、かなり大規模です。車が通れないほど道幅が狭いので、密着度は高そう。ただ、幸い今日は雨の日曜日とあって、それほどでもなかったです。
●砂町銀座で充実しているのは惣菜屋さん。店の数が多く、バラエティーも豊か。「いいな」と思ったものを片っ端から買っていては、とても食べ切れないほどです。夕食用にと、焼き鳥、アサリの佃煮、モツ煮込みを購入しました。
●先日行った十条と、ここ砂町、そして戸越が23区内の「三大銀座」と呼ばれているとのこと。これで2つ”制覇”したので、残るはテレビでもおなじみの戸越ですが、近々足を運んでみようと思います。
●それにしても、先月末に買い替えた今度の車、自分の感性にぴったりフィットしているようで、ほとんど毎日乗りまくり状態。ここ10年近くハズレ続きでほとんど乗らずじまいできただけに、今回の”当たり”はうれしいかぎりです😃。

Facebook Post: 2020-07-05T21:14:41

練馬でショパンに出会う──私の「マイクロツーリズム」④

●『ショパン 200年の肖像』を観てきました。4/26からスタートの予定が、コロナ禍のため6/2に。昨日28日で終了は変わらないので、会期が半分以下になってしまい、かなり混雑していました。自筆の楽譜、手紙、遺品をはじめ、ショパンの肖像や彼に関わる美術作品、国際コンクールのポスターなど、さまざまな素材が巧みに構成・展示されたユニークな内容でした。
●会場は、西武池袋線中村橋という地味な駅の真ん前に建つ練馬区立美術館。35年前にできた施設ですが、同じ沿線に住んでいながら一度も行ったことはありませんでした。でも今回、コロナのおかげで足を運ぶことができ、よかったです。実を言うと、今年の8月、5年に1回開催されるショパン国際ピアノコンクールに行く計画を立てていました。残念ながらその夢はかなわずガックリ来ていたのですが、今回の展示会はそこそこ満足できました。もっとも私の場合、ショパンの音楽に惹かれているわけでもなく、ポーランドという国や文化に強い関心があるだけですから、満足の中身は違います。昨日会場で見かけた方々のほとんどは音楽ファン、というかいかにもショパンのファンといった感じの人ばかり。子どもも、幼い頃からピアノ習ってま〜すといった雰囲気がありあり。私などとはおよそ別の人種のように思えました。
●それでも、人間ショパンの一部が垣間見えましたし、彼を生まれ育ったポーランドという国のユニークさ・奥深さも強烈に感じた次第。いつかかならずこの国に行くぞーっ! との思いが固まりました。というわけで、「(マイクロ」 ではやっぱり我慢できそうにない私です。

Facebook Post: 2020-06-29T15:31:19

父の日とアジサイと──私の「マイクロツーリズム」③

●アジサイが見たくて見たくて…。今年も我が家では一輪も咲かなかったので。ネットで都内の名所をリサーチして行ってみたのは文京区の白山神社。日曜日とあってたいそう人が来ていました。孫文と宮崎滔天【とうてん】がその昔、境内で会ったことがあるらしく、記念の碑が。
●帰り道、すぐ近くの谷中銀座に立ち寄りしばしブラブラ歩き。いまや立派な観光地のようで、こちらもけっこうな人出でした。帰宅すると、父の日のプレゼントが。そのエプロンを着て、今夜は魯肉飯を作りました。

