”おいしい神戸”を楽しむのも仕事!?

●今あちこちでやり玉にあがっている会食とは違いますが、仕事でおいしいものが食べられるという機会はそうそうありません。3月16日の午後は「北前船研究交流セミナー」。その最後のセッションのテーマが”食都神戸”でした。100%地場の産品で構成した食事を観光客にというコンセプトで、会場のホテルオークラが考案したメニューを試食するのが参加者の仕事。
●前菜、メイン、デザート各ひと品ずつでしたが、どれも皆”tres bien!” でした。神戸というとビーフくらいしか思い浮かばない私、シイタケもあれば菊菜もある、山椒までもが神戸産と知り驚きました。もっとも、オークラのシェフの手にかかれば、どんな素材でも”別もの”に仕上がるのかもしれませんが。日本酒はもちろん地元の灘(ここも神戸市)ですし、一緒に出された地場のワインもイケていました。
●今回のセミナーが神戸でおこなわれたのは、兵庫津[ひょうごのつ]という、古くからあり由緒も深い港が日本遺産「北前船寄港地」の一つに追加認定されたため。世界中に知られている神戸港のルーツは北前船も出入りしていた兵庫津なのです。この先、「歴史」は観光の強力なキーワードになりそう━━それを改めて実感しました。これからは、単なる物見遊山ではなく、歴史を取り込んだ観光が注目される時代がやってくる
●それにしても、自治体としては兵庫(県)のほうが上位なのに、知名度は神戸(市)のほうが数段上。神奈川(県)と横浜(市)の関係とよく似ており、どちらも「港」がらみというのも不思議な気がします。

Facebook Post: 2021-03-19T07:27:22

3カ月ぶりの新幹線で兵庫県の赤穂へ

●今日・明日は神戸で「北前船セミナー」。せっかくの機会なので、ついでに赤穂まで足を延ばすことにしました。朝6時過ぎに家を出て、品川から3カ月ぶりの新幹線で姫路まで。姫路からレンタカーを借り、赤穂までは1時間ほどです。素晴らしい晴天で、新幹線の車窓から富士山のいただきがくっきり。名古屋を過ぎると伊吹山も見えました。それだけでもエキサイティングな気分になるのが「旅」の面白さ。目的地だけでなく、途中もなおよしなのです。
●「忠臣蔵」ばかりが有名な赤穂ですが、それ以外にも塩作り、1616年に完成し江戸・福山と並び称された上水道など、興味をそそるものが少なくありません。私の関心は、赤穂の塩が江戸時代、大坂を出航した北前船で北陸・東北まで運ばれていったこと。その途中で寄港したのが市の東部にある坂越[さこし]です。港は、瀬戸内海から奥深く切れ込んだおだやかな湾の内ふところにありました。
●ほぼ当時のまま保存されている街並みは、端から端まで歩いて回っても30分足らずほどの狭さ。歴史を大切にしようという住民の素朴な思いがそこここに感じられました。案内所のスタッフが、「ここはスケッチに来られる方が多いんです」と話していたとおり、絵になるスポットも少なくないようです。もう1週間あとなら、北前船船主の奉納した絵馬が奉納されている大避[おおさけ]神社、そのすぐ隣、船岡園の桜も満開だったのでしょうが、残念!
●赤穂の街中に戻り、浅野氏が主だった赤穂城跡へ。明治維新でほとんど取り壊されてしまい、いま復元の最中だといいます。城跡のすぐ近く、大石神社参道の左右にずらりと並ぶ赤穂義士石造群は圧巻でした。姫路まで戻り夕食を食べに出たものの、この町は食がいまイチ。30分以上も歩き回りましたが、結局ラーメン+餃子で手打ち。坂越を離れる前、地元でふんだんに獲れるカキ尽くしのランチを堪能(そろそろシーズンも終わりですからね)しておいてよかったぁ。帰りがけに買った名物の塩餡最中も。

