加賀で柿の葉寿司に出会うとは!

●加賀温泉駅前での記念式典(14日)のあと、観光フォーラムがおこなわれる文化会館へ。始まる前、控え室で軽いお昼ごはんをいただきました。出てきたのは柿の葉寿司。えっ、これって奈良が本家じゃなかったっけ? と驚いたのですが、この地方でも昔から、お盆やお祭りのとき柿の葉寿しを作る風習があるそうです。ほかにも福井県や鳥取県で柿の葉寿司は作られているようで、自分の知識のいい加減さを思い知らされました。
●奈良、和歌山のそれは柿の葉にぴしっと巻いてありますが、加賀では柿の葉の上に乗っかっています。そのため、保存食の印象はなく、できたらすぐに食べるものという感じ。酢が強くしみ込んでいない分とてもあっさりしており、ネタの魚の味も立っています。
●ただ、前夜の懇親会もそうだったのですが、おいしい物が供されるとテンションが上がり、話し声が大きくなりがちに。頭の中からコロナのことはすっかり消えてしまいます。文化会館の控え室も、万全の感染防止対策がほどこされていましたが、その一方でこうしたことが起こると、リスクは一挙に高まります。
●ここのところ感染者の数が急増しているのも、会食がきっかけのケースが多いと言われますが、「たしかに」と思います。といって、人に伝えたくなるほどおいしい物を口にしながら黙して語らずでは、画竜点睛を欠く感が。そのあたりの自己コントロールが課題かもしれません。

Facebook Post: 2020-11-18T20:14:21

有名ではなくても、観光資源たっぷりの町・高岡

●加賀温泉でのフォーラムを終えるとすぐ、金沢経由で富山県の高岡まで移動。レンタカーでまず市内の伏木(ふしき)へ。かつては北前船で大いに栄えた港町で、いまもその名残りがあちこちに残っています。北前船資料館は600坪の土地に、16室、蔵が3つある元船主の屋敷を転用したもの。展示品の多彩さとその数に驚きました。望楼に昇り、船主気分を味わったりも。
●伏木にはその昔、国府が置かれていたようで、大伴家持が国守として赴任していたそうです。古い寺院や神社も多く、あちこちに見どころが。ナビで次の目的地・射水(いみず)の新湊(しんみなと)博物館をセット。着いてみると、驚なんと、「道の駅」と同じ敷地内に建っています。お洒落な設計の建物で、ゆっくり楽しめました。
●博物館から高岡駅近くまで戻り、この街いちばんの売り山町(やまちょう)筋地区に。高岡は江戸時代の初め、加賀藩2代藩主・前田利長が築いた城下町。1900年の大火で土蔵造りの家だけが焼け残ったため、復興・再建にあたっては土蔵造りで建てることにし、それがいまも多く残っているのがこのエリア。2012年に電柱が撤去され、スッキリした空間ができあがったといいます。
●観光目的でも歴史探求目的でも、十分楽しめる町なのですが、日曜日でも人影はまばら。関西ではまだしも、首都圏の人にはよく知られていないのでしょう。国宝の瑞龍寺も一見の価値あり。「密」も避けられ、ぜひ一度訪れてみてください。北陸新幹線で3時間ほどですから。

Facebook Post: 2020-11-18T11:39:01

コロナ禍に入って3回目の遠出は加賀温泉

●北陸新幹線「かがやき」の車窓から、この季節ひときわくっきりと見える立山連峰を見ながら金沢へ。サンダーバードに乗り継ぎ加賀温泉駅に到着したのはお昼過ぎ。木々の葉はすっかり色を変え、秋もたけなわです。明日は同駅開業50周年記念行事の一つ観光文化フォーラム。その前に開かれる「北前船」の会議(会場は山中温泉のホテル)に出るため、ひと足早くやってきました。
●コロナ禍で「北前船」関連の行事は3月以来すべて中止に。この先の活動を検討すべく、全国各地から17人が参加しました。会議の前に、簡単なキットを使ったコロナウィルスの抗原検査。自分一人でささっとでき、30分足らずで結果が出ます。ひと月ほど前に同じ検査を受けたのですが、このときは鼻の奥に長い綿棒のようなものを突っ込まれるところまでしか関わっていません。その先はすべて看護師さんまかせで、緊張感はほとんどなし。しかし、今回は判定キットが目の前にあり、結果がわかるまではドキドキ。全員陰性とわかったときはホッとしました。
●会議のあとの懇親会で披露された民謡「山中節」。当地に長く伝わるものですが、実は「佐渡おけさ」や北海道の「江差追分」、さらには熊本牛深の「はんや節」などとも多くの共通点があります。そして、その媒介となったのが北前船だったというのが定説です。
●翌早朝、ホテルのすぐ下にある鶴仙渓の散策に。これまで山中温泉には2回来ていますが、一度も訪れたことがなく、今回ようやく実現。江戸時代につくられたまま、土と木だけで成る1km少々の遊歩道ですが、松尾芭蕉も気に入ったといわれるように、素晴らしい景色が印象的でした。町中に足を延ばすと、温泉町の風情がたっぷり。北前船に乗り組み半年以上荒海を航海する加賀の船乗りたちは、船から降りるとここで疲れを癒したのでしょう。

