ついに完成した中国語版の「県民性」!

2018年4月15日
一昨年の春からスタートした企画がようやく“形”になりました。拙著『新 出身県でわかる人の性格』『鹿児島学』『新 不思議の国の信州人』など7冊、さらに新聞・雑誌等への寄稿したものを再編集し、中国語に翻訳した『細説日本』全4巻が完成したのです。

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全国を東西南北4つのエリアに分け、都道府県別に県民性や歴史・地理、独特の食べ物、中国(秦の時代から)と由緒のある観光スポットなどを紹介する内容で、読者ターゲットは、近頃どんどん増えている訪日中国人観光客。「日本を訪れる前にぜひ予習を」という狙いです。何せ人口が日本とひと桁違う国ですから、1000人に1人が買ってくださったとしてもかなりの部数になります。

再編集の作業はもちろん、私自身がおこなったのですが、これが予想以上に手間取り、版元の当代世界出版社(北京)に原稿を渡すまでにほぼ1年。さらに、翻訳作業に1年かかり、やっと刊行までこぎつけた次第。翻訳文のクオリティーを判断できないなど、歯がゆい部分もあります。それはそれとして、全4巻となると、形になってみるとやはり壮観です。

中国の出版事情も日本とよく似ているらしく、版元の編集長は「人口より、出る本の点数のほうが多いくらいで」と、ジョークを言っていました。そうした状況の中、売れるといいのですが……。
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内容もさることながら、造本の妙味を感じさせられた本

2017年3月5日

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津田久美子さんの『ルワンダに灯った希望の光─久美子のバナナ和紙』という本ができ上がり、版元から見本が届きました。四六判並製・240ページオールカラーで、著者の心やさしさがそのまま伝わってきそうな親しみやすいカバーが、まず目をとらえます。ページをぱらぱらめくると、本文用紙のやわらかい感触が指先に伝わってきます。ふんだんに使われているカラー写真の発色がとても素晴らしく、それだけを追いかけていても飽きが来ません。みごとな仕上がりで、この1年間、その編集にたずさわってきた私にとってもうれしい一書になりそうです。

版元の書肆侃侃房【しょしかんかんぼう】さんは、15年来親しくさせていただいている田島安代さんが営む福岡の会社。柔軟でふところの深いセンスには日ごろから敬服していたのですが、今回の本で見せてくださった本づくりに、その思いをますます深くしました。というか、「造本」ということの意味合いを改めて考え直させられたように思えます。

どんな本も紙に印刷するのですが、紙といっても、写真集や画集に使うアート紙、漫画雑誌に使われているザラ紙、それと普通の本を印刷するための書籍用紙(「コート」とか「マットコート」「上質紙」「特殊紙」とかさまざま)など千差万別。広告チラシのように1枚こっきりではないので、ページを繰るときの感触が、その本のテーストにも大きく影響してきます。また、本文の印刷に使われるインクとの相性、写真や図版の映え・色の乗りなどとの関わりも含め、紙選びは本の命を左右するといっても過言ではありません。

年か8万点を超える新刊本が出版される昨今の出版界にあって、そうしたことにまでこまかく気を配る版元は少ないように思えます。しかし、田島さんのところは、そのあたりが違います。結果、そのテーマ、内容にぴったり合った造本がなされ、手に取った読者を、より心地よくしてくれるのです。いい洋服を試着したときの感覚と似ているかもしれません。
そして、ページを繰りながら読み始めると、その段階でも読み手はさまざまな感想を抱きますが、この本の場合どうでしょうか。編集者としてはとても気になる部分です。

 

内容は──。販売促進用に作られたチラシの言葉はこんふうになっています。
50代後半で一念発起、大使館勤めを機にアフリカへ。
舞台は、凄惨をきわめた内戦のあと国家再建の途上にあるルワンダ。
経済格差に苦しむ農民を支援したいと「エコ・バナナペーパー」を開発し、
新たな雇用の創出に汗を流す著者12年間の奔走記。