Facebook Post: 2020-06-21T18:24:44

東京に渓谷があったとは!━━私のマイクロツーリズム②

●天気がよく、湿度もそれほど高くないようなので、今日は23区で唯一の「渓谷」に行ってみることに。場所は世田谷区の等々力(とどろき)です。行ってみてびっくり、正真正銘の渓谷でした。環八、第三京浜、多摩川などに囲まれた一角にあるのですが、東急線の駅から3分、一戸建てやマンション、店舗が建ち並ぶただ中に突然、こんな自然の風物があることにまず驚きます。
●谷沢川の両岸が遊歩道になっており、木々がうっそうと生い茂っているので、涼しいこと。それに、何より空気が清々しく、フィトンチッドがふんだんにただよっているのが感じられます。23区といっても端っこですから、こういう場所があっても不思議な気はしませんが、それにしても。暑気払いの穴場と言っていいでしょう。
●遊歩道の途中には滝あり、古い木の橋あり、古墳あり、日本庭園ありと、変化にも富んでいて、小一時間ほどでしたが、大いにリラックスできました。こじゃれたイタリアンの店があったので入ってみましたが、ピザもパスタもGOOD。値段もリーズナブルですしカジュアルな雰囲気なので、お客さんの多くがのんびり長居している印象です。今日は渓谷の南側を歩きましたが、今度は駅に近い北側エリアを歩いてみようと思いました。

Facebook Post: 2020-06-17T17:41:30

「自粛」から「マイクロツーリズム」①

●前日は雨のためあきらめた神代植物公園に再度チャレンジ。朝10時過ぎに到着しましたが、駐車場にはけっこうな数の車が。家から離れたいという人はやはり多いのですね。ジジババ割りでチケットは半額。欧米ではごく当たり前のシニア料金ですが、国内ではまだまだ少ないようで、どんどん広まってほしいと願っています。もう一つ、公共施設に多い「月曜日休館」も、改めてほしい習慣。働き方改革と言われるわりに、この旧態依然のスタイルが変わらないので、結局多くの人が、いわゆる週末にしか休めないという現実があります。
●さて、東京に50年も住んでいるのに、ここは初めて。バラ園のエリアが広く取ってあり、枯れてしまった品種もありますが、いまが真っ盛りというものも。クイーンエリザベスやらプリンセスミチコやら、多彩なネーミング(なんでも2万を超えるのだとか)に感心しながら見て回ります。バラ園の向かい側がガラス張りの大温室(ホント、大きいですよ!)。あまり期待もせずに入ってみたのですが、どうしてどうして、温室にだけ半日いても飽きそうにない充実ぶりでした。
●ここには、多種多彩なラン(お祝い事とかでおなじみの胡蝶ランなどほんのごく一部でしかありません)、ベゴニア、熱帯スイレン、食虫植物…見たこともないような花々が、これでもかこれでもかと並んでいます。どれを見ても、その美しさに感動。結局ゆっくり見たのはこの2カ所だけで、あとは次回のお楽しみということになりました。
●都内には、向島百花園、目黒の国立科学博物館附属自然教育園、堀切菖蒲園、小岩菖蒲園、京王百草園など、有名なところだけでもまだまだあるようです。行ったことがあるのは小石川植物園くらいのもので、あとはすべて未到の地。いまのこのチャンスを利用して足を運んでみたいと思っています。

