月別アーカイブ: 2020年8月

名物のかき氷も、最後は……

●絶好の”かき氷日和”とあって、目白駅近くの甘味店へ。でも、入るやいなや、ご予約は?」と尋ねられびっくり。かき氷を食べるのにまさか予約が要るとは。ここのかき氷は昔からその圧倒的なボリュームで知られています。高さ20㎝はあろうかという氷の壁に缶詰1個まるまる使っているのではと思えるほどの小豆。お好みで白玉やミルク、アイスクリーム等もプラスできますが、それなしでもクオリティーは十分です。
●初めてこの店に行ったのは30年ほど前。毎年夏ギラギラの時期になると食べたいと思うのですが、なかなかタイミングが合わずで。今年はコロナ禍のおかげと言ってはなんですが、何年ぶりかで願いが叶いました。氷の壁の高さは以前と変わらず、小豆の量も同じ。大満足です。
●いまでこそ金時(小豆)を食べられるようになりましたが、子どもの頃は高嶺の花もいいところ。普通は砂糖水をかけただけの「せんじ」で、シーズンに1、2度イチゴとかメロンとか(といっても、要は色付きシロップですが)を口にするくらい。練乳をかけた「ミルク」もほとんど無縁でした。ちなみに、「せんじ」は私が育った名古屋とその近辺でしか通じないようで、西日本では「みぞれ」、関東では「すい」と呼ぶようです。
●スマホでニュースをチェックしていると、「安倍首相、辞意」のニュースが。たまたま今朝の朝日新聞に首相の地元・山口県に関するコメントを寄せていたこともあり、なんだか妙な気持ちになりました。凛々しくそびえていた氷の壁は、みぞれの状態からほとんど水に。つやつやしていた小豆も、すっかりくたびれてきた感じ。魂の抜けたかき氷にスプーンをつける気にはなれません。ごちそう様でした。

Facebook Post: 2020-08-28T20:18:22

予想以上! 真っ昼間に外出する人の多いこと

●明後日(8月23日)は、二十四節気の「処暑」。しかし今年はそれとはほど遠い状況で、35℃の熱壁が日本列島を取り囲んだままです。昨20日の全国最高気温は滋賀県東近江市で39.5℃。それに敬意を表してというわけではありませんが、昼食は「ちゃんぽん亭」の近江チャンポン。昨年6月、近江八幡一帯を旅したとき初めて出会い、トライしたところ、私たちの好みにピッタリの味。またいつか‥‥などと話していました。
●その支店が銀座にあったのです。同県彦根生まれの近江チャンポンは削り節と昆布から取った京風のだしが売りで、だれにもなじみ深い長崎のチャンポンとはかなり違った味わい。東京周辺で食べられるのは東久留米、水道橋、そして銀座の3店舗のみ。銀座の店は交通会館の裏にある「INS(インズ)」というビルの2階にあるのですが、穴場的なロケーションのせいか、それほど混んでいません。お近くに行かれた際はぜひお試しあれ。
●交通会館は昔から知られるショッピング施設。いまでこそ、都内には多くの道府県がアンテナショップ(地上店)を出していますが、それ以前はここ交通会館がメッカでした。現在も北海道、秋田、富山、大阪、兵庫、和歌山など10を越える府県が出店しています。今年のお盆は、銀座・日本橋界隈に点在する各県のアンテナショップを巡るのが流行ったそうですが、ここなら全国の4分の1を一気に”制覇”できます。
●交通会館の近くにも沖縄、福井、山形、茨城、高知、熊本などのショップがあり、食事ができるところも。コロナ禍で隣県に行くのもはばかられる中、地方各県の雰囲気を感じに行くにはもってこいです。「外食」や「旅」はたしかに不要不急でしょうが、たまには、ねえ。実際、昨日も真っ昼間のいちばん暑い時間帯にもかかわらず、多くの人がマスクをしながら歩いていました。

Facebook Post: 2020-08-21T15:23:51

昨日沖縄、今日富山。明日は北京かスペインか!?

●すぐにでも行きたいところばかりですが、コロナ禍のもとではかなわぬ夢。そこで、東武デパートの「沖縄展」、近所のスーパーの片隅で見た「富山みやげ」、北京が舞台のライブビューイングオペラ『トゥーランドット』、そしてスペイン料理の店と、この週末は充実した時間を過ごしました。でも、にぎわっていたのはライブビューイングだけ(それでも定員の9分の1=50人弱)で、あとはどこも閑散としており、銀座のホコ天もご覧のようなありさま。猛暑を通り越した狂暑とあっては、それも納得です。
●でも、「暑いときには熱いものを」という昔からの言い伝えを守り、ランチはなべ焼きうどんに挑み汗だく。浅草の「尾張屋」という蕎麦屋でしたが、‥‥おっと、もう一カ所、尾張(愛知県)が増えましたね。富山・高岡市の銘菓「鹿の子餅」は見るからに涼しげで、この季節にピッタリかもしれません。*箱の横にあるのは沖縄名物サーターアンダギーですよ、念のため
●『トゥーランドット』を知ったのはフィギュア・スケート。2006年のトリノ・オリンピックで荒川静香選手が同作品の「誰も寝てはならぬ(Nessun Dorma)」に乗せて華麗な演技を見せ、みごと金メダルに輝きました。以来、この曲はフィギュアの世界で人気になりましたが、実際、聴くと胸が熱くなります。
●そう言えば、初めてこの曲を聞いたとき、原題でもあり歌い出しの歌詞でもある”nessun(〜してはいけない)”を「熱線」と聞き違ったことを思い出しました。やはり、「熱〜い」歌なんですね?

