2015年9月8日
出発の数日前だったか、産経新聞の記者さんから連絡があり、電話で取材を受けた「滋賀県はスマホの普及率が全国で1位なのだが、なぜか? 県民性との関係は?」という質問へのコメントが記事になって掲載(9月7日午後3時以降)されましたとのメールが届いていました。さっそくのぞいてみると、『産経WEST』の【関西の議論】というページにそれがあります。
→http://www.sankei.com/west/news/150907/wst1509070006-n1.html
こういう統計データは個人的にも関心があるので、なぜなのかということを考える作業もおもしろいものです。
それはさておき、今日の午後は、19世紀アメリカの大農園を見学する現地ツアーに参加することにしました。本当はミシシッピー川のクルージングにしようかと思っていたのですが、ニューオーリンズという町の魅力がいまイチなので、それもどうかということになり、急遽申し込んだしだい。
Gray Line社主催のバスツアー出発地は、フレンチクオーターの南、ミシシッピー川外輪遊覧船が出発する桟橋近く。その前に遅い朝食を、かの有名な「CAFE du MONDE」でということにしました。ホテルから、今日も暑い中を歩くこと10分。食事といっても、フレンチドーナツに細かなパウダーシュガーを山ほどまぶした「ベニエ」という名前のお菓子で、それにカフェオレというのが定番のようです。広い店内は満席で、次から次へ客が。とても1人では食べ切れそうにはないと判断し、2人で1人前(3個)だけにしましたが、正解でした。
そのあと、初日はすでにクローズして入れなかったジャクソン広場に。広場前の道路には、客を待つ馬車がたむろしています。美しく整備された広場を抜けたところがセントルイス大聖堂。中に入るとチョー涼しい! 涼しいというより寒いほどで、長い時間はいられませんが、生き返った心地がします。内部は、ヨーロッパの教会にも見劣りしない感じです。
そこを出ると、教会の前で2人の黒人がベンチにすわってジャズの生演奏。2人の間に少しだけスペースがあったので、そこにすわり写真を撮らせてもらいました。もちろん、チップは払いましたよ。なんのことはありません、そのためにスペースを空けてあるのです。こうした街頭プレイヤーが週末になると、そこここにいるのですから、騒々しいはずです。かならず、まわりに踊る人や歌う人もいますし。
今日は前日までとうって変わり、まわりが静かで、2人の演奏もやけに響きます。陽気で心地のよいホルンとトランペットの音色に聴き入っているとけっこう上手なんですね。
ぼちぼち歩いて桟橋近くに行くと、あちこちにツアーの出発を待つ人たちがたむろしています。2ドルのペットボトル入り水を苦労の末に購入し、出発までしばし休憩。今日あたり、休み明けでツアーの客などほとんどいないのいではないかと思っていたのですが、どうしてどうして、20人近くもいました。
バスに乗ること1時間、目的地のオークアレー(Oak Alley)に到着。途中はずっとミシシッピデルタで、バイヨー(水路)やスワンプ(沼地)がそちこちに。そうした中、かつての大農園が散在しています。オークアレーもその1つで、樹齢300年を超えるカシの並木が人気だそうです。たしかに、何百本とそびえているカシの木の迫力は相当で、なかには枝振りが地を這っているものも。その奥に農園経営者の豪華な屋敷があります。映画『風と共に去りぬ』の世界ですね。
ガイドさんがいろいろ説明してくれていましたが、こちらの関心はもっぱらカシの木ですから、ほとんど聞き流し。それでも、1861年の南北戦争で当主が破産してしまい、すべての資産=3億円ほどを競売で取られたという話には驚きました。それまで奴隷として働かされていた人たちがすべて解放されたのですから、たしかに働き手を失った農園はどこも皆立ち行かなくなってしまったのでしょう。それでも、ここはその後の経過がまっとうだったようで、今日は財団が管理し、観光スポットとして多くの人を集めているのですから、まだましなほうなのかもしれません。
帰りは途中ひどいスコールのような雨に降られましたが、幸いバスの中だったので事なきを得ました。夜は私たちのホテルからすぐ近くにあるHarrah’sのレストランでがっつり肉食。