月別アーカイブ: 2007年10月

ラグビー人口の減少が心配

 長い今回の旅もそろそろ終わりが近づいてきました。昨日はラグビー・ワールドカップの3位決定戦、そして今日は決勝でした。

 3位決定戦はアルゼンチン対フランス。準々決勝で南アフリカに打ちのめされたアルゼンチンですが、この日はうって変わってのびのびとしたラグビーを見せてくれました。予選プール、それも大会開幕の試合で大方の予想を裏切りフランスを破った自信もあったようです。それと、もう失うものは何もないという開き直りも幸いしたのでしょう。逆に、フランスは地元のプレッシャーがあったのか、かなり固くなっていた様子で、アルゼンチンのフィフティーンに縦横無尽に走りまわられてしまいました。

 それにしても、フランスの国歌「ラ・マルセイエーズ」の勇壮なメロディーの素晴らしいこと。歌っている人もそうですが、聞いているだけでも体中からアドレナリンが湧いてくる感じがします。グラウンド上の選手たちも同じでしょう。四方八方からこの大合唱が流れてくればそれこそ勇気百倍、気合も入ろうというものです。そのフランスを破ったのですから、今大会のアルゼンチンの強さは本物だったにちがいありません。

 そして、今日20日の決勝戦は南アフリカ対イングランド。ただ、内容は大試合にありがちの勝ち負け重視というか、キックによる陣地取りに終始し、残念ながらトライシーンは見られませんでした。惜しかったのは、後半、イングランドが左中間隅に走り込んだとき。トライかと思いましたが、選手がタッチラインをまたぐのが一瞬早かったため「幻」に終わってしまいました。

 結果はご存じのとおり、南アフリカの勝ち。イングランドは2連覇を逃したわけですが、表彰式で、2度目の世界一を決めた南アフリカフィフティーンに惜しみない拍手が送られたときはスタンド全体が感動を共有している感じでした。

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 ラグビーは日本だけでなく、世界的に見てもまだまだマイナーなスポーツです。サッカーから生まれたスポーツではありますが、サッカーに比べルールがかなり複雑ですし、何より肉弾相撃たなくてはならないので、競技する人の数がどうしても少なくなってしまうのでしょう。

 それにしても、いまから思うと、芝生の上でプレーするようにできているラグビーを、私が高校生の時分は土のグラウンドでおこなっていたのですから、それだけでも驚異です。最近は日本でも芝生のグラウンドが増えているようですが、それでもイギリスやオーストラリア、ニュージーランドなどに比べればまだまだでしょう。これから先、子どもの数がますます減っていく中、底辺がいま以上に狭まってしまうのではないかと心配でなりません。

よくもまあ、こんなところに……

 世界遺産としてすっかり有名になったモンサンミシェルに1泊で行ってきました。フランス国内を初めてレンタカーでドライブしたのですが、ドキドキものでした。大手のHERTZレンタカーに予約を入れておいたのですが、どういうわけか予約した日付が1カ月後になっていたため、窓口でごた着きます(幸い、オートマチックでナビ付きの車両があったので事なきを得ましたが)。

 それにしても、ヨーロッパでレンタカーを借りてドライブする場合、ナビはマストアイテムです。これなくしてはほとんどどこにも行けないといっても過言ではありません。ただ、レンタカー会社、あるいは車によって付いているナビのメーカー・種類が異なるようで、自由に使えるようになるまでがひと苦労です。初めてのときは、行きたい場所を入力するだけで30分くらいの時間は見ておいたほうが無難でしょう。

 モンサンミシェルに行くときも、現地のホテルや観光案内所、近くにあるとおぼしき有名店などの住所を入力しようとしたのですが、そのたびに挫折しました。

 ヨーロッパのナビは、まず「国」で絞ります。このあたり、日本やアメリカのナビとはおよそ感覚が違い、「なるほど、もとはといえば30カ国以上の地域だものなぁ」ということを実感させられます。国のあとは都市名とか町の名前でなく、通りの名前(ヨーロッパでは、どんなに狭い通りにも名前がついている)を入れればいいのですが、同じ名前の通りが同じフランス国内でも、パリにもあれば、リヨンにもあり、マルセイユにもある、あるいはもっと小さな無名の村にまであったりします。それを絞り込んでいくわけですが、その際スペリングを間違えるとダメですし、異なる表記で入力すると、その時点で「候補」が消えてしまいます。

