大河ドラマもすっ飛ばすJAPANの8強進出

2019年10月15日

 

やりましたねーッ、JAPAN!! でも、昨日の各紙朝刊やテレビに「番狂わせ」などという文字やナレーションはまったく出ていませんでした。調子のいい人は「実力ですよ、これが」とまで言っていましたし。そう思いたい気持ちもわからなくはありません。でも、いわゆる「ティア1(強豪国・伝統国)」の国々は、ホント強いのです。

もちろんスコットランドもその一つ。ほかはイングランド、ウェールズ、アイルランド、フランス、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカまでが数年前までの「ティア1」。そこにイタリアとアルゼンチンが加わり、いまは10カ国を数えます。JAPANは現在フィジー、ジョージアなどと並んで「ティア2」に属しています。

「ティア1」のなかでも古豪と言ってよいスコットランドの選手たちが、後半開始早々JAPANに4つ目のトライを取られてから顔色を変えたのは、皆さんもご覧になったとおり。1871年、世界で最初のテストマッチ(国代表どうしの試合)をイングランドと戦ったというプライドがありますから、それも当然です。

ある新聞記事には「スコットランドの選手が前半の途中、レフェリーに対し、目に双眼鏡を当てるしぐさをしてみせた。これは“もっとよく見ろよ!”という無言のアピールで、それを察したのか後半はスコットランドにかなり甘い判定が何度か見られた」と。レフェリー(ニュージーランド)が今大会最年少だからということもあったのでしょうが、同じ「ティア1」の属している者どうしですから、そういうことも考えられなくはありません。「ティア1」の国々には、そうした不文律、アウンの呼吸のようなものがあるのです。

まあ、それはそれとして、スコットランド戦快勝に気をよくし、今日は浅草に行ったついでに「亀十のどら焼き」を買ってきました。勝利のお祝い、そしてこれはかなり無理がありそうですが、全力をあげて応援した自分へのごほうびですね。仙台の秋保では「主婦の店さいちのおはぎ」、大宰府(福岡県)では、“天然モノ”で売る「日本一たい焼き」、日田(大分県)では老舗の「赤司の羊羹」と、何かにつけては前祝いだの、景気づけだのと言ってはこの種の和菓子を口にしようとする食い意地には我ながらあきれてしまいますが、それもまた「楽苦備(ラグビー)」の楽しみと言っておきましょう。いささかこじつけっぽいことは百も承知で(笑)。

 

さて、このところ、町を歩いていると太めのホリゾンタルストライプ=横縞のシャツを着た男性、それも私の年齢±10歳くらのようなおじさんの姿をよく見かけます。よく見るとたいていがラガーシャツです。もちろん、買ったばかりとおぼしきものもありますが、タンスの奥に長らく眠っていた風の、ややくたびれた感じがするものも。胸に「CCC」という3文字のロゴがあるところや見ると、やはりラグビーW杯の盛り上がりが影響していると言って間違いないでしょう。

たしかに、今日発表されたJAPANvsスコットランド戦のテレビ視聴率は平均39・2%(瞬間最高では53・7%)、今年の全番組でトップだとそうですから、そうした気持ちになるのもよくわかります。20日(日曜日)の準々決勝は、多くの人が「まさか!」と思っていたカード「JAPANvs南ア」(キックオフ夜7時15分)に決まったため、NHKは当初BS1で放送する予定でいましたが、なんと大河ドラマをすっ飛ばし地上波の生中継に変更したのだとか。これはもう一大事としか言いようがありません。視聴率の数字は1%が100万人と言いますから、4000万人ですよ! 南ア戦を観ない人は「非国民」などとも言われかなねい雰囲気です。

ジャージの話は先日も少し書きましたが、ポロシャツ風に仕立てたものはやはり亜流のように思います。本流はやはりラガーシャツ(長袖もあれば半袖もあります)ではないかと。そのいちばんの老舗が1904年創業のレーン・ウォーカー・ラドキン(LWR)社カンタベリー(Cantebury)というブランド、ニュージーランドの会社です。「The World Toughest Active Wear(世界一タフな活動着)」というのが製品コンセプトだそうです。

ちなみに、今回のW杯に出場している国のジャージを見ると、JAPANのほかイングランド、アイルランド、ジョージア、アメリカ、カナダ、ロシアがカンタベリー製で、数ではトップ。決勝トーナメントに進んだ国をチェックしてみると、カンタベリーの故国ニュージーランドはadidas、南アとオーストラリアはasics、ウェールズはunder armor、フランスは自国のブランド le coq sportif とけっこう多様化しているのがわかります。日本のミズノはトンガとナミビアの2カ国でした。

全世界で数百万人の視聴者の目に何度なく触れるジャージですから、各メーカーともより高品質・高機能を追求しているわけで、準決勝、決勝と駒を進める国の選手が身に着けているジャージとそのメーカーのロゴはいやおうなしにアピールすることになります。ラグビーにはそんな楽しみ方もあるのです。

悲願達成! JAPAN、決勝トーナメントに

2019年10月14日
昨日午前11時前、PCを立ち上げ「ラグビーW杯」のサイトを立ち上げると、待望の画面が──。

よかったー! 昨夜観戦の予定だったイングランドvsフランス戦は中止、釜石のゲームも今朝早くに中止が決定。どうなるのかなぁと心配していたのですが、開催が決まったのです。

