ゆっくり歩くからこそ発見できるもの・こと──自粛だより⑬

●日曜日は朝9時半過ぎに自宅を出ました。目的地は表参道なのですが、六本木まで行って歩いて戻ることに。西麻布から高樹町を経て、根津美術館の脇を通るコースです。途中の坂は予想以上にキツく、午前中だというのに、けっこう汗をかきました。
●でも、「ゆっくり歩く」という原始的な行為が心身に与える影響は思いのほか大きそうです。ふだんからしょっちゅう目にしているはずなのに、意識を向けていないため見落としてしまっている物・ことが多いのに気がつきます。まあ、日曜日の早い時間帯というのも感性のブラッシュアップにひと役買っていたかもしれません。
●いやいや、曜日など関係ないようにも思います。というのも、昨日ですが、池袋で所用を済ませ、家まで歩いて帰ろうと地上に出ると、西口のルミネ入口近くに大きなオブジェと碑があるのに気がつきました(これまで何百回と前を通り過ぎているのですがね)。そこには、当地にかつて鉄道員の養成機関があったことが記されています。そういえばここから少し北に行ったあたりに昭和鉄道高校があったことを思い出し、一度この目で確かめてみようと歩き始めました。その養成機関と何かつながりがあるかもしれないと思ったからです。川越街道からほんの少し入ったところに立派な建物がありました。古いSLが展示されていたり、新幹線をイメージさせるような校舎であったり、いまでは全国でただ一校、「鉄道」という言葉が使われている学校だけあって、スペシャルな雰囲気が、感じられました(あとで調べてみると、先の養成機関と直接のつながりはないようです)。
●そこから西に向かい、熊野町の交差点を曲がって、山手通りを南に。すると、かの有名なハタボウルが解体工事中ではありませんか。手ごろな値段でボウリングが楽しめるというので、学生時代に何回か遊びに来た記憶もあり、時代の移り変わりを実感させられました。その先からクネクネした細い道を行くと、えびす通りの入口=要町駅前に到着。思わぬ長歩きになりましたが、またまた新発見の連続で、楽しい時間になりました。歩ける方は、機会があったらどんどん歩きましょう!

Facebook Post: 2020-06-09T14:29:14