ちなみに、著者の津田久美子さんは、私の仲人を務めていただいた方です。些細ではありますが、ご恩返しができたような気がします。いや、売るための算段をしなければそうはならないかも……。

 

『広島の力』が配本に!「カープ優勝」さまさま、で~す

 

2016年12月20日

12月16日は広島市内で開催された、あるNPO法人の年末懇親会に出席しました。主催者から、「20分間差し上げるので本の前宣伝をしてください」とのありがたいお言葉を頂戴したので、スピーチさせていただきました。「本」というのは、今日、書店に並んだ『広島の力』(青志社刊)のことです。

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今年の秋、日本のプロ野球は「カープ一色」といった感じでした。もちろん、パ・リーグでも北海道日本ハムと福岡ソフトバンクとの間で激しい優勝争いが繰り広げられていましたが、セかパか、どちらに関心が集まったかといえば。やはり「25年ぶりのリーグ優勝がかかっていた「広島カープ」のせ・リーグでしょう。

 

今年の「流行語大賞」にも輝いた、例の“神った!”というキャッチフレーズが与えられた鈴木誠也選手をはじめ、田中浩輔、菊池涼介、丸佳浩らが大活躍。投手陣もマエケンがいない中、野村佑輔(16勝)やジョンソン(15勝)の奮闘で、8月にはほかの5チームをちぎっていました。こうなると広島市民・県民はチョーが付くハイテンションに。それでなくても熱いファンたちは、優勝を信じ、ほとんど毎日が「マジックナンバー1」状態。盛り場もさぞかしうるおったにちがいありません。

 

9月1日、たまたま仕事で広島を訪れたのですが、2年ほど来ていないうちに、北側の新幹線口も南側も、かなり様子が変わっていました。南側の再開発エリアはすっかり整備されており、高いビルが建っています。52階建てのオフィスビルやら50階建てのマンションやら、ホテルやら、これから2年くらいのうちにどんどん完成していくのでしょうが、ちょっと想像がつきません。巷でよく聞く会話ですが、「ここ、前、何があったんだっけ?」と聞かれると、まず覚えていませんよね。広島の駅前もそうなる日が近いようです。

 

北側と南側とをつなぐ自由通路の工事も一気に加速している様子でした。これまで地下道でしか結ばれていなかった南と北が空中回廊で結ばれるのですから、かなりの大工事のはず。その様子をどうやって説明したら頭を抱えてしまったのですが、「AND BUILD HIROSHIMA」というウェブサイトに、まるで実況中継のような描写があり、「なるほど」と納得させられてしまいます。すごいですね~。

http://ab-hiroshima.com/201609ekikita

「鯉党のひろしま街づくり日記」というウェブサイトにも、詳しく紹介されていました。

http://urbankoikoi.blog63.fc2.com/blog-category-11.html

 

また、北側は以前JRの病院くらいしかなかったのが、「二葉の里地区まちづくり」とネーミングされた再開発事業スタート。テレビ局の社屋はじめ、いくつかの建物がこれからできるようで、塀で囲まれていました。すべてが完成するころには、北側の新幹線口から駅北側一帯が空中回廊を通じて一体化し、それはもう、これまでの広島駅とはまったく装いが一新するのではないでしょうか。

 

そんな「広島」をまた取り上げてみませんかというお話を、旧知の出版社社長から頂戴したのは、9月の初め。「だって、カープ、カープで、いま日本中が大騒ぎですから」と。しかし、それは「いま」(月初めのこと)であって、本を出せるのは、どんなに急いでも年末でしょう。しかも、その間、スペインに行ったりエジプトに行ったりと、20日間くらいは何もできない状況になります。正味はほんのひと月。大丈夫かなとも思いましたが、前作『広島学』以来、「広島」にはぞっこんの私としては、簡単にお断わりする気にもなれません。ということで、タイムリミットを提示したところ、「大丈夫です」とのご返事。