「……様々な可能性を慎重に検討した結果、一部の観客サービスを行わないことを前提に予定通り試合を開催する……
本日早朝より会場にて台風による影響を検査した結果、一部施設の破損は見られるものの、試合開催が可能であると判断しました。しかし、公共交通機関の乱れに伴うスタッフ不足や、設備の破損等により試合開始時間までに準備が整わない一部の観客サービス(※注)については、お客様の最低限の安全な観戦に影響しない範囲で、実施を取りやめ、試合運営を行う事とします。
※注:一部売店の休業、移動販売員の減員の可能性など」
ただし、スタッフの不足やインフラ復旧の遅れで売店の一部が休業を余儀なくされるため、飲み物もそのままで持ち込みOKだそうです。

ラグビーは、雪が積もってグラウンド上のラインが見えないとなれば別ですが、それ以外は何があってもやると教えられてきた私。台風くらいで中止にしていいのかといのが正直なところですが、今朝のテレビニュースを見ていると、被災された人も全国各地にたくさんおられるのに、こんなときに楽しんでいて大丈夫なのかという、別の思いもきざしてきました。それでも、ここでスコットランドと戦わぬまま予選プールが終われば、日本人にとってW杯の意義は半減してしまいます。たとえ、それで決勝トーナメントに進めたとしてもです。まして負けたりすれば、JAPANのW杯はジ・エンド。そうならないためにも、ここは勝つのが、台風で被災した地域の人たちへの大きな励ましになるのではないかとも思います。そして、私たちにも楽しみを分けてほしい!!

前回、JAPANは予選プールで同じ組にいて、南アフリカに“世紀の大番狂わせ”をやってのけた4日後にスコットランドと対戦。中7日で臨んだスコットランドの前に大敗し、その後サモア、アメリカに勝ち3勝をあげたものの、ボーナスポイントの差で決勝トーナメントに進めませんでした。もっとも、そのときは「南アに勝ったから、ま、いいか」くらいにしか思わなかったのも事実です。これでスコットランドにまで勝ったらできすぎ」だと。

でも、今回は違います。つい先日まで世界ランキング1位だったアイルランドを倒し、ボーナスポイント付きでサモアにも勝ってここまで来たのです。勝つか引き分けで決勝トーナメントに進めるとなれば、これは何がなんでも勝ってもらわなければなりません。よしんば負けても、4トライ以上あげ、なおかつ7点差以内ならボーナスポイント2を獲得できるので、スコットランドの上に立つことができます。もっとも、ヘッドコーチのジョセフ・ジェイミーも選手たちも、そんなことは考えていないでしょうが。徹底的に打ちのめす──ただそれだけです。もちろん、私とてそれは同じ。

一昨日の夜、サモアがアイルランドに屈しました。試合前の「シバタウ」は気合が入っていましたが、地力の差はいかんともし難かったようです。

結局、昨夜の段階で決勝トーナメントを決めたのは、プールAがアイルランド、同Bがニュージーランド、南アフリカ、同Cがイングランド、フランス、同Dがウェールズとオーストラリア。残るはプールAのひと枠。ここにJAPANが食い込めば、これまでえんえんと続いてきたティア1の国々によるベスト8独占に歯止めをかけることができるのです。

新横浜の駅からスタジアムに向かう観客の出足も心なしか早いよう。気持ちが急いているせいもあるのでしょう、皆、早足です。この3週間で、日が落ちるのもすっかり早くなり、5時半過ぎなのに、空は薄暮というより、夜寸前。台風が過ぎ去った直後とあって、なんとも言えない色をしています。それが何を暗示しているのか、知るのは勝負の神だけです。

試合前のウォームアップを終えたリーチマイケル主将以下、選手たち気合い満々。烈々たる闘争心と勝利への意欲が感じられました。そんなJAPANに、空に浮かぶ満月が微笑んでくれるとよいのですが。

 

さて、試合のほうはキックオフ後6分で、早くもスコットランドがトライ。これに対しJAPANの1本目は福岡堅樹からのオフロードパスを受けた松島幸太朗、2本目はなんと、FW第1列の1番・稲垣啓太。圧巻は3本目、タックルして相手のこぼした球をつかみ取った福岡が独走。表の役者、裏の役者のそろい踏みです。

後半も開始早々に福岡がトライを決め、一時は28対7に。一瞬、私の頭には前大会のスコア=10対45が頭に浮かびました。この調子なら、同じスコアでリベンジがかなうのではないかと。でも、それは甘かったようです。スコットランドはそんなにやわではありません。そのあと5分間で2つのトライを決められてしまいました。25分以降はお互い、長いフェーズの攻防が連続。

それにしても、時間の経つのがこれほどもどかしく感じたことはありません。あと10分、あと5分、あと2分、1分……。選手はもうヘトヘトだったでしょうが、耐えきったJAPAN! 観衆のカウントダウンの中、勝ちました。みごと、4年前の溜飲を下げることができました。

これでW杯史上初めて、予選プールAを1位で突破したJAPAN。次はクォーターファイナル(準々決勝)で、相手はプールBを2位で突破した南アフリカです。望むらくはもう一度ジャイアントキリングを。“二度あることは三度ある”ともいいますから。

 

 

スタジアムを後にするファンも、余韻にひたりたいせいか、これまでのどの試合よりゆっくりした足取りです。だれもが、決勝トーナメントはどこまでやってくれるだろうか、期待にワクワクしているにちがいありません。

 

 

