書店の「旅行本」コーナーも、コロナ禍で大きく様変わり

●一昨年前半までは毎月のように行っていた吉祥寺。背骨コンディショニングという施術(マッサージの一種)を受けるのが目的でしたが、コロナ禍で閉店となり、すっかり足が遠のいてしまいました。

●いつの頃からかこの街に行ったときは、①Linde でドイツパン ②ブックス・ルーエで本・雑誌 ③スーパー三浦屋で青研のリンゴジュース ④さとうでメンチカツを買って帰るのが定番に。②以外は代替がきかず、吉祥寺に行くしかなかったのです。また、ときおり④さとうの2階(とんでもなく急勾配の階段を昇る)にある直営レストランでステーキのランチを楽しんだりもしていました。

●一昨日、その吉祥寺を今年初めて訪れました。①Lindeのライ麦100%パンは重たくて運ぶのが大変です。ただ、普通の食パンと比べ食物繊維は2倍、糖質の代謝に欠かせないビタミンB1も多く含まれ、血糖値チョイ高めの私にはありがたい限り。③は、原料のリンゴが葉を取り過ぎないように栽培されており、栄養分が豊富。砂糖も香料も無添加なのに、とてもおいしく飲めます。ランチは今回、うな鐡でうな重にしました。安くてうまいのがありがたい!

●ルーエでは旅関係の棚をチェック。このご時世なので、ありきたりのガイドブックが少ない代わり、とんがったテーマの本が目立ちます。そんな中、私自身も長らくお世話になっているTさんが営む書肆侃侃房[しょしかんかんぼう]の本がズラリ並んでいるのがうれしかったですね。本社は福岡、でもローカルにこだわらず、ナショナル、グローバルなテーマの本を意欲的に出版しています。そういえば、福岡もすっかりご無沙汰。なじみにしていた中洲のバーが昨年開店20周年を迎え、お祝いに駆けつけたかったのですが、それもかなわず。うーん、コロナが憎い!(2022/2/23)

東久留米で見つけたアメリカ

●前回の投稿からあっという間に10日以上過ぎてしまいました。週2ペースを心がけているのですが、申し訳ありません。さて、先週の3連休初日は絶好のウォーキング日和。降雪がそれほどでもなかったので道は歩きやすく、しかも好天で風もなし。誰でも考えることは同じようで、けっこう人が歩いていました。

●今回はいつもとコースを変え、まずは黒目川を下り、途中落合川と合流するところ(ここがほぼ埼玉県との境)で方向転換、自宅に向かいます。航空写真地図の下方を流れるのが落合川、上方が黒目川です。落合川より広々とした印象のある黒目川ですが、両岸に整備されている遊歩道はどちらの川もほぼ同じ。

●いまの時期、草花はまだまだなので、視線は自然と上へ。ときおり椿や山茶花、梅が姿を見せてはくれるものの、じっと眺めているというレベルには到達していません。それでも、いちばん多く植わっている桜は、ツボミが少しずつふくらみつつあるようで、これから先が楽しみです。

●そんな中でひときわ背丈の高い木が並んでいるのに遭遇しました。ネットで調べると、モントレー糸杉という名の常緑針葉樹のようで、剪定されていまは素っ裸状態。でも、暖かくなると、一気に葉を繁らせそうです。たまに鉢植えのものも目にしますが、もともとはカリフォルニア州モントレー(映画『エデンの東』、ジャズフェスティバルで有名)の固有種なのだとか。帰り道、いつも前を通るアメリカ(それも西海岸から中西部)っぽいアパートを見たとき、みごとにつながりました。(2022/2/17)

冬場の河畔は野鳥の天国

●昨年7月末、西武池袋線の東長崎駅から、同線東久留米駅に引っ越してきて半年余り。どちらもアタマに「東」がついているのですが、「長崎」と「久留米」とでは大きく違うのをすぐ感じました。当初は暑さ、そしていまは寒さの違いです。家やマンションが立て込んでいない分、どちらも「久留米」のほうがキツいというか。こちらに長く住んでいる方の話では、夏は+3℃、冬は➖3℃の気温差があるとのこと。

●それにしても、東京都内に長崎、久留米とは。同じ沿線に九州を思わせる駅名があるなんて、不思議に思いませんか? ひょっとしてその昔、長崎や久留米から移り住んできた人の集落でもあったのだろうかと考えたくなります。答えはNO。「長崎」はその一帯を支配していた武士(北条氏の御家人)の苗字から、「久留米」は当地を流れる川の名前=黒目(くろめ)が変化したものだそうです。