 

ただ、本のタイトルはすぐ決まりました。『広島の力』です。カープが優勝できたのはカープの戦力やスタッフの指導力だけではない、それ以外の目に見えない力が働いているはずだ! というのが私の立てた仮説です。その考えに基づいて資料を漁ってみると、思ったとおりでした。優勝を後押しする力が、カープファンだけでなく、普通の市民・県民の間で、ひょっとすると日本中、いや世界中に散らばっている「広島遺伝子」が発現し、それが目に見えない力として働いた結果、25年ぶりの優勝が実現したのです。

 

全体の構成だけはあらかた決めておき、「せーの!」でスタートしたのは、バルセロナから戻ってから。すでに10月10日を過ぎていました。それでも、資料探し、原稿執筆と、自分でも驚くほどハカが行きます。これはもう『広島の力』以外の何物でもありません。その勢いもあって、予想どおりひと月で書き上げることができたのです。ゲラが出てからも、ページ数を増やしたいとのリクエストがあり、30ページ分ほど書き足しました。版元も、なんとか年内にと、たまたまとやかく言われ始めた「超過勤務抑制」「労働時間短縮」の声をよそに頑張り抜いてくださり、今日、無事配本となった次第。

 

16日の会合では、主催者から「当日の参加者に引き出物として配りたい」とのお話までいただき、書店に並ぶ前段階で早くも120冊がはけてしまいました。この調子で書店でもバンバン売れるといいのですが。

「週刊朝日」にコメントを寄せました

2016年9月6日

今日発売の「週刊朝日」(2016年9月16日号)。その中に5ページも割いた記事があります。タイトルは『お金の県民性』。お読みになった方もおられるかもしれません。

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ネットでは“「金融リテラシー」最下位の山梨 理由は「無尽」の影響?【東日本編】”と“1位奈良、2位香川、3位京都…お金の県民性を分析【西日本編】”という2本に分かれています(下記URLご参照)が、もとは1本の記事です。
東日本編は→https://dot.asahi.com/wa/2016090900054.html?page=1
西日本編は→https://dot.asahi.com/wa/2016090900055.html

発売の4日前に記者さんが来られてインタビュ-し、そのときお話しした内容を上手にまとめてくださいました。この企画のもとになった調査がとても興味深い内容で、パラパラっとめくってみたら、その虜【とりこ】になってしまい、思わずメモなど取ってしまったほど。お金に対する全国47都道府県の人たちの受け止め方・関わり方の違いは以前から私もあちこちで指摘していましたが、ここまで綿密な調査を前にすると、自分の感性が試されているような気がして、緊張してインタビューに臨みました。

お金にかぎらず、県民性についてはまだまだ研究の余地が多々あります。もっともっと研鑽に励む必要があると痛感させられる仕事でした。でも、それが刺激になるのですから、考えてみればうれしくもあり楽しくもあり。

このブログが本になった!

2016年7月19日

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夕方、小石川書館のIさんと社長がやってきました。今日見本が完成した単行本『「いい夫婦」の旅術』を届けに来られたのです。新刊を手にするのはいつだって感慨深いものですが、今回はひとしお。もともと本にしようなどとは考えもしていなかった素材なので、とても不思議な気がします。

そもそもはこのブログに勝手気ままに書き散らかしていた雑文を、たまたまIさんが見つけ、今年の2月、連絡をもらったが事の始まり。Iさんとは、私の大学時代の友人と高校が同じだった縁で顔見知りだったのですが、一緒に仕事をしたことはありません。年賀状を交換し合うだけのつながりが30年ほど続いていましたが、まさかこんなオファーがあるとは思いませんでした。

それでも、ブログに目を通してくださっていたというお話を聞けば、悪い気はしません。一度は世に出した文章でもあるし、うまく編集してもらえればそこそこの本には仕上がるのではないかと思いました。