ラグビーは「楽苦備」、でも観戦に「苦」は要らない

2019年10月13日
高校でラグビーをしているとき、先輩にこんなことを教えられました。「ラグビーっていうのは“楽苦備”と書くんだ。楽しいこともあれば苦しいこともある」と。私の高校は残念なことに弱かったので、「楽」より「苦」のほうが圧倒的に多かった記憶しかありませんが、いまのJAPANを見ていると、その言葉がいかに的確か、よくわかるような気がします。エディー・ジョーンズの時代から始まった、この上ない厳しいトレーニングに選手たちは皆苦しんだはず。でも、その成果はきっちりあらわれていて、楽しさも味わっているにちがいありません。

9月20日のラグビーW杯開幕から10月9日まで20日間、8会場で10試合を観戦した私も、これ以上ないほど楽しませてもらっています。ただ、その半面で見る側の苦しみも経験しました。それをいくつかあげておきましょう。今回のW杯は、東京オリンピックのほぼ10カ月前というタイミングで、さまざま参考になることも多いのではないかとも思うからです。

食べ物の持ち込み問題はクリアされたようなのでOK。これまでフランス、ニュージーランド、イギリスでW杯を観戦しましたが、あまり気にはなりませんでした。試合中に何かをつまむくらいならまだしも、ガッツリ食べたいと思ったことはなかったからです。そもそも海外では、どこかの店で食べ物をテイクアウトしようにも、サンドウィッチや果物くらいしかありません。日本のように弁当、寿司、おにぎり、唐揚げ、焼き鳥、シュウマイ、餃子……などといった選択肢はないのです。

飲み物は、よく言われているように、ビールをがんがん飲む人が多いです。ただし、試合が始まる何時間も前からです。もちろん、始まってからも、スタジアム内の売店で買って飲む人もいますが、それほど多くはなかったように記憶しています。今回、ラグビーにはビールがつきものということで、運営側は売り子にスタンド内でも販売できるようにしました。これは前例のないサービスで、これからの大会で取り入れられるかもしれません。

もっとも売り子の存在感は残念ながら薄い感じがしました。「ビール、いかっしょう!」と大きな声を出しながら売って回る野球場のスタイルを見習ってもいいかもしれません。スタンド内で飲み物を売るのは日本独特(アメリカ大リーグでも売るのはホットドッグだけ)。外国人客にとってはとてもありがたいサービスなのに、ちょっと残念です。

しかも、急ごしらえの売り子ばかりで、Heinekenの缶からプラスチックのコップに移す手がおぼつかないのに加え、釣り銭の支払いにモタついているので、時間がかかりすぎ。また、目をやる方向が不十分で、こちらが声をかけても手を振っても気がついてくれないのです。

スタンドにもけっこう差があります。日本がアイルランドに勝った静岡エコパスタジアムにはガックリきました。しかも、ドリンクホルダーもついていないのです。近頃のシネコン並みにとまでは言いませんが、前後のスペースの狭いこと。用があって籍を離れるとき、隣の人にお断わりし(もしくはアクションで示し)、体を縮こめてくれたのを確認した上でようやく動き始めることができます。それでも、途中体が揺れたり、足もとがおぼつかなくなったりするともう大変。まあ、これは世界中どこのスタジアムでも、ほぼ同じですけどね。ただ、ドリンクホルダーがないのはやはり参りました。

かと思うと、熊本のように、ドリンクホルダーがある席、なくても隣の席との間にミニテーブルがある席が混在しているところもありました。これは隣の人との間に余裕があり助かります。外国人は、選手だけでなく観客も大きな図体の人が多いですからね。

入口での持ち物検査は担当者によって差があるようです。でも、想像していたよりは ゆるいなと思いました。日本人はこういうことにとてもまじめに取り組むので、リュックの底の底まで手を入れて調べられるのではと覚悟していたのですが、そこまでする人はいませんでした。そこそこ厳しかったのは開幕戦だけ。秋篠宮ご夫妻がいらしていたからでしょうか。

トイレの行列はすさまじいのひと言。ビールをガンガン飲む男性のほうが行列は長く、ハーフタイムのうちには終えられません。日本のスタジアムのトイレはキホンどこでも清潔、しかも美しいので、用を足す側もそれなりの心づもりをしてアサガオに向かいます。外国の場合、たいていは左右10メートル、奥行き50センチほどの巨大な箱(たいていはブリキのような素材)のようなものがしつらえられていて、そこに向かって用を足します。一方の側から水が流れっぱなしになっているので、あとのことは心配要りません。これだとハケが早いので、多人数が相手、しかもほとんどの人が酩酊状態のときは十分という気がします。どの道、試合中に清掃作業がおこなわれるようなこともないでしょうし。

客の誘導で気になったのは神戸ノエビアスタジアム。そもそも敷地内に入るところが1カ所しかないのですが、そこからEゲート、Nゲートに行くには、スタジアムを3分の1ほど回らなくてなりません。そちらに向かうようロープが張られているのですが、それが必要以上に長く、100メートル以上歩いて100メートル戻り、また数10メートル進むようなスタイルになっていたため、けっこう疲れました。前に進むだけで入口に到達できるようにしてほしいですね。

輸送体制に問題があるように思ったのは静岡。9月28日のJAPAN vsアイルランド戦。私たちは新神戸から浜松まで新幹線、浜松から東海道線でスタジアム最寄りの愛野駅まで行ったのですが、ホームは客であふれかえっていました。私たちより前の電車で着いた客がまだ改札口まで到達できずにいるのです。それでなくても狭いホームに、電車は次々と入ってくるわ貨物列車は通過するわで、危険なことこの上ありません。結局、下車してから改札口を出るまでに20分以上もかかりました。