●その黒目川に合流するのが我が家の近くを流れる落合川。さすがに冬場は早朝というわけにはいきませんが、暖かい日の昼間は、川の両岸に設けられた遊歩道をウォーキングするようにしています。野鳥の様子を見るのがいまの楽しみ。コガモ、カルガモ、アオサギ、コサギ、シロセキレイなど、冬は20種ほどが棲息しているようです。

●ただ、この季節、花にはなかなかお目にかかれません。伊豆半島の南まで河津桜なんぞ観に行ければいいのですが、コロナ禍でそれもままならず。近所でも梅のつぼみくらいはもうふくらんでいるでしょうから、明日はそれを探しに歩いてみることにします。でも、寒そう。(2022/2/3)

おいしいコーヒーが飲めるお店第二号を発見

●豊島区に暮らしていた昨年の夏までは、わざわざコーヒーを飲みに出たりすることなど、ほとんどありませんでした。ラーメン、蕎麦、中華、寿司、インドカレー、フレンチ、イタリアン、和食などの店が近場にあり、そうしたところにちょくちょく行っていると、カフェや喫茶店に足を運ぶ機会がそもそもなかったのです。”コーヒーは自宅で”というのがすっかり当たり前になっていました。

●いまでも、朝5時過ぎに目を覚まし、まずやるのはコーヒーを立てること。といってもマシンなので、豆を挽くのもボタンを押すだけ。あとは粉をペーパーフィルターに放り込めばOKなので、「立てる」はいささかおこがましいかもしれません。

●本格的なコーヒーを飲み始めたのは学生時代。神田神保町の喫茶店でアルバイトしていたN先輩がミル、サーバー、ネルドリップ等を取りそろえアパートに持ち帰ってきたのですが、それを毎日飲ませてもらうようになってからです。以来コーヒーは、しっかりした味わいのブレンドかストレートで楽しむようになって半世紀ほど経ちました。

●外食がめっきり減り、せめてコーヒーくらい外でと思い始めた最近、すぐ近く━━といっても車で10分ほど走るのですが━━に一軒見つけました。店があるのは、古くから建っている団地の商店街の一角。2フロアあるうちの1階で焙煎もしているので、扉を開けると素晴らしい香りが漂ってきます。テーブルも椅子も照明器具も”年季”の入ったものばかりで、それこそ40〜50年くらい前から営業しているのでは……という雰囲気なのですが、なんと4年前の開店とのこと。もちろん、コーヒーもおいしく飲めました。もう一軒、駅の近くにもカフェ(こちらが第一号)を見つけたのですが、そちらについてはまた別の機会に。(2022/2/1)

残念! 楽しみにしていた出張が中止に

●椎名誠が「冒険への憧れも探検家になる夢も、すべてはこの本との出会いから始まった」という、子ども向け冒険小説『十五少年漂流記』(ジュール・ヴェルヌ 作・1888年)。なんと60年ぶりで手に取りました。小学生のころ、それこそかがり糸が擦り切れるほど繰り返し読んだ、私にとっても忘れられない作品です。

●夏休みのニュージーランド近海クルーズを楽しむため小型船に乗り込んだ15人の少年(14〜8歳)が大海をさまよったあげく無人島に漂着、以後2年もの間さまざまな困難に遭遇しながらも、全員が力を合わせ生き延びていくという内容。130年以上前の話ですが、そこにはいまも変わらぬ民族間の対立や人種蔑視、また人間の心に備わる美醜が描かれています。イギリス人は子どもの頃からフランス人を嫌っている、黒人はそもそも「人」と見なされていなかったなど、今回改めて学んだこともあります。

●小5から中3にかけて、ヘディンの中央アジア(ゴビ砂漠、シルクロード)探検、シュリーマンのトロイ遺跡発掘、ウィンパーのアルプス、アンデス登攀、ダーウィンやヘイエルダールの南太平洋航海など、探検・冒険・登頂・航海記の類を読みまくりました。そうした中で旅好きの骨格がつちかわれていったのかもしれません。

● 実を言うと、1/24から福岡・佐賀・長崎に出張の予定がありました。楽しみにしていたのですが、新型コロナの感染者数が連日過去最高を更新している折でもあり、先方の要請で中止に。”旅こそ我が命”の私にとっては残念至極。『十五少年漂流記』でも、引くべきところは引いていましたから。(2022/1/21)