Facebook Post: 2021-03-16T11:47:02

イルミネーションを見ると疲れが吹き飛び、食欲も

●この季節、広島市での楽しみの一つが平和大通りの「ドリミネーション」。札幌や仙台、新潟と比べても、規模やインパクトはかなりのものです。昼間めいっぱい取材に歩いた(昨日が1万3千歩、今日が1万4千歩)ので、やわらかい光に満ちたオブジェを見ていると疲れも吹き飛びます。
●今日訪れたのは呉市の豊島(ゆたかじま)町。もともと呉市とは別の自治体でしたが、平成の大合併で編入された島です。その一角にある御手洗(みたらい)が今日の取材地。風待ちにはもってこいといった感じの地形で、多いときは数十隻もの北前船が停泊することも。ほかにも、琉球やヨーロッパなど、各国の船が立ち寄ったという記録が残され、当時としては数少ない国際港でもあったようです。江戸から明治にかけての街並みが保存されていますが、洋風の建物もいくつかあるなど、古き風情が。町の人々も皆やさしく接してくれます。
●御手洗まで行くには、呉の市街地を抜け、全長1175mの安芸灘(あきなだ)大橋から全部で6つの橋を渡るのですが、途中見えてくる穏やかな瀬戸内海の景色は美しいのひと言。明治期に瀬戸内海を船で移動した欧米人は、その景色をエーゲ海に例えたといいますが、なるほどという気がします。荒ぶる北の海の中で育った人と気性が違ってくるのも仕方ないでしょう。
●さて、そんな今日の夕食は、ホテルの近くにある「蓬莱」という店で。この店ならではの天津丼。昔から有名なのですが、見ばえも味も変わっていません。そもそも器が大きいところへもってきて、乗っかっている卵が分厚く、たっぷりの餡もはみ出さんばかり。味つけはさっぱりしているので、どんどんお腹に入ります。それでも、夜小腹が空いたときに備え、「アンデルセン」(広島が発祥)でパンをいくつか買ってしまう私。70を過ぎても成長していませんね。

Facebook Post: 2020-12-04T22:28:10

瀬戸内の新鮮な魚は最高!

●今日から3日間、広島です。3・4日は「北前船」の取材で竹原市と呉市、5日、広島市内でおこなわれる会合に出席してから帰京します。それでなくても安い、飛行機とホテルがパッケージになった商品に「Go To」の割引が加わり、信じられないような値段に。そのうえ、地域クーポンでレンタカー代金のいく分かがまかなえ、大助かりです。
●瀬戸内海の港町・竹原はNHKの朝ドラ「まっさん」で有名になりましたが、その後はサッパリといった印象。これは朝ドラや大河の舞台になった地域に共通する現象で、流行に左右されることが多い日本人の特徴が出ているように思えてなりません。「心の底から行きたい」場所がある人が少ないのでしょうか。
●竹原はその昔、塩田で大いに栄えました。「まっさん」の竹鶴酒造も酒造りの前は塩田を営んでいたとのこと。竹原の塩は上方だけでなく、北前船で北陸、東北地方にまで運ばれていました。それらの地域では、「竹原が来た」といえば塩の入荷を意味していたそうです。その当時をしのばせる建物がいまなお残っており、町並み保存がきちんとなされています。電線の地中化も徐々に進んでいる風。
●「広島学」を書いたにもかかわらず、この町はまったく取材せずじまいでした。この本はもともと広島「市」を扱う予定だったので、致し方ありません。実際に足を運んで歩き回ると、北前船で港がにぎわっていた頃の活気あふれる様子が見えてくるような気がします。まる1日働いたごほうびは、瀬戸内の魚。小いわし、豊後さば(生です!)、石鯛の刺身に太刀魚の塩焼き、仕上げのカキフライ。明日も楽しみです。

Facebook Post: 2020-12-03T22:16:36

加賀で柿の葉寿司に出会うとは!

●加賀温泉駅前での記念式典(14日)のあと、観光フォーラムがおこなわれる文化会館へ。始まる前、控え室で軽いお昼ごはんをいただきました。出てきたのは柿の葉寿司。えっ、これって奈良が本家じゃなかったっけ? と驚いたのですが、この地方でも昔から、お盆やお祭りのとき柿の葉寿しを作る風習があるそうです。ほかにも福井県や鳥取県で柿の葉寿司は作られているようで、自分の知識のいい加減さを思い知らされました。
●奈良、和歌山のそれは柿の葉にぴしっと巻いてありますが、加賀では柿の葉の上に乗っかっています。そのため、保存食の印象はなく、できたらすぐに食べるものという感じ。酢が強くしみ込んでいない分とてもあっさりしており、ネタの魚の味も立っています。
●ただ、前夜の懇親会もそうだったのですが、おいしい物が供されるとテンションが上がり、話し声が大きくなりがちに。頭の中からコロナのことはすっかり消えてしまいます。文化会館の控え室も、万全の感染防止対策がほどこされていましたが、その一方でこうしたことが起こると、リスクは一挙に高まります。
●ここのところ感染者の数が急増しているのも、会食がきっかけのケースが多いと言われますが、「たしかに」と思います。といって、人に伝えたくなるほどおいしい物を口にしながら黙して語らずでは、画竜点睛を欠く感が。そのあたりの自己コントロールが課題かもしれません。