 

そもそも5万人を収容するスタジアムの最寄り駅なのですから、試合開催の日にだけ使用する連絡橋を作っておくとか、できなかったのでしょうか。ラグビーW杯は、世界中からファンがやって来るイベントです。にもかかわらず、そうした手を打っていないのは、ラグビーW杯の重みを理解していないとしか思えません。こうした部分に設備投資(応急的・一時的であったとしても)をしようとしないのは……。JR東海という会社のセンスに問題アリと言えそうです。

ただ、帰りの誘導はみごとでした。駅に向かう歩道の途中から、東海道線の上りに乗るか下りに乗るかで動線を分け、スムーズに改札→ホームへと進むことができました。同じタイミングに客が殺到する帰りについては対処できているのに、到着時の客の集中にほとんど無策なのはなんとも不思議です。観客に「苦」は要らないはず。1から100まで「楽」に楽しみたいというのが正直な気持ちではないでしょうか。

東海に限りませんが、JR各社になんとかしてほしいと思っているのは、新幹線の荷物(スーツケース)置き場です。なんともプアというか、1両に長期滞在の外国人観光客が数人乗っただけでほぼパンク状態になります。スーツケースを置くための場所がゼロなのです。各車両の最後部にわずかなスペースはありますが、そこにスーツケースを置くと座席のリクライニングが利きません。もちろん、網棚に上げるのは無理ですし通路に置くこともできません。といって、デッキに置いたたままになどできないでしょう。来年、東京オリンピックが開催され、今回のラグビーW杯を上回る人が海外からやってきたらどうするのでしょう。

さすがに、東海・西日本・九州の3社は2020年5月から、大型スーツケースを持ち込む場合は事前予約制にするといいます。最後部座席の後方にあるスペースを専用の置き場にし、その座席の指定席とセットで予約(追加料金は不要という)すというものですが、事前予約なしで持ち込むと1000円(税込み)の手数料が必要とのこと。しかし、これで確保できるのは普通車両で5人分。これで間に合うのでしょうか。

また、新幹線車内の一部のトイレを「荷物コーナー」に作り替えることも発表しています。ただ、こちらは工事が必要なので、実施は2023年度。オリンピックが終わって3年後ですが、これもずいぶん間の抜けた話です。

ウェールズのサポーターは大盛り上がり!

2019年10月9日
予選プールD組のウェールズvsフィジーは緊迫した一戦でした。ウェールズは勝てば決勝トーナメント進出が決まり、フィジーは望みがつながるからです。開始10分でフィジーが2トライ(コンバージョンは失敗)、そのあと15分間はウェールズが主導権を握り2トライ(コンバージョンは成功)。前半は14対10でウェールズがリード。

 

しかし後半は、まずフィジーが認定トライをあげ14対17と逆転。そのあとPGで同点に追いつくと、疲れの見え始めたフィジー相手に2本のトライを決め、29対17でウェールズが勝ちました。

大分駅からスタジアムまではシャトルバスでしたが、車内の4分の1はウェールズのサポーター。しかも、乗る前からビールででき上っており、大きな声で歌を歌っています。着いたら、赤いレプリカジャージを着込んだ人の姿がさらに目立ちます。これまで観た試合のなかで、外国人の数がいちばん多かったのではないでしょうか。フィジーも負けてはいません。世界ランキングではJAPANより一つ上ですから、実力をフルに発揮できれば決勝トーナメントに進む可能性はあります。サポーターもそれを信じ、試合前から盛り上がっていました。

試合終了後シャトルで大分駅まで戻ると、どこもかしこも赤、赤、赤。駅前のアーケード商店街はあちこちでウェールズ・サポーターが集団で大騒ぎしています。チームは地味なのですが、サポーターは素晴らしく派手なようです。いちばんすごかったのは、その中にあるアイリッシュ・パブ。まるで、こうした事態を狙いすましたような場所に店を開いています。店内はカウンター、テーブルはもちろん通路までも、そして店の外も赤一色。ビールを飲みながら大きな声で歌い、母国の勝利を喜んでいました。

12年前、フランス大会のときはあちこちで勝利を喜ぶサポーターの姿を目にしましたが、今回の日本では初めて。体も大きいので声も大きく、それがアルコールの力でさらに増幅しています。どこの会場でも帰りを急ぐ人が多いJAPANのサポーターは、こういう楽しみ方はなかなかできません。観戦地に泊まっている人がほとんどの外国人サポーターだからこそ、ここまで大騒ぎできるのでしょう。

大分は今大会、5試合がおこなわれます。もちろん、地方の都市では最多。西日本では収容能力がおそらく最大のスタジアムがあるからでしょう。今夜が早くも3試合目ですから、おもてなしの態勢はバッチリ。アーケード商店街の上には今日戦った2チームの人形がしつらえられていました。それにしても、今夜の寒さといったら。10月9日という時期を考えると当たり前なのですが、昼間の気温と差が大きく、体にはこたえます。

 

天守外観の復興が成った熊本城

2019年10月8日
昨日・今日はラグビーW杯の観戦もOFF。連泊した熊本で昨日はゆっくりさせてもらいました。といっても、日がな一日ボーッとしていたわけではありません。熊本からJR九州の数あるユニークな列車の中で以前から気がかりだった特急「A列車で行こう」に乗り、三角【みすみ】というところまで行ってみました。最終目的地は三角からタクシーで5分のところにある三角西港という世界文化遺産です。