Facebook Post: 2020-11-16T22:58:07

旅は癒やしの最強兵器

●大館とも今日でお別れ、東京に戻ります。泊まった施設の風呂はなんと温泉。疲れはすっかり取れましたが、贅を尽くした部屋、ベッドは、私のような下賤の者には分不相応なのか、熟睡できませんでした(笑)。朝6時に起床、窓を開けると外はすっかり明けていました。杉木立ちの先の山々にはうっすらと霧が。凛とした空気に眠気も吹き飛びました。
●大館の駅まで出ると、真ん前に昨年5月にオープンした「秋田犬の里」が。入口に鎮座する忠犬ハチ公の像に迎えられ、中に入ると隅から隅まで秋田犬一色。「かわいい」が全面に出ています。そんな中、名産の曲げわっぱのコーナーが。でも、おいそれと買えるような値段ではなく、残念ですがあきらめました。
●隣接した広場に、今年の初夏まで渋谷ハチ公前広場にあった「青ガエル」が! 渋谷駅周辺はいま大々的にリノベーションが進行中ですが、それにともない「青ガエル」も撤去されることになり、渋谷→ハチ公=秋田犬のつながりで大館市が引き取ったとのこと。内部を少し改装し、今回のイベントに合わせてお披露目することになったそうです。ただ老朽化がひどいので、冬になったら車体を補強するのだとか。
●大館から乗った奥羽本線の特急「つがる」は、白とオレンジ色のすっきりしたデザイン。車窓には、これぞ日本の秋という景色が広がります。碇ヶ関→大鰐温泉→弘前→浪岡と停まり、1時間少々で新青森。構内の売店で買ったリンゴ酎ハイを手に新幹線に乗り込み駅弁のヒモをほどきます。比内地鶏のとり飯とリンゴ酎ハイがよく合います。2泊3日の大館、すっかり気分が変わりました。仕事だろうが遊びだろうが、旅はやはり心を癒やしてくれますね。

Facebook Post: 2020-11-03T15:15:15

キリタンポは何度食べてもおいしい!

●大館2日目となる10月31日。朝方、部屋の窓から外を見るとかなり低いところまで濃い霧に覆われています。予報ではスカッとした秋晴れのはずなのですが、外れたのかもと心配に。でも、これは盆地ではありきたりのことらしく、朝食の頃にはすっかり晴れ渡っていました。今回のイベントに合わせ今日から恒例の「きりたんぽ祭」も開催され、私たちも参加。2回目でしたが、やはりウマ〜い、です。
●さて、今日はメインイベントの「秋田広域観光フォーラム in 大館」。私も汗をかきかき15分の話を終え、肩の荷がおりました。夜のレセプションにも参加しましたが、食事は「和」のコースだったので、メインは三たびキリタンポ! さすがに…と思うかもしれませんが、やっぱりおいしかったですよ。
●タバコを吸いに会場の外に出ると、空には満月が。大館あたりでは東京より空気が澄んでいる分、月もくっきり見えます。スマホでもこの程度まで撮れるのがうれしいですね。
●今日の宿は、地元有力企業の保養施設にご招待。自費ではとても手が出ないようなラグジュアリーな部屋に、一人ではしゃいでしまいました(声を出したりはしていませんよ!)。今上天皇も皇太子の頃ご夫妻で泊まられたことがあるそうです。こんな役得にあずかれるなんて、月天子のおかげかもしれません。

