●オペラ『アイーダ』を観てきました。といっても銀座です。『トゥーランドット』『蝶々夫人』『椿姫』『カルメン』『ポーギーとベス』など古今東西の名作品32本が2018〜19年、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演され、そのライブビューイング版が東劇で上映されているのです。どの作品も舞台は海外。日本から一歩も出られないいまの時期にピッタリで、さっそく行ってみました。435人収容のハコなのに、客は40人ほど。”不要不急”ですからね。
●『アイーダ』の舞台は古代エジプト。イタリアの野外劇場で5年前の6月に、観たことがあります。そのときは”野外でオペラを観る”という体験自体が目的だったので、ストーリーなどほとんどどうでもいいという感じでした。今回はライブビューイングですから、舞台の様子をそのまま流すわけではありません。観客を飽きさせないための工夫がふんだんにほどこされているのです。
●始まる前には劇場支配人、幕あいには出演者や舞台セット(『アイーダ』はすごい!)の監督などへのインタビューが。おかげで見どころ・聴きどころがよくわかります。舞台もオーケストラピットも、複数の角度から撮影された映像なので、生で観るより変化に富んでいる印象が。
●何よりありがたかったのは、イタリア語の台詞が日本語の字幕で画面に流れること。ストーリーがスーッと頭に入ってきます。それでいて料金は生の舞台の10分の1ほど。考えようによってはえらくお得で、大満足の3時間でした。終わって外に出ると、強烈な暑さで、劇場近くの小さな公園のミストはフル稼働。お盆の帰省を控えている人が多いのでしょう、銀座はかなりの「密」状態でした。




Facebook Post: 2020-08-09T21:32:24