「A列車で行こう」というのはなんともユニークなネーミング。ご存じ、チョー有名なジャズナンバーのタイトルをそっくり頂戴したものです。列車自体はとりたててジャズと関係があるわけではなく、「A」は「天草(Amakusa)」の「A」に由来しているよう。ただ、
列車自体のデザイン、とくに内装がとてもユニークだというので、話題になっているようです。水戸岡鋭治のデザインとあれば、それも理解できます。2両編成で、1両は座席のみ、もう1両は一部がバーカウンターになっており、ドリンクのサービスがあり、さまざまなグッズも売られています。私も、車内アナウンスに誘われ、昼ご飯前だというのに、デコポンのハイボールなんぞを飲んでしまいました。

「A列車」の売りはもう一つ。窓からの景色です。途中、三角行きの進行方向右側に、干満の差が日本一と言われる有明海の御輿来【おこしき】海岸が見えてきます。潮が引いたときの砂浜には美しい模様が見えるのです。列車もそこに近づくと速度を落として走ってくれるので、写真もゆっくり撮れます。私たちの乗った10時36分熊本発の列車は、ちょうど行きのときに干潮になっていたようで、なんとも不思議な模様が見えました(帰りは潮が満ちてきたため、フツーの海岸に戻っていました)。

終点の三角駅はその名、というか文字のとおり、駅舎に「三角形」があしらわれ、ユニークなデザインになっています。そこから三角西港まではすぐ。そのあたりは、突然明治時代にタイムスリップしたかのような風景が見られます。三角西港は明治初期から半ばにかけて整備された港で、設計者はオランダ人土木技師ローウェンホルスト・ムルデル。当時の最新技術を用いて近代的な港湾都市が造られました。熊本県にとっては、海外貿易が可能な初めての本格的な港だったそうです。港の発展とともに、道路沿いに2階建ての商店や旅館が立ち並び、埠頭沿いには白壁の倉庫群が続々と建てられました。

ムルデルは明治政府のお雇い外国人の一人で、三角西港の設計以外にも、新潟港の築港・信濃川改修、東京港の築港、富山県の河川改修、児島湾の干拓、広島港の築港、鬼怒川【きぬがわ】・富士川の治水、大阪港の改修・淀川治水、下関港の整備、利根運河の開削など、全国各地で築港、港湾整備、河川改修、治水事業に関わったとのこと。

三角西港一帯には当時建てられた洋風の建物がいまなおいくつか残され、けっこう観光客も訪れているようでした。ここからさらに天草に足を延ばす人が多いようです。

 

三角西港から熊本駅まで戻ると、駅構内にもあちこち「ラグビー」が。人気のクマモンもJAPANのジャージを着ていました。ホテルに戻ろうと、市電に乗って熊本城の前で下車、ちょっと立ち寄ってみました。W杯の開催に合わせるかのように天守閣外観の修復が完成したことで、特別見学会が10月5日から始まったのです。実際、フランスなど外国人観光客の姿も目立ちました。

これまでニュース映像や写真でしか見たことのなかった地震の爪痕が、3年以上経ったいまなお生々しく残っているのにまず驚かされます。被災直後は、いったいどこから、どう手をつければいいのだろうか、途方に暮れたにちがいありません。しかし、その復興の大きなポイントは天守閣の復旧にあるようです。天守閣や宇土櫓【うとやぐら】がよく見える加藤神社(全国でも珍しい名前の神社。加藤とはもちろん、熊本を築いた加藤清正のこと)の境内から見ると、完了までにはまだまだ時間がかかりそうなことがわかります。ほかの櫓はもちろん、天守を囲む堀にも、大きな石垣が崩落したままの状態で、地震のすさまじい破壊力を改めて実感しました。

ちなみに、ホテルに戻り、部屋のカーテンを開けてみると、なんと先ほど見てきた天守閣の姿が──。でも、遠目に見るのと、間近でから見上げるのとでは、この段階ではやはり違うように思いました。

 

 

 

 

熊本の街はフランス人でいっぱい

2019年10月7日

サモア戦の「興奮+感動+歓喜」がなかなか冷めやらぬまま、昨日は名古屋から熊本に移動しました。ネットで調べると、名古屋駅から空港まではシャトルバスで「18分」とあります。ホントかなぁと思っていたのですが、駅前から乗って納得。1分後には高速道路に上がっていたのです。中学生のころ小牧まで自転車で行ったことがありますが、2時間近くかかった記憶しかない私にはちょっとした驚きでした。10分ほどで高速を下り一般道に。3つ目の停留所が空港でした。

名古屋の空の玄関といえば、いまでこそ「中部国際(セントレア)」ですが、以前は「小牧【こまき】」の名で知られる空港でした。ただ、運用のされ方は大きく変わったようで、現在発着しているのはフジドリームエアラインという航空会社のみ。私たちもその名古屋→熊本便を利用しました。小さなプロペラ機ですが、この日はほぼ満席。熊本着陸の直前には、窓から立派なスタジアムが見えました。

 