Facebook Post: 2020-11-02T17:10:27

7カ月ぶりの羽田に興奮

●10月31・11月1日と秋田県大館市でイベントがあり、前日に飛行機で現地入りすることにしました。7カ月ぶりの羽田空港。早朝でもあり、さほど混んではいなかったものの、やはり興奮します。31日に「矢立(やたて)峠と吉田松陰」というタイトルで講演を依頼されているのに、矢立峠には行ったことがありません。それではまずかろうということで、ざっとですが取材しておくことにしたのです。
●矢立峠は秋田県と青森県の境にあり、江戸時代は羽州(うしゅう)街道(福島県中央部から会津を経て新潟→山形→秋田→青森まで)で一番の難所とされていました。幕末の1852年、東北周遊の旅に出た吉田松陰は途中この地を訪れ、一編の漢詩を詠んだのですが、私の話もその詩にまつわるもの。ガイドさんを手配してもらい、ポイントになる道筋を2時間ほどかけて歩きました。紅葉と杉の緑の対照はみごとのひとことです。
●矢立峠一帯は樹齢200〜300年とおぼしき天然の秋田杉がびっしりそびえ立っており、越えるのはいかにも大変そう。それに加え、いまの季節は朴(ホオ)の木の巨大な落ち葉が地面を覆い尽くしているため、滑らぬようにということで、長靴も用意してくださいました。おかげで取材は無事終了。途中何度か立ち止まっては、幕末当時の様子についても詳しくお話ししていただき、大いに助かりました。
●市内のホテルに向かう途中、郷土博物館、秋田犬会館に立ち寄り、大館の歴史、いまやすっかり名物になり町おこしの強力な武器にもなっている秋田犬についても学び、準備はほぼ万端。ホテルの窓からは町を取り囲む山々が一望でき気分爽快です。夜、市長さん始め地元スタッフの方々と囲んだ夕食には、いまが食べごろというキリタンポが! 大館はその本場ですから、味も最高でした。

Facebook Post: 2020-11-01T21:54:36

小池知事に逆らって(?)秋田へ

●知人の営む温泉旅館の開業15周年を祝う会に招かれ、1〜3日で秋田県まで行ってきました。長かった梅雨が明けスカッとした青空でしたが、自宅を出るときは、なぜか体を丸め視線も下向き。東京から出ることへの罪悪感とでもいうのでしょうか。ふだんの自分に戻ったのは大宮で新幹線に乗り換えてから。ただ、「こまち」の車内はガラガラで、夏休み中の土曜日とはとても思えません。目的地の田沢湖駅前も閑散としていました。
●館主は、先日亡くなった台湾の李登輝元総統と親しく、ロビーには「我是不是我的我(=私は私でない私である)」の揮毫、中庭には植樹した枝垂れ桜も。李元総統がこの旅館を訪れたとき泊まった(というか、それに合わせて増築した)部屋があり、私も中に入らせてもらったことがあります。
●今回はたっぷり時間があったので、館内外をゆっくり回ることができました。部屋に備え付けの露天風呂に入っていると、不思議なことにアブラゼミ、ツクツクホウシ、ヒグラシの鳴き声が同時に聞こえてきたりします。ウグイスがさえずり赤トンボも飛び交うなど、春と夏と秋が一緒になった、なんともぜいたくな空間。リピーターが多いのがよくわかりました。

Facebook Post: 2020-08-05T13:13:35

富士は、日本人の疲れを吹き飛ばす妙薬!

仕事上の大きな区切りを迎え、いま自宅兼事務所の大整理の真っ最中。第一段階まで終わり、富士五湖まで息抜きに行ってきました。昨日の空はもう最高。あさは山中湖からチョー間近にくっきり。午後の河口湖からは頭に雲がかかってしまいましたが、それでも美しさは、衰えません。
一昨日までに2000冊の本を処分し、不要になったデスクやら何やら粗大ゴミが8点。あと1000冊の本を処分すると、ホント身軽になれそうです。

Facebook Post: 2020-02-28T17:23:05

ポーツマス条約の全権大使・小村寿太郎の故郷

鹿児島ついでに、お隣宮崎県の飫肥という町に行きました。「おび」と読みます。生家の近くにある、その名も国際交流センターというとても立派な施設。郷土の大いなる誇りのようです。
江戸時代は城下町で、”九州の小京都”と言われるだけあって落ち着いた雰囲気。でも、城下町につきものの「おいしい和菓子」のないのが残念でした。城の周りはさまざまな緋寒桜がほぼ満開で、これは河津桜。

Facebook Post: 2020-02-11T08:55:15