2015年3月10日
昨日午後の便で台北からマカオにやってきました。マカオでは今回初めて日本の「オークラ」に泊まってみました。ここの「オークラ」には、当たり前といえば当たり前なのですが、中華料理レストランはありません。あるのは和食の「山里(日本では鉄板焼きレストランの店名ですね)」とメインダイニングっぽい「TERRAS RESTAURANT 和庭餐庁」の二つ。台北の「オークラ」には中華料理レストラン「桃花林」があるのですが、日本人以外だれが利用するのだろうかと考えると、不思議でなりません。たぶん、日本からの宿泊客と現地駐在の日本人ビジネスなのでしょうね。
さて、それはともかく、今回はギャンブル三昧の2日間を過ごしました。ただし、「オークラ」にはカジノがないので、遊ぶのは隣り合わせのホテル「GALAXY」になります。ラスベガスでもそうですが、マカオでは最近は、カジノを併設していないホテルが目につきます。「FOUR SEASONS」「MANDARIN」「HYATT」「RITZ CARLTON」など、すべて超高級ホテルです。こうしたところは、宿泊と食事だけを提供し、遊ぶのはほかのホテルでというスタンスを取っているわけです。
ただ、「GALAXY」ホテルのカジノはなぜか異常に照明が明るく、遊んでいてもいまイチ落ち着きません。カジノが不健康な遊びなどとは毛頭思いませんが、それでも、もう少し“怪しげ”な雰囲気があったほうが、遊ぶ側にとって心地よいのではないかと、私は思います(はなはだ勝手な見解であることは百も承知の上でですが)。なんだかんだいっても、要は鉄火場なのですから。
それと、狭さというか広さも、遊び心を刺激する上でけっこう大事な要因です。狭すぎても息苦しさを感じ、長くいたいと思いませんし、広すぎたら広すぎたで、熱がさめやすくなってしまいます。その分、冷静になりすぎ、「早く部屋に戻って寝よう」とか「ここらでもう引かなくては」などと、理性が頭をもたげてきてしまうのです。ころあいの広さというのは、負けを忘れさせるほどではないが、かといってカジノから早く離れようという気にもさせない──適度の緊張感を保たせることをいうのではないでしょうか。もっとも、根っからのギャンブル好きである中国人にとっては、こういうデリケートなことなどまったく気にならないかもしれません。
今日、初めてマカオの紙幣を手にしました。マカオのカジノで使われているのはなぜか香港ドル紙幣だけです。これも細かな理由はよくわからないのですが、香港の紙幣は発行元によって、それぞれ絵柄が違っています。ただ、どこが発行元であっても、香港ドルは香港ドル。こちらは香港でもマカオでも使えます。ところが、カジノでは、なぜか地元のマカオ紙幣は使われていないのです。そもそも、最近まで紙幣があることすら知りませんでした。というのも、ショップでコーヒーや食事をしたときの釣り銭としてしかマカオの通貨=パカタは触ったことがないからです。しかし、硬貨というのはあくまで補助通貨にすぎないので、紙幣があっても不思議ではありませんよね。こんな当たり前の事実にいまさら気がつくというのも、おかしな話です。ギャンブルに熱くなりすぎていたのかもしれませんね(笑)。