空港からスタジアムまではシャトルバス。ボランティアの皆さん方のおかげでスムーズに案内され、15分も走ると駐車場に到着、そこからスタジアムまでは歩いて10分ほど。スタジアムの周りは広場になっていて、そここに三色旗を持った人が。もちろん、もう一方の手にはビールです。なぜか、スタジアム内で売られている“オフィシャルビール”=Heinekenを飲んでいる人はほとんど皆無。コンビニなどで買った一番搾りやスーパードライが目につきました。同じ500mlなのに、片や1000円、片や250円ほどですから、当然でしょう。もちろん、芝生の上に座り込んでワインを飲んでいるグループもいました。

スタジアムはといえば、もう立派のひと言。周辺は体育館など総合スポーツ公園になっており、このスタジアムもその一つ。ただし、陸上競技場と兼用なので、ラグビーやサッカーで使う場合はスタンドからピッチまでがたいそう遠いというのが、まあ難点といえば難点でしょうか。

 

 

昨日のカードはフランスvsトンガ。力の差はかなり大きいのでワンサイドゲームになるかもと予想していたのですが、どうしてどうして緊迫した内容で大満足でした。JAPANの試合ではないので、私たちも気が楽です。フランスからのサポーターの姿が予想以上に多く、場内にはときおり“Allez les Blue!!”の大合唱が響き渡ります。対するトンガのサポーターはほんのわずか。場内を見渡しても、どこにいるかさえわかりません。

試合前に披露するパフォーマンス「シビタウ」は、オールブラックスの「ハカ」に負けないくらいの迫力。その勢いそのままに、前半は17対7とフランスのリードも10点差です。ただ、南太平洋エリアの国々の通例で、トンガがバテそうな後半はフランスが縦横無尽に走り回るのかなぁと心配でした。ところが、後半7分にトライを決めてからは、全員がまるで生き返ったように、きびきびした動きに。ノーサイド直前までフィジカルも衰えることなく、フランスと互角の戦いを見せました。後半はフランスをノートライ・2ゴールのみに押さえ、トンガは逆に2トライ(2ゴール)。日本人の観客から「トンガ! トンガ!」の大声援が送られたのが力になったのかも。

終わると空港までシャトルバスで戻り、駐車場にとめておいたレンタカーで市内のホテルまで30分少々。夜8時にはチェックインできました。すぐ食事に出たのですが、日曜日の夜で早じまいの店も多く、入ったのは居酒屋。しかし、そこにも次から次へ、フランス人のグループが。日本語のメニューしかなく途方に暮れている風もありましたが、まあ、食べ物のことですから、最終的にはなんとかなるものです。

最後の最後に大ドラマが!

 

2019年10月6日
名古屋駅から電車で小1時間。豊田市駅前は豊田スタジアムをめざす人、人、人で身動きもままなりません。日本のファンにとっては大注目のサモア戦。かれこれ50年以上ラグビーを見てきた私ですが、今日は最後の最後まで手に汗を握りました。ノーサイドまで10分を切ったところでスコアは25対19と、JAPANのリード。サモアが1トライ1ゴールを決めれば、逆転できます。逆に、JAPANはこれで勝ったとしても、簡単には喜べません。予選プールを突破するには、勝つのはもちろん、ボーナスポイント1を加えておきたいからです。ボーナスポイントで上回っておけば、スコットランドと引き分けても、最悪負けたとしても、決勝トーナメントに進めます。

 

 

  

でも、わがJAPANはそれをやってのけました。それも、ほとんど“神った”という感じで! 開始早々からサモアを常にリードしてきたものの、ボーナスポイント獲得のためには何がなんでも4トライを取る必要があります。残り10分弱で2トライはかなりきつかったのですが。3本目は福岡堅樹、そして最後は松島幸太朗が決めてくれました。

とくに4本目のトライは圧巻。80分を過ぎる直前、サモア陣ゴールポスト前のスクラムからNO8の姫野和樹がボールを持ち出しハーフの田中史朗に。田中から絶妙のタイミングで左にいた松島にパス、そのままトライ! 松島の笑顔が印象的でした。もちろん、3万8千の観衆は大騒ぎ。私たちも前、後ろ、横にすわっていた人とハイタッチしていました。

今日の私たちの座席が、これまでで最高のポジション。グランドから10数メートルで、しかも前から5列目。選手たちの表情がよくわかります。試合前のウォーミングアップを見つめるジェイミー・ジョセフの凛々しい姿もばっちり見えました。

面白かったのは、試合後の両チームの“交歓”風景。サッカーでは、よくユニホームを交換し合うのが普通ですが、ラグビーではそうした習慣はありません。今日も、肩をたたき合いながらお互いの健闘を称えるまではいつもどおり。ところが、そのあとサモアの一選手がジャージを脱ぎ、日本の田村優(だったように見えました)に差し出したのです。それを機に、10人近くの選手がジャージを交換。なかにはパンツまで脱いで渡しているサモアの選手も。

これはホント異例の光景で、初めて目にしました。文字どおり「ノーサイド」です。サモアの選手も、この日の試合内容は100%とは言わないまでも、そうとうズシリと来たはずで、感極まってのことではないでしょうか。JAPAN代表の中にサモア出身のラファエレ(バックス・13番)選手がいたことも関係しているかもしれません。しかも、この日最初のトライをあげましたから。

