日別アーカイブ: 2021年12月3日

奈良の旅⑤妙にとがっておらず、落ち着ける町・奈良

●奈良公園近くの道路上に、「鹿に注意」書かれた表示を見つけたときは驚きました。たしかに、その一帯を歩くと、数え切れないほど多くの鹿と出会います。鹿をホルンで呼び寄せる「鹿寄せ」という伝統行事があるそうですが、ホルンのお世話にならずとも、煎餅を見せるだけで10頭以上は近寄ってきます。煎餅をやると頭を下げるなどというのは、鹿にも古都奈良の余裕が乗り移っているとしか思えません。都としてのキャリアは奈良のほうが京都より上。とがったところがなく、町の隅々まで大人っぽい落ち着きがただよっているのです。
●そんな奈良でいま熱いのは「ならまち」エリア。古民家が建ち並ぶ中にいかにも”インスタアップされ狙い”風のお店が増えているようです。それでもまだ京都ほどではないので、心配は無用(笑)。前回取り上げた老舗の和菓子店もその一角にありました。
●今回私たちが2泊した奈良ホテルは「ならまち」の近くにある、いわゆるクラシックホテル。近ごろ流行りのデザイナー風のたたずまい・しつらえではありませんが、高齢の身にはそのほうがくつろげるように思えます。部屋の窓から興福寺五重塔が見える部屋もあるようで、それだけで”奈良にいる感”が堪能できそう。ただ、来年4月から長期の修復工事に入ると、それがかなわなくなりますが……。
●今回の旅では奈良の主なスポットを訪れましたが、小学校の修学旅行で行ったきりの春日大社をじっくり見て回りたかったですね。奈良の余裕・落ち着きを象徴するスポットではないかという気がするからです。それと、冥土の土産にぜひと思っているのが吉野山の桜。まだまだ欲は尽きないなぁと思いつつ帰路へ。我が町・東久留米が真っ赤な富士でお出迎えしてくれました。(2021/12/2)

Facebook Post: 2021-12-03T22:02:28