Facebook Post: 2020-06-15T15:50:17

『空港(駅・街角)ピアノ』はおもしろい!──自粛だより⑭

●まあ、ひどい雨でした。今日は調布の神代植物園で、少しくらいの雨なら、傘を差しながら花を楽しめるのではと淡い期待を抱いていたのですが、とんでもない話で。途中、吉祥寺でランチをとの構想も、周辺が大渋滞であきらめるほかありませんでした。仕方なく、少し先の三鷹まで行き、以前夜に入ったことのある居酒屋に駆け込みました。昼間もハンパなしで美味しかったですよー。帰り道、荻窪のスーパーに立ち寄ったら、「中島航空機発動機発祥の地」の碑に出会いました。そんなオマケもあったりします。
●さて、明日も雨予想ですが、どの程度なのでしょうか。東京はアラートが解除になり、ほぼほぼ規制もなくなったものの、遠出は自粛するのが賢明そう。そんなわけで、無類の旅好きである私もこの3カ月はもっぱら近場をウロウロし続けています。「マイクロツーリズム」ともいうそうですが、たしかに、遠くに行くのだけが旅ではありません。これまでもっぱら、その逆=マクロツーリズムを追い求めできた私ですが、コロナ禍に遭遇したことで、ごく自然に転向しつつあります。
●しかし、それよりもっと近くへの旅はテレビではないかと。3月に入ってから観る機会がめっきり増えました。といっても、観るのは映画、食べ物テーマの番組、ニュース、ドキュメントがほとんど。そうした中で強烈な吸引力で私を引っ張るのが『空港(駅・街角)ピアノ』です。今夜オンエアされたベストセレクションはこれまでの名場面の数々が。世界15の都市が取り上げられていましたが、どれも目頭が熱くなるものばかりで、なかでも、ロンドンのセントパンクラス駅篇に登場した91歳のお年寄り(元花屋さんの男性)の演奏はホント素晴らしかったです。
●3年前、一緒に旅した男性が同じ駅の同じピアノを弾いてくれたことがあるだけにいっそう親しみを感じたのかなぁ。これほどまでにテレビが新鮮に感じられたことはありません。いい意味でも悪い意味でも「発見」の連続で、究極のマイクロツーリズムという気がします。

Facebook Post: 2020-06-13T22:15:51

ゆっくり歩くからこそ発見できるもの・こと──自粛だより⑬

●日曜日は朝9時半過ぎに自宅を出ました。目的地は表参道なのですが、六本木まで行って歩いて戻ることに。西麻布から高樹町を経て、根津美術館の脇を通るコースです。途中の坂は予想以上にキツく、午前中だというのに、けっこう汗をかきました。
●でも、「ゆっくり歩く」という原始的な行為が心身に与える影響は思いのほか大きそうです。ふだんからしょっちゅう目にしているはずなのに、意識を向けていないため見落としてしまっている物・ことが多いのに気がつきます。まあ、日曜日の早い時間帯というのも感性のブラッシュアップにひと役買っていたかもしれません。
●いやいや、曜日など関係ないようにも思います。というのも、昨日ですが、池袋で所用を済ませ、家まで歩いて帰ろうと地上に出ると、西口のルミネ入口近くに大きなオブジェと碑があるのに気がつきました(これまで何百回と前を通り過ぎているのですがね)。そこには、当地にかつて鉄道員の養成機関があったことが記されています。そういえばここから少し北に行ったあたりに昭和鉄道高校があったことを思い出し、一度この目で確かめてみようと歩き始めました。その養成機関と何かつながりがあるかもしれないと思ったからです。川越街道からほんの少し入ったところに立派な建物がありました。古いSLが展示されていたり、新幹線をイメージさせるような校舎であったり、いまでは全国でただ一校、「鉄道」という言葉が使われている学校だけあって、スペシャルな雰囲気が、感じられました(あとで調べてみると、先の養成機関と直接のつながりはないようです)。
●そこから西に向かい、熊野町の交差点を曲がって、山手通りを南に。すると、かの有名なハタボウルが解体工事中ではありませんか。手ごろな値段でボウリングが楽しめるというので、学生時代に何回か遊びに来た記憶もあり、時代の移り変わりを実感させられました。その先からクネクネした細い道を行くと、えびす通りの入口=要町駅前に到着。思わぬ長歩きになりましたが、またまた新発見の連続で、楽しい時間になりました。歩ける方は、機会があったらどんどん歩きましょう!