 ようやくモンサンミシェルをそのナビに合ったスペリング・表記で入力し終えると、あとは簡単。黙っていても、目的地まで連れて行ってくれます。高速道路の走りやすさといったらありません。日本のように、大型トラックが追い越し車線を走るなどということは、法律で禁じられているのでしょう、まずあり得ませんし、追い越しを済ませた車はさっさと走行車線に戻っていきます。日本よりはるかに高速で走っているのに、それによる怖さを感じないですむのは、そうしたマナーのよさによるものでしょう。

 それにしても、モンサンミシシェルは本当に素晴らしいところで、さすが、「世界遺産」の名に恥じない感じがしました。高速道路上から尖塔がはるかかなたにちらっと見えたとき、早くも「おーっ」と声をあげてしまったのですが、高速を降り一般道に入ってから、その姿がしだいに大きく見え隠れしてくると、神々しささえ感じます。この地をめざしてヨーロッパの各地から歩いてやってくる敬虔な信仰者が、遠くからその姿を目にしたときの喜びはいかばかりだったかと思うと、想像を絶するものがあります。

 こんな大きな建物をそれこそ1000年近くかけてつくってしまうパワーがいったいどこから出てくるのでしょう。同じような建築物のひとつにバルセロナの「サグラダファミリア」がありますが、キリスト教がヨーロッパ社会の奥底深く根づいていることを実感できる格好の見本であるような気がしました。

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お金持ちの町、いや国=モナコ

 今日から1週間ほどパリに滞在します。10月9日にマルセイユを発ってモナコに移り3泊。そして今朝ホテルをチェックアウト後、パリにやってきました。いずれも鉄道での移動です。私たちがイメージするのと違い、鉄道はゲルマン民族のドイツよりラテンの血が濃いフランスのほうが、なぜか時間も正確です。

 マルセイユ・モナコ間は急行列車で3時間弱、モナコ・パリ間はTGVで5時間半。TGVは日本の新幹線より速いそうです。モナコからサンラファエルという駅までは、急行とほとんど同じように多くの駅に停まっていくのですが、サンラファエルからパリまでの3時間はノンストップですから、いこと、速いこと。

 大きな荷物をかかえた旅行客が多いので、駅での停車時間も日本よりはるかに長いようでした。マルセイユからモナコに向かう急行列車に乗ったときにそれを知った私は、TGVでもそうだろうと推測し、マルセイユに停まるころ、ホームにちょっと降りてタバコでも吸おうかなと思っていたのですが、マルセイユには停まることなくパリまで一気。結局5時間半、禁煙を強いられてしまいました。

 それはともかく、モナコは、国中がアミューズメントパークのようなところです。タクシーは皆ベンツ230Eですし、ベントレーのクーペ、ポルシェのカイエンなどの超高級車、マセラッティやランボルギーニといったスーパーカーの類がごくフツーな感じで走っています。小ぎれいな街に建つ建物の多くはクリーム色に統一され、歩いている人の人相風体も見るからにリッチな様子。同じ南仏コートダジュールでも、マルセイユとはかなり趣が違います。

 ただ、カジノで有名なモナコですが、これだけはラスベガスのほうが数段上を行っている印象を受けました。とくにヨーロッパの上流階級の社交場といわれるグランカジノはそうです。もったいぶっているというか、そんなに構えなくてもいいんじゃないのと言いたくなりました。だいたい入場料(10ユーロ)を取ること自体、うなずけません。ルーレットを見ていても、ひと勝負ひと勝負のペースがのろく、エンタテインメントとしてはいまイチの感じがぬぐえませんでした。

 グランカジノ以外にもいくつかカジノがあるのですが、そちらはもう少しアメリカ的なカジュアルさがあって、親しめます。モナコはカジノよりやはり「ヨーロッパのお金持ち」がかもし出す雰囲気を楽しむところのように思えます。

 ひとつだけ、モナコの意外な穴場をお教えしましょう。それは海洋博物館です。世界的に見ても一、二を争うほど昔につくられたもので、博物館といってもその半分は水族館が占めています。しかし、惜しみなくお金をつぎ込んでいますから、その内容の濃いこと。