宇治で人生初の普茶料理を経験

●京都のレポートもこれが最後。スキップしてもよかったのですが、初めて体験した「普茶[ふちゃ]料理」のことをぜひお伝えしたいと思いまして。ツアー3日目の12月14日は京都市の南にある宇治市へ。宇治といえばお茶と源氏物語、あとは平等院でしょうか。今回訪れたのは宇治上[がみ]神社&宇治神社、平等院鳳凰堂、萬福寺の4カ所です。
●なかでも興味深かったのは黄檗[おうばく]宗大本山萬福寺。黄檗宗は禅宗の一派ですが、日本に伝えられたのがもっとも遅かったため、寺院、檀徒とも非常に少ないようです。ちなみに、母の実家は山口県萩市にある黄檗宗東光寺(戦国期中国地方全域を支配していた毛利氏の菩提寺)の檀家でした。
●萬福寺の境内は、左右対称に配置された堂宇伽藍がすべて屋根付きの回廊でつながっています。「卍くずし」の装飾をほどこした勾欄、アーチ形の天井、円形の窓、桃の実の形をした飾りが彫られた扉など、中国風のデザイン、技法が多用され、異国情緒満点。僧侶の読経も中国語なのだとか。
●その萬福寺で供されるのが「普茶[ふちゃ]料理」。見学に訪れた者も、希望すれば食べることができます。精進料理なので肉類は皆無ですが、ゴマ油を使った揚げ物の多いこと。メニューで「油糍[ゆじ]」に分類されている10品+数品、全体のほぼ半分がそれで、いまの唐揚げの起源とも言われています。肉や魚に擬した「もどき」料理も特徴で、胡麻豆腐は白身魚の刺身のよう。途中でギブアップした家人をよそに、私は完食。食べられる場は、全国的でも数えるほどしかないだけに、貴重な経験でした。(2021/12/14)

Facebook Post: 2021-12-24T22:30:41

おいしい食べ物屋は自力で見つけるのがいちばん

●京都ツアーの6日目は終日フリー。テレビなどでよく伝えられる将棋のタイトル戦の会場を初めてナマで見ました。「竜王戦」の第2局(豊島将之竜王vs藤井聡太三冠=この時点で)がおこなわれた仁和寺[にんなじ]の宸殿[しんでん]です。とんでもなく広い部屋で、しつらえもハンパありません。それもそのはず、宸殿とは天皇がお寝みになる場所のこと。
●仁和寺は世界遺産ですが、高校の古典で習った『徒然草』に登場していたのを覚えているくらいです。平安時代半ばから宇多法皇が寺の敷地内に「御室(おむろ)」を造営、日々を過ごされたことから、「御室御所」と呼ばれるようになったといいます。以来天皇家との関わりが深く、格式も高い寺なのだとか。広い境内には庭園や国宝・重要文化財の建物がいくつもあり、さすがという感じです。
●この日は、仁和寺見学のあと四条烏丸近くの京料理店でランチ。夕方から気温が下がり雨もパラつき始めたので、早々にホテルに戻りました。夕食は近くで簡単に済ませようと、向かいのそば屋に。ごくフツーの店構えなのですが、何かしらピンと来るものがあったからです。体を温めようと注文した鍋焼きうどんは関西風というか、昆布で出汁がとってあり、鶏肉がいっぱい。 おいしくいただきました。
●近ごろはグルメ情報があふれていますが、店の数が少ない地方の町ならいざ知らず、大都市ではあまりアテになりません。むしろ自分で歩いて探すほうが面白いですし、結果にも納得が行きます。その点、このそば屋はヒットでした。町歩きや旅の大きな楽しみと言えるでしょう。(2021/12/17)

Facebook Post: 2021-12-23T13:35:52

京都で見つけた名古屋の”飛び地”