Facebook Post: 2020-06-09T14:29:14

韓国映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』──自粛だより⑫

●一昨日(5日)、ためていた録画で韓国映画を見ました。『タイトルは『タクシー運転手 約束は海を越えて』。1980年5月の光州事件が素材なのですが、これ以上ない絶妙のタイミングで観る結果に。前日は天安門事件が起こった日、また、アメリカとヨーロッパでは、黒人差別に対する抗議デモが大きな広がりを見せています。これらに通底するのは、権力を手にした者は、それを守るために非人間的な行為にも平気で手を染めてしまうということ。一般民衆の熱が高まると、それがさらにヒートアップするのも世界中に共通しています。
●映画の結末は悲しくもありうれしくもあり、複雑な気持ちにさせられますが、そんな気分を吹き飛ばしてくれたのが、我が家の花壇。これまで咲いたことのない(植えて育てた記憶もない)花が2種(知っている方、名前を教えてくださいませ)、突然開花。さらに庭には、都心では珍しいカラスアゲハの姿が。自粛で、在宅時間が長くなっているおかげですね。
●それにしても、東京アラートの状況がこのまま続くと、ひょっとして非常事態宣言発令中のような厳しい要請が復活するのでしょうか。いったんゆるんだ気持ちを元に戻すのは、それと逆のとき以上にエネルギーが要りそう。あと3週ほどで上半期も終わってしまというのに、先行きがまったく見えない不安とストレスはさらに高まります。それを乗り越える新しい楽しみをまた見つけたいものです。

Facebook Post: 2020-06-07T21:18:49

同じ「町」と書いて読み方が違うのはなぜ?──自粛だより⑪

●浅草で用事があり、久方ぶりで電車に。時間に余裕があったので上野から広〜い浅草通りを歩くことにしました。日曜日の早い時間とあって空気はきれいですし、空もスッキリ晴れ渡り、快適に歩けました。
●仏壇屋・仏具屋がこれでもかこれでもかと軒を連ねる通りを、稲荷町(ちょう)、かっぱ橋道具街の入り口から田原町(まち)と過ぎ、駒形橋の手前を左折すると、つい先日大提灯が付け替えられた雷門の真ん前です。ここまでで20分。あまりの近さに驚きました。
●約束の時刻まで30分近くあったので、そのまま吾妻橋を突っ切ります。コロナのクラスター扱いされた川舟が浮かぶ隅田川をもう一度渡って川沿いを北へブラブラ。鳩もいつも以上にのんびりしていました。それにしても、同じ「町」と書いて読み方が違うのはなぜなのでしょうか? ご存じの方がおられたらご教示ください。
●明日にも非常事態宣言が解除されようかという割には浅草の仲見世通りも、帰りに立ち寄った上野広小路も人通りはまばら。皆さん、「満を持して」ということなのでしょうか。
●午後は夕食の「肉だんごのピーナツバターソース」作りに精を出し、食べ終わったら、先日苦労して作った「ヌガーグラッセ」をデザートで。今日も楽しみです!

Facebook Post: 2020-05-24T13:40:35

高円寺「純情商店街」で発見したパン屋さん──自粛だより⑩

●今週の東京はまったくお日様の姿が見えません。ウォーキングもままならずイライラがMAXに。そこで今日は、肌寒かったものの、家から車で20分足らずで行ける高円寺まで出かけてみました。「次郎吉」というライブハウスに通っていた学生時代以来とはいいませんが、ホント久しぶりです。
●お目当ては、いまやすっかり有名になった「純情商店街」。昔から焼肉屋の多いエリアですが、まったく変わっていません。そんな中で見つけたパン屋がすっかり気に入りました。「しげくに屋55ベーカリー」といって、国産小麦粉だけを使って丁寧に焼き上げたパンが売りのようです。夕方だったので、商品はあらかた売り切れていましたが、オレンジパンとバナナ食パン(写真)、金時豆パンの3種を買いました。
これで値段は驚きの1620円! ただ、国産小麦だし…。でも、家に帰りひと切れ口にしてみたら、感動のおいしさ。これなら高くはありません。曇り空続きによるモヤモヤも晴れました。
●高円寺は、ハイブローなイメージがある杉並では異色の下町っぽいエリア。とくに駅北口の商店街は道幅も狭く、猥雑さが際立ちます。私にはフィットしているのですが、そうした点からすると、このパンは真逆かも。椎名町「ハラダベーカリー」の格安調理パンも大好きですが、「しげくに屋」もイケますよ。今度は午前中早い時間帯に行って、カレーパンとかピーナッツサンドとか、下世話なものを買って食べてみたい!

