コロナ禍に入って3回目の遠出は加賀温泉

●北陸新幹線「かがやき」の車窓から、この季節ひときわくっきりと見える立山連峰を見ながら金沢へ。サンダーバードに乗り継ぎ加賀温泉駅に到着したのはお昼過ぎ。木々の葉はすっかり色を変え、秋もたけなわです。明日は同駅開業50周年記念行事の一つ観光文化フォーラム。その前に開かれる「北前船」の会議(会場は山中温泉のホテル)に出るため、ひと足早くやってきました。
●コロナ禍で「北前船」関連の行事は3月以来すべて中止に。この先の活動を検討すべく、全国各地から17人が参加しました。会議の前に、簡単なキットを使ったコロナウィルスの抗原検査。自分一人でささっとでき、30分足らずで結果が出ます。ひと月ほど前に同じ検査を受けたのですが、このときは鼻の奥に長い綿棒のようなものを突っ込まれるところまでしか関わっていません。その先はすべて看護師さんまかせで、緊張感はほとんどなし。しかし、今回は判定キットが目の前にあり、結果がわかるまではドキドキ。全員陰性とわかったときはホッとしました。
●会議のあとの懇親会で披露された民謡「山中節」。当地に長く伝わるものですが、実は「佐渡おけさ」や北海道の「江差追分」、さらには熊本牛深の「はんや節」などとも多くの共通点があります。そして、その媒介となったのが北前船だったというのが定説です。
●翌早朝、ホテルのすぐ下にある鶴仙渓の散策に。これまで山中温泉には2回来ていますが、一度も訪れたことがなく、今回ようやく実現。江戸時代につくられたまま、土と木だけで成る1km少々の遊歩道ですが、松尾芭蕉も気に入ったといわれるように、素晴らしい景色が印象的でした。町中に足を延ばすと、温泉町の風情がたっぷり。北前船に乗り組み半年以上荒海を航海する加賀の船乗りたちは、船から降りるとここで疲れを癒したのでしょう。

Facebook Post: 2020-11-16T22:58:07