2013年12月8日
昨夜、ガイドブックに目を通していたら、おもしろい情報に出くわしました。ニュルンベルクから鉄道で小1時間のところにあるレーゲンスブルクの大聖堂で、日曜日の朝10時から、少年合唱団の歌声を楽しめるというのです。「ドームシュパッツェン(大聖堂のスズメたち)」という