Facebook Post: 2020-05-22T21:10:02

初めて知ったお菓子作りの難しさ──自粛だより⑨

「いま日本にいますか?」「今日は東京ですよね?」━━私の携帯にかかってくる電話の第一声はほとんどこうした言葉でした。それくらい、取材などで自宅を空けていることが多かったわけで、多くの方にご迷惑をおかけしていたのですが、それがなんと、今日でまるまる2カ月、自宅を離れずにいます。こんなことは2008年8〜9月以来。そのときは手術→入院のためでしたから、健康体でこうした状況でいるのはおそらく四半世紀ぶりくらいかも。
といって無聊をかこっているわけではなく、大々的な断捨離を手始めに、料理やら大掃除やら、有効に時間を使っています。ただ、さすがに飽きも感じ始めているのは事実。それでも、花壇に日日草を植え付けつけるなど、これまであまり経験のないことにトライしてみたり。
今日はマグロのづけ(漬け)を作り、別に作ったアボカドのソースと一緒にトースト(ライ麦100%)に乗せてランチに。あと、NHKの『あさイチ』で紹介していた大人のご褒美デザート「ヌガーグラッセ」にも挑戦。「生クリームを、ツノが七分くらい立つまでハンドミキサーで攪拌…」など、素人にはワケのわからない説明と悪戦苦闘しながら、なんとか作り上げました(家人のアシストがなければ、とてもではありませんが完成は無理でしたね)。明日から明後日、暑くなったら冷凍庫から取り出し味わってみたいものです。
それにしても、料理はなんとかついて行けますが、お菓子作りは難しい!

Facebook Post: 2020-05-21T20:21:41

朝からクッキング三昧の日曜日──自粛だより⑧

前回「解体」と「創造」のことを書きましたが、今回、”自粛”を続ける中で、これまで数十年間、当たり前のように続けてきた生活パターンがどんどん解体されていく経験をしています。結果。それに代わる生活を創造せざるを得なくなったわけですが、料理がその一部を占めるようになろうとは、自分でも予期していませんでした。
この前の日曜日も朝からクッキング三昧で、最初はボロネーゼ作り。レシピに「ときどき混ぜながら、弱火で1時間から1時間半」とあったのでタイマーをかけ、そのすぐ近くで読書。11時過ぎに完成。休む間もなく鷄のレバーペーストに取りかかり、こちらはトータルで1時間。どちらも面白かったです。
ランチは、そのレバーペーストをトーストに塗ったもの。GOOD! 夜はフェットチーネをボロネーゼで食べました。

Facebook Post: 2020-05-19T13:01:37

NHK BSプレミアムの『解体キングダム』に感心──自粛だより⑦

非常事態宣言の前、「不要不急の外出は自粛を」の声が聞かれ始めた頃から一変した私の日常生活。いちばん大きく変わったのは生活時間帯で、いまや子どももまっつおの夜10時就床・朝4時起床がすっかり定着しています。そんな中、昨夜は珍しく11時過ぎまでテレビを観てしまいました。NHK BSプレミアムの不定期番組『解体キングダム』がそれで、内容は、街でほぼ日常的に見かける建物の解体工事のルポ。
昨夜(4/13の再放送)取り上げていたのは神奈川県の浦賀ドック機関工場、尾道城、那覇の牧志第一公設市場でした。解体の現場はたいてい大きなシートに覆われているので中の様子がよくわからないのですが。実は大変なドラマがあることを知りました。
その仕事に携わる職人さんの言葉にも味わいがあります。「解体したあとに予定されている新築工事がスムーズに進むように、1日も早く終わらせる」そのために、持てる経験と技術をめいっぱい発揮するのが「職人としてのプライド」—なるほどです。
しかし、目からウロコが落ちたのは、「解体って”こわす”っていうイメージがあるけど、ホントは”創造”なんだよね」現場の状況に応じて、専用の重機を操る新しいワザを生み出したり、とっさのピンチに対応したりなど、それはそれは観ていてもドキドキさせらせます。ふだんまったく縁のない世界の一端を垣間見ることができうれしくなりました。「自粛」という名の”強制軟禁生活”にも、こんなメリットがあったのですね。
あっ、そうそう、前夜作った「豆たっぷりのドライカレー」、こんなでき上がりでした。我ながら、けっこうイケましたよ。

