お金持ちの町、いや国=モナコ

 今日から1週間ほどパリに滞在します。10月9日にマルセイユを発ってモナコに移り3泊。そして今朝ホテルをチェックアウト後、パリにやってきました。いずれも鉄道での移動です。私たちがイメージするのと違い、鉄道はゲルマン民族のドイツよりラテンの血が濃いフランスのほうが、なぜか時間も正確です。

 マルセイユ・モナコ間は急行列車で3時間弱、モナコ・パリ間はTGVで5時間半。TGVは日本の新幹線より速いそうです。モナコからサンラファエルという駅までは、急行とほとんど同じように多くの駅に停まっていくのですが、サンラファエルからパリまでの3時間はノンストップですから、いこと、速いこと。

 大きな荷物をかかえた旅行客が多いので、駅での停車時間も日本よりはるかに長いようでした。マルセイユからモナコに向かう急行列車に乗ったときにそれを知った私は、TGVでもそうだろうと推測し、マルセイユに停まるころ、ホームにちょっと降りてタバコでも吸おうかなと思っていたのですが、マルセイユには停まることなくパリまで一気。結局5時間半、禁煙を強いられてしまいました。

 それはともかく、モナコは、国中がアミューズメントパークのようなところです。タクシーは皆ベンツ230Eですし、ベントレーのクーペ、ポルシェのカイエンなどの超高級車、マセラッティやランボルギーニといったスーパーカーの類がごくフツーな感じで走っています。小ぎれいな街に建つ建物の多くはクリーム色に統一され、歩いている人の人相風体も見るからにリッチな様子。同じ南仏コートダジュールでも、マルセイユとはかなり趣が違います。

 ただ、カジノで有名なモナコですが、これだけはラスベガスのほうが数段上を行っている印象を受けました。とくにヨーロッパの上流階級の社交場といわれるグランカジノはそうです。もったいぶっているというか、そんなに構えなくてもいいんじゃないのと言いたくなりました。だいたい入場料(10ユーロ)を取ること自体、うなずけません。ルーレットを見ていても、ひと勝負ひと勝負のペースがのろく、エンタテインメントとしてはいまイチの感じがぬぐえませんでした。

 グランカジノ以外にもいくつかカジノがあるのですが、そちらはもう少しアメリカ的なカジュアルさがあって、親しめます。モナコはカジノよりやはり「ヨーロッパのお金持ち」がかもし出す雰囲気を楽しむところのように思えます。

 ひとつだけ、モナコの意外な穴場をお教えしましょう。それは海洋博物館です。世界的に見ても一、二を争うほど昔につくられたもので、博物館といってもその半分は水族館が占めています。しかし、惜しみなくお金をつぎ込んでいますから、その内容の濃いこと。

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