Facebook Post: 2020-11-18T20:14:21

有名ではなくても、観光資源たっぷりの町・高岡

●加賀温泉でのフォーラムを終えるとすぐ、金沢経由で富山県の高岡まで移動。レンタカーでまず市内の伏木(ふしき)へ。かつては北前船で大いに栄えた港町で、いまもその名残りがあちこちに残っています。北前船資料館は600坪の土地に、16室、蔵が3つある元船主の屋敷を転用したもの。展示品の多彩さとその数に驚きました。望楼に昇り、船主気分を味わったりも。
●伏木にはその昔、国府が置かれていたようで、大伴家持が国守として赴任していたそうです。古い寺院や神社も多く、あちこちに見どころが。ナビで次の目的地・射水(いみず)の新湊(しんみなと)博物館をセット。着いてみると、驚なんと、「道の駅」と同じ敷地内に建っています。お洒落な設計の建物で、ゆっくり楽しめました。
●博物館から高岡駅近くまで戻り、この街いちばんの売り山町(やまちょう)筋地区に。高岡は江戸時代の初め、加賀藩2代藩主・前田利長が築いた城下町。1900年の大火で土蔵造りの家だけが焼け残ったため、復興・再建にあたっては土蔵造りで建てることにし、それがいまも多く残っているのがこのエリア。2012年に電柱が撤去され、スッキリした空間ができあがったといいます。
●観光目的でも歴史探求目的でも、十分楽しめる町なのですが、日曜日でも人影はまばら。関西ではまだしも、首都圏の人にはよく知られていないのでしょう。国宝の瑞龍寺も一見の価値あり。「密」も避けられ、ぜひ一度訪れてみてください。北陸新幹線で3時間ほどですから。

Facebook Post: 2020-11-18T11:39:01

コロナ禍に入って3回目の遠出は加賀温泉

●北陸新幹線「かがやき」の車窓から、この季節ひときわくっきりと見える立山連峰を見ながら金沢へ。サンダーバードに乗り継ぎ加賀温泉駅に到着したのはお昼過ぎ。木々の葉はすっかり色を変え、秋もたけなわです。明日は同駅開業50周年記念行事の一つ観光文化フォーラム。その前に開かれる「北前船」の会議(会場は山中温泉のホテル)に出るため、ひと足早くやってきました。
●コロナ禍で「北前船」関連の行事は3月以来すべて中止に。この先の活動を検討すべく、全国各地から17人が参加しました。会議の前に、簡単なキットを使ったコロナウィルスの抗原検査。自分一人でささっとでき、30分足らずで結果が出ます。ひと月ほど前に同じ検査を受けたのですが、このときは鼻の奥に長い綿棒のようなものを突っ込まれるところまでしか関わっていません。その先はすべて看護師さんまかせで、緊張感はほとんどなし。しかし、今回は判定キットが目の前にあり、結果がわかるまではドキドキ。全員陰性とわかったときはホッとしました。
●会議のあとの懇親会で披露された民謡「山中節」。当地に長く伝わるものですが、実は「佐渡おけさ」や北海道の「江差追分」、さらには熊本牛深の「はんや節」などとも多くの共通点があります。そして、その媒介となったのが北前船だったというのが定説です。
●翌早朝、ホテルのすぐ下にある鶴仙渓の散策に。これまで山中温泉には2回来ていますが、一度も訪れたことがなく、今回ようやく実現。江戸時代につくられたまま、土と木だけで成る1km少々の遊歩道ですが、松尾芭蕉も気に入ったといわれるように、素晴らしい景色が印象的でした。町中に足を延ばすと、温泉町の風情がたっぷり。北前船に乗り組み半年以上荒海を航海する加賀の船乗りたちは、船から降りるとここで疲れを癒したのでしょう。

Facebook Post: 2020-11-16T22:58:07

北前船フォーラム in 鹿児島

テレビでおなじみ、磯田道史先生の含蓄に富んだ講演を聞き、ホント勉強になりました。県内各市のブースも盛り上がり、次回開催地・島根県浜田市のアピールも絶好調。東京からの行きがけに目にした富士山も、今日見た桜島も、ニッコリ微笑んでいるようでした。

Facebook Post: 2020-02-02T22:25:08