Facebook Post: 2020-05-16T08:30:13

自宅でヌカ漬けにトライ──自粛だより⑥

数日前に届いた「ヌカ漬け」のキット。昨日朝、味見してみたところ、ほぼほぼOKだったので、今日の昼食からさっそく食べ始めました。とりあえずダイコンとキュウリですが、これが自分で言うのもなんですが、GOOD!! ぬか床はレディメイドなので、ホウロウの器に入れ冷蔵庫に入れておけば、あとは放っておいても大丈夫なのですが、それでも、途中追いヌカをほどこしたり適当なタイミングで混ぜ合わせたりなどのケアは必要のようです。でも、これでまた一つ、楽しみが増えました。
夕方近く、自宅から少し離れた場所に散歩をと思い、車に乗って十条銀座という、知る人ぞ知る小さな商店街に行ってみました。このさ中なので、人出はさほどではありませんでしたが、値段の安さにはビックリ。帰りがけ、ご褒美ひと、大好物のシュークリームなんどを買ってしまいました。
これからは夕食作り。メニューは、豆をたっぷり使ったドライカレーです。

Facebook Post: 2020-05-14T17:41:43

歩いている人の多さにはただただ驚くばかり──自粛だより⑤

今日のウォーキングは目白駅方面へ。目的地は「おとめ山公園」です。住所的には新宿区下落合3丁目。
おとめ山公園の名の由来は、この一帯が江戸時代、将軍家の鷹狩りや猪狩りの場で、立ち入り禁止として「おとめ山(御留山、御禁止山)」と呼ばれていたからだそうです。大正年間に入っても「落合の秘境」と言われていたのは伊達ではない感じで、湧水・小川・池・樹林が配された8千余坪の園内は、都会とは思えない豊かな自然が満ちあふれていました。黄色の菖蒲がいまを盛りと咲いていたのが印象的。
昨日歩いた中落合エリアと比肩するハイセンスな家々が建ち並んでおり、歩いていても気持ちが和みます。
それにしても、歩いている人の多さは驚くばかり。私のように、毎日が新発見という人もさぞかし多いのでしょう。
ただ、自宅から歩いて30分の圏内ばかりではそろそろ飽きが。少し別のアイデアを練らなくては…。

Facebook Post: 2020-05-13T21:49:52

ご近所の散歩途中、いまが真っ盛りのバラに遭遇──自粛だより④

ランチにまたまた自分で作ったピンチョスを食べ、ここのところすっかり習慣になった夕方の散歩に。すると、いまが真っ盛りのバラに遭遇。それも、よく目にする一軒家の庭とかでなく、月極の駐車場を囲むフェンスに植わっていたのに驚きます。大きくて立派な花びらに、思わずスマホを向けてしまいました。
今日の散歩コースは新宿区西落合1・2丁目界隈ですが、大きなお屋敷が並ぶ3・4丁目とはかなり様相が違います。初めて歩いたエリアで、とても新鮮な気持ちになれました。ここのところ同区中井1・2丁目、中落合、中野区江古田、練馬区旭丘と、すぐ近くなのですが他の区にも足を延ばしています。道路一本違うだけ、川を渡るだけ、踏切を越えるだけで街の雰囲気がガラッと変わるのに小さな感動を味わえるのが面白くて。
いつ終わるとも分からぬ「自粛」期間のささやかな楽しみですが、これはこれで興味が尽きません。体にも、そして心にもよさそうですし。さてさて、明日はどこに行こうかなぁ。
足をマッサージしながら『三国志』。とうとう30巻まで読み終えました。何度読み返しても飽きません。

Facebook Post: 2020-05-12T18:42:59