Facebook Post: 2020-08-16T09:29:28

真夏の昼の映画館

●オペラ『アイーダ』を観てきました。といっても銀座です。『トゥーランドット』『蝶々夫人』『椿姫』『カルメン』『ポーギーとベス』など古今東西の名作品32本が2018〜19年、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演され、そのライブビューイング版が東劇で上映されているのです。どの作品も舞台は海外。日本から一歩も出られないいまの時期にピッタリで、さっそく行ってみました。435人収容のハコなのに、客は40人ほど。”不要不急”ですからね。
●『アイーダ』の舞台は古代エジプト。イタリアの野外劇場で5年前の6月に、観たことがあります。そのときは”野外でオペラを観る”という体験自体が目的だったので、ストーリーなどほとんどどうでもいいという感じでした。今回はライブビューイングですから、舞台の様子をそのまま流すわけではありません。観客を飽きさせないための工夫がふんだんにほどこされているのです。
●始まる前には劇場支配人、幕あいには出演者や舞台セット(『アイーダ』はすごい!)の監督などへのインタビューが。おかげで見どころ・聴きどころがよくわかります。舞台もオーケストラピットも、複数の角度から撮影された映像なので、生で観るより変化に富んでいる印象が。
●何よりありがたかったのは、イタリア語の台詞が日本語の字幕で画面に流れること。ストーリーがスーッと頭に入ってきます。それでいて料金は生の舞台の10分の1ほど。考えようによってはえらくお得で、大満足の3時間でした。終わって外に出ると、強烈な暑さで、劇場近くの小さな公園のミストはフル稼働。お盆の帰省を控えている人が多いのでしょう、銀座はかなりの「密」状態でした。

Facebook Post: 2020-08-09T21:32:24

男も女も、コロナで大きく変貌

●夕方、近所のスーパーに買い物に行きました。ここ3カ月ほどの顕著な傾向は、男性客の姿が多いこと。重たそうな通勤バッグを手にした20代後半〜40代前半のビジネスマンなど、平時ならこうした場所でけっして見かけそうにない人たちが、野菜や肉を真剣な顔で物色していたりするのです。若者が背負う有名ブランドのリュックから長ネギが見えたときは笑えてしまいました。
●かく言う私も最近、”主夫”業がすっかり板につきつつあります。どのスーパーのどこに何が置かれているのかなど、すっかり覚え込んでしまいました。ここのところの野菜の値上がりもひしひし感じており、それによってメニューを変えたりすることも。スーパーの目玉商品もきっちりチェックし、家庭内在庫の状況と突き合わせながら補充したりしています。
●週3回行っているジムから自宅に歩いて帰る途中、インパクトのある名前のカレー屋さんに入りました。驚いたのは、ワーキングマザーとおぼしき女性が”おひとり様”で来店してきたこと。それも3人です! 近くにはこじゃれた店もあるのですが…。外食がままならない中、毎日家族の食事を作るのに疲れているのかなぁ。彼女たちにとってランチの外食は、貴重な息抜きのチャンスなのかもしれません。
●コロナ禍は日本の社会のありよう、個々人の暮らし方を確実に変えつつあるようです。外出する・集まる・しゃべるといった、ごくありきたりの行為にためらいを感じたりするなど、およそ想像もしなかったこと。心身の調子がすぐれない人が増えているようですが、それも当然のように思えてきました。

Facebook Post: 2020-08-07T20:59:06

小池知事に逆らって(?)秋田へ

●知人の営む温泉旅館の開業15周年を祝う会に招かれ、1〜3日で秋田県まで行ってきました。長かった梅雨が明けスカッとした青空でしたが、自宅を出るときは、なぜか体を丸め視線も下向き。東京から出ることへの罪悪感とでもいうのでしょうか。ふだんの自分に戻ったのは大宮で新幹線に乗り換えてから。ただ、「こまち」の車内はガラガラで、夏休み中の土曜日とはとても思えません。目的地の田沢湖駅前も閑散としていました。
●館主は、先日亡くなった台湾の李登輝元総統と親しく、ロビーには「我是不是我的我(=私は私でない私である)」の揮毫、中庭には植樹した枝垂れ桜も。李元総統がこの旅館を訪れたとき泊まった(というか、それに合わせて増築した)部屋があり、私も中に入らせてもらったことがあります。
●今回はたっぷり時間があったので、館内外をゆっくり回ることができました。部屋に備え付けの露天風呂に入っていると、不思議なことにアブラゼミ、ツクツクホウシ、ヒグラシの鳴き声が同時に聞こえてきたりします。ウグイスがさえずり赤トンボも飛び交うなど、春と夏と秋が一緒になった、なんともぜいたくな空間。リピーターが多いのがよくわかりました。

Facebook Post: 2020-08-05T13:13:35