それから3カ月、6月中旬までかかって、これまでアップした膨大な量の原稿を整理、修正・加筆といった作業を積み重ね、ようやく完成したのです。タイトルもいいですし、拙宅に置いてあった雑物をもとに作ってくださったカバー写真もかわいい感じで、いい本に仕上がりました。Iさんはじめ編集にたずさわってくださった方の苦労がしのばれます。本当にありがとうございます。

今年はたまたま私たち夫婦にとって結婚40周年。手前勝手ではありますが、“記念品”にしてしまおうなどとも考えています。でも、本はやはり売れてナンボのものですから、これから真剣にプロモーションを展開していく必要があります。さて、さて、どうしますか……。

朝日新聞に、参院選挙区の「合区」についてコメント

2016年3月20日
今年7月の参議院選挙から、これまで全国で47あった都道府県の選挙区で「合区」が実施されます。有権者の数と定員があまりにアンバランスで、平等を損ねてしまっているというのがその理由です。朝日新聞がそのことを取り上げ、さまざまな分野の人の意見を交えながら、その是非を考えてみようという趣旨の記事です。

その記事に私のコメントが掲載されたのでご紹介しておきましょう。切り文になってしまう点はご了承のほど。

(略)
県民意識は、どうやって醸成されてきたのだろうか。
1871(明治4)年の廃藩置県による3府302県の設置後、統廃合を繰り返し、47都道府県の姿と重なる県域がほぼ確定するのは1888(明治21)年のことだ。線引きは一筋縄ではいかなかった。
旧藩は領地の広さも石高も大小さまざま。加賀百万石のような大藩から市域程度の小藩まで、モザイク状に存在した。官選の知事を派遣した明治政府は、膨大な飛び地や複雑な境界の整理を急ぐ必要に迫られた。
中央大文学部の松尾正人教授(日本近代史)は「県域をいじりだしたらきりがない。薩長出身者ら新政府首脳は各藩の内情には疎かった」と指摘する。「47」の枠組みが固まる過程で、徳島県が高知県に、鳥取県が島根県に統合したり、独立したりした。旧藩と異なる県の名前を採用したケースも多く、歴史的にわだかまりも残した。
「出身県でわかる人の性格」の著者、岩中祥史(よしふみ)さん(65)は「多くの長野県民は自分を信州人と言う。県歌『信濃の国』を歌える人は多いが、県域全体をカバーする企業や団体の名に長野を冠する例は少ない」という。旧筑摩県(県庁所在地は松本市)と統合した経緯が尾を引いているというのだ。
それでも47の枠組みが100年以上続いたことで、「県民性」はすっかり定着した。お国自慢やふるさと再発見をテーマにした読売テレビの人気番組「秘密のケンミンSHOW」は10%以上の視聴率を稼ぎ、各県の県民手帳は人気商品だ。
岩中さんは「旧藩とは異なる姿になった県境の多くも山や川など地理条件で区切られ、限られた風土の中で脈々と育まれた共通の気質は方言とともに地元住民のアイデンティティーになっている」と解説する。
(略)

今年2冊目の本が

6月16日
『広島学』から遅れること半月、ダイヤモンド社から上梓した『踏んだら最後! 県民性の地雷原』の見本が届けられました。今年の3月まで4年間47回にわたって連載していた「おもしろ県民性」というコラムをまとめるというので、本当なら楽にできたはずなのですが、これがえらく難儀してしまい、ようやく形になったしだい。でも、出来上がってみれば、すこぶる愛着が湧くのがホントいうものなのです。

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ユニークなカバーもさることながら、47都道府県別に、その出身者相手に絶対にいってはいけないことをいくつか並べ、スムーズな対人関係づくりに役立てていただきたいという内容が、それなりに受け入れられるのではないかとひそかに期待しています。