●話は前後しますが、京都の4日目(12/15)は終日完全フリーでした。実を言うと、今回のツアーで最大の魅力はこれ。ツアーといえば、出発から解散まで、添乗員の掲げる小旗のもと完全団体行動というのが常識です。旅先でそんな一団に出くわすと、「ああまでして……」と、これまでは正直思っていました。
●ただ、歳を重ねるにつれ、悔しいことに、スーツケースの重さが体にこたえるように。でも、ツアーだと自力で運ばなくてもいいのです。一度その恩恵にあずかってしまうと、もういけません。以来、海外旅行も3回に2回はツアーで参加しています。それでも、根が団体行動嫌いなので、個人で動ける比率が高い今回のようなスケジュールはとても好都合です。
●というわけで、この日は蓮華王院三十三間堂へ。金色の千手[せんじゅ]観音が1001体ずらり並んでいるのはやはり壮観です。その向かいにある国立博物館、豊国神社、方広寺、東側の妙法院、智積[ちしゃく]院まで含めた広大な地に、奈良のそれをしのぐ大仏を建立させたのは豊臣秀吉。大仏殿はいま豊国神社が建っているあたりにあり、全国から参拝客が訪れたといいます。
●その後大仏は地震や火災に遭い、そのたびに再建されたものの、1973年の火事で完全に消滅。方広寺には例の「国家安康」の文字を刻んだ巨大な鐘もありました。「家」と「康」が切り離されているのはけしからんと家康が怒り、大坂の陣につながったという話で有名な鐘です。豊国神社には秀吉が祀られており、この一帯はさながら名古屋の”飛び地”状態でした。(2021/12/16)

Facebook Post: 2021-12-21T16:01:42

通りを一本、山ひとつ越えただけで……

●今日は東京に戻る日。前夜から今朝にかけ雪との予報でしたが、ホテルのある二条通り周辺は軽くパラついた程度。でも、タクシーの運転手さんによると、京都では丸太町通りを越えて北に行くと大きく変わるそうです。実際、金閣寺はうっすら雪化粧、大原や貴船[きぶね]あたりではかなりの積雪があったといいます。
●午前中出かけた青蓮[しょうれん]院、知恩院、円山公園は前夜の風で晴れわたっていましたが、京都駅を出て山科のトンネルを抜け滋賀県に入ると白一色。空もどんより曇り、すっかり別世界です。それが関ヶ原を過ぎると一転、再び青空が。三河安城あたりでは、妙に横長の雲が地上すれすれの高さに這っていたり。目まぐるしい空の変化に、弁当もゆっくり食べていられません。
●弁当といえば、今日は久しぶりに大阪・水了軒の八角弁当。13〜14種のおかずが隙間なく収まり最後まで楽しめる、駅弁の傑作。以前は大阪出張というと、これが楽しみでたまりませんでした。京都駅でもそれが売られているのを知ったのはつい最近。今回は京都での乗車時刻がランチタイムと重なり、一も二もなくゲットしました。
●1週間で20カ所近いスポットを訪れた今回のツアーですが、最後の長楽館は出色。もともとは、明治期にタバコの製造販売で大成功を収めた村井吉兵衛が円山公園近くに建てた別荘なのですが、いまは高級ホテル&レストランに。せめてお茶でもと、訪れてみました。ただ、タバコ王が作った建物なのに「全館禁煙」とは。村井もあの世で苦笑いしているかもしれません。(2021/12/18)

Facebook Post: 2021-12-18T18:10:12

京都・嵐山のイルミネーション━━でも、人が多すぎ

●ブリュッセルの小便小僧、コペンハーゲンの人魚像、シンガポールのマーライオンといえば、”世界観光名所の三大ガックリ”。有名なわりに、行ってみると大したことがないと。それになぞらえて言うなら、嵐山は”京都三大ガックリ”にノミネートしていいかもしれません。そのココロは、ちょっとお茶でもと思っても、”おとな”向けの店がほとんど見当たらないのです。
●嵐山は京都でも一、二を争う人気スポット。渡月橋、天龍寺、化野[あだしの]念仏寺、常寂光寺、二尊院、祇王寺、落柿舎[らくししゃ]、大河内山荘、竹林の径[みち]……と、観光資源には事欠きません。何もしなくてもお客━━といっても、若い人とインバウンドがほとんど━━がやってくるので、それに甘んじていられるのでしょう。
●そのため、半世紀以上前と同じとしか思えないような、いかにも団体向けのレストハウスや土産物屋、あとは東京・原宿の竹下通りなどによくある風の雑貨屋や飲食店が軒を並べています。そうした中を歩いてようやく見つけたコーヒーショップTully’s に入ったところ、私たちのような者のたまり場といった感が。
●滞在4日目(12/15)の夜、今年で最後というので「花灯路」に足を運んでみたのですが、平日にもかかわらず大変な人出。押し合いへし合いしながら竹林のライトアップにスマホのカメラを向けてみたものの、疲れました。家人に言わせると、「竹はやっぱり昼間がいい」。なるほどそうかもしれません。先週自宅近くの竹林を歩きましたが、心の癒やされ度はそちらのほうが高かったような気がします。(2021/12/15)

Facebook Post: 2021-12-17T08:50:47