気になったのは、JAPANに反則が多かったこと。今日のレフェリーはJAPANに厳しいことで知られているようですが、それにしても……という感じは否めません。ラグビーのレフェリーはほかのスポーツと違い、ゲーム中に「指導」をします。両チームの「協力」がないとゲームがスムーズに進行しない面があるので、レフェリーはその方向に持っていこうと、あれこれ口をはさむのです。スクラムを組むときがいちばん顕著ですが、ほかの局面でもレフェリーの声、ジェスチャー、あるいは選手と話しているシーンをしょっちゅう見聞きするはず。レフェリーがどのような考え方でゲームを進めようとしているのか、それを早くにキャッチしたチームのほうが優位に立てるというわけです。レフェリーの「指導」を素直そうに聞く選手もいれば、「この野郎!」といった表情を見せる選手もいます。ただ、そした態度がまたあとで響いてこないとも限りません。逆に、そうしたことにこだわらないレフェリーもいます。そうしたことも含め、レフェリーと付き合うことが大事なのです。

さて、この勝利で、これかで以上に“にわかラグビーファン”が増えるのは間違いありません。ラグビーが日常の話題になるような世の中になればしめたものです。スタジアムから豊田市駅まで30分近い道のりは日本人の観客でビッシリ。夜空に浮かぶ半月のもと、誰もが大きな声を出して話し、騒ぎながら興奮していました。私ももちろんその一人。ただ、帰りの電車の中では次戦以降のことを考えていました。

スコットランドに勝てば予選プールA組1位で突破するので、決勝トーナメントの初戦はニュージーランドでしょう。しかし、これではベスト8止まりでジエンド。できれば2位で突破し南アフリカと当たるほうが、希望的観測ですが、わずかながら期待の目もあります。そして、前回大会に続き南アを負かすようなことになれば、間違いなく世界的なニュースになるでしょう。そんなことを夢見ながら、13日のスコットランド戦を迎えましょう。

 

「世界陸上」より「ラグビーW杯」で正解

2019年10月5日
今年は4年に一度、「世界陸上」と「ラグビーW杯」が重なる年。4年前は陸上が北京で8月下旬、ラグビーがイギリスで9~10月と時期的にもずれていたので、両方とも
行くことができました。しかし、今年は時期が完全にカブっていますし、陸上のほうはドーハ(カタール)が開催地。1年前、今年の観戦計画を立て始めたころは、ギリギリ両方行けそうだとの思いもありました。たしかに、9月29日のオーストラリアvsウェールズ戦@味スタを終えたあと30日の午前0時5分羽田発の便でドーハに移動し、3日間観戦(プラス1日は観光か休養)。10月5日午前6時発の便で香港を経由して名古屋に戻ってくるというスケジュールは立てられるのですが、現実的にはどう考えても無理がありそうだと。結局、このプランはあきらめ、ラグビー一本に絞りました。

でも、これで正解だったと思います。その後、10月の初旬に大事な用件も入りましたし。何より、ドーハの自然条件がひどすぎるようです。昼の気温は40℃を越えるといいますし、スタジアムは空調が効いているといっても、20℃近い気温差となると、体がもたないでしょう。しかも、これは結果論ですが、期待の日本人選手もことごとく予選、準決で敗退。暑い中、スタジアムに足を運ぼうというモチベーションも下がります。いまごろ、こんなブログも書いてはいられなかったはずです。

いまは京都のホテル。昼間は、長年の念願がかなって桂離宮にも行けました。気候もようやく秋らしくなり、夜になると涼しく過ごせます。今日から10月11日まで7泊8日で、京都→豊田・名古屋→熊本→福岡→大分→日田→熊本→東京。明日は昼過ぎまで京都で仕事を片付け、そのあとは名古屋経由で豊田まで。夜は予選プールA組の重要な一戦=JAPANvsサモア。今日は桂離宮を見られたおかげでエネルギーも十分。パワー全開で声援できそうです。

 

 

夕食は駅隣接の伊勢丹の上にある名店「かつくら」でトンカツ(勝つ)。そのあと、地下の食品売り場で買った、林万昌堂の甘栗を食べながら南アフリカvsイタリアをテレビでゆっくり観戦しました。開幕2日目でオールブラックスに敗れた南アフリカですが、さすがイタリア相手だと、大人と子ども。7つのトライを重ね、49対3で圧勝です。11番(ウィング)のチェスリン・コルビの際立つ俊足、スタミナが印象に残りました。JAPANが予選プールを突破すると、決勝トーナメントで当たる可能性がある南アフリカですが、この選手は要注意でしょう。

中7日でスコットランド戦という利を活かしたい

2019年10月2日
9月30日の夜はテレビでスコットランドvsサモアの試合を観ました。前半終了時点ではスコットランドが20対0で優位に立っていました。ハーフタイムで引き揚げる両チームの選手は皆汗びっしょりで疲労感がありあり。気温・湿度ともかなり高かったようです。神戸のノエビアスタジアムは屋内なので、エアコンディショニングは万全のはずかと思いきや、私たちが観戦した日も、風通しがとても悪く、とにかく蒸しむししていました。トイレや買い物のためにスタンドを出ると、通路や階段には心地よい風が吹いており、その落差の大きいこと。しかも、通路にはプロジェクターがないため、おちおち並んでもいられません。昨夜もおそらくそれと同じだったのでしょう。

前半終了の前、スコットランドのFB(フルバック)スチュアート・ホッグが決めたDG(ドロップゴール)にはびっくりです。センターラインから数メートル相手陣内に入った、しかもそれなりに角度もある場所でしたから、まさかという感じ。一昨日書いたことがくつがえされても仕方ないような軌道を描いてポストの間を通り抜けていきました。

サモアはフィジカルも日本より上を行っている感じがしますし、個々の力量はかなりハイレベルです。ただ、ふだんは他国でプレーしている選手たちが、W杯のときだけ召集されるため、まとまりという点ではいまひとつ。高温多湿のコンディションには慣れているはずですが、それでも昨夜はかなり参っていたようです。

最終スコアは0対37で、ボーナスポイントも献上。もっとも、それを決めた4本目のトライに対する判定はかなりビミョーな感じで、残念です。スコットランドは前回大会、南ア戦に勝った4日後にJAPANがあいまみえた相手。今大会も、JAPANが決勝トーナメントに進むにあたっては、絶対に負けられません。もちろん、その前にサモアを倒すのが前提条件。できれば、ボーナスポイント1も取りたいところです。

さて、一昨日の試合が終わった時点での予選プールA組の順位と今後の試合予定はというと。
1位 JAPAN 2勝 中6日でサモア 中7日でスコットランド 15日間で2試合
2位 アイルランド 1勝1敗 中4日でロシア 中8日でサモア 14日間で2試合
3位 サモア 1勝1敗 中4日で日本 中6日でアイルランド 12日間で2試合
4位 スコットランド 1勝1敗 中8日でロシア 中3日でJAPAN 13日間で2試合
5位 ロシア 2敗 中8日でスコットランド、中8日でアイルランド 18日間で2試合
上位4カ国ではJAPANがいちばん優位で、以下アイルランド→スコットランド→サモアの順です。スコットランドは中3日で中7日のJAPANと戦うことになり、前回大会とは真逆となります。JAPANとしては、なんとかそれを活かしたいですね。スコットランドのヘッドコーチは不満を漏らしているようですが(下記の記事)、それは気にする必要ありません。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191002-00000005-asahi-spo

黄色と赤の戦いは、赤に軍配

2019年9月30日
28日の夜遅く、アイルランド戦勝利の興奮に酔いしれながら帰京。しかし、昨日はゆっくりする間もなく、午後ちょっと遅めに家を出てウェールズvsオーストラリア戦(予選プールD組)に。1週間ぶりの味スタです。日本の試合ではないので、京王線新宿駅で乗る客は外国人の姿が目立ちます。飛田給駅周辺もゴールドイエロー(オーストラリア)と赤(ウェールズ)のレプリカジャージを身に着けた大男のグループが缶ビール片手でそこいら中にたむろし、歩道を歩いていました。ゴールドイエローは膨張色ですし、騒ぎ方もウェールズより派手で、声も大きいので、一瞬ここはオーストラリアかと錯覚してしまうほど。

 

試合は開始早々、ウェールズの司令塔(スタンドオフSO)ダン・ビガーのDG(ドロップゴール)が決まり、観客の度肝を抜きました。キックオフから36秒後の得点はW杯史上最短だそうです。ダン・ビガーは2013年6月15日、エディー・ジョーンズ率いるJAPANと秩父宮でテストマッチを戦ったときも同じポジションで出場していましたが、昨日はさっそくのDGで、昔からのファンは「さすが!」と思ったのではないでしょうか。ちなみに、そのときは、今回JAPAN代表になっている堀江翔太、田中史朗、福岡堅樹、田村優も出場しており、ウェールズに初めて勝ったというので大騒ぎになりました。

さて、DG(ドロップゴール)は俗に“飛び道具”ともいいますが、日本のラグビーではあまりお目にかかれません。ヨーロッパ、南半球ではひんぱんにとまでは言わないものの、それほど珍しいものではないようです。2003年W杯の決勝、イングランドの司令塔ジョニー・ウィルキンソンが決めたドロップゴールはあまりにも有名です。延長後半ロスタイムのことで、オーストラリアはこの一発に沈み、優勝を逃したのです。youtubeでぜひご覧ください。

www.youtube.com/watch?v=rpmsCUk0pKA

DGは、23メートルラインをはさんだあたり、それもゴールポストのほぼ正面に近いエリアから、いったんグラウンドにはずませたボールを蹴り、それがポストの間を通過すれば成功=3点なのですが、ふだん見慣れているスクラムやラインアウト、密集戦(モール、ラック)がラグビーだと思い込んでいる人からすると、一瞬「えっ、どうしたの?」と驚いてしまいます。選手たち、とくにFWからすると、感覚的にはそれに近いものがありそうですが、3点取れるわけですから、えらく得をしたような気持ちになるのではないでしょうか。

というわけでオーストラリ側にはいささかショッキングなスタートだったのですが、前半20分くらいまでは、ウェールズが縦横無尽に動き回っていました。アイルランドに似てさほど派手さはありませんが、実力はかなり上。現に、今年のシックスネーションズ(ヨーロッパの6カ国による総当たりリーグ戦)ではみごと全勝優勝しています。ただ、W杯では1987年の3位が最高で、ベスト8までは行ってもそこから先まではなかなか勝ち上がれずに来ました(2011年は4位)。しかし、今日オーストラリアの追撃を振り切り勝った(29対25)ことで、この先が楽しみです。

昨日は席がバックスタンド側、しかもかなり上のほうで階段の昇り降りがきつかったため、帰りはどうしようか悩んでいました。正面まで回って京王線に乗るのはしんどそうで……。そこで、とりあえずバックスタンド側から地上に降りてみたところ、JR中央線の武蔵境駅までノンストップで行くバスが用意されていることがわかり、それを利用することに。一昨日の静岡エコパスタジアムのように、交通の便が限られているところに比べると大助かりです。こういうときは、都会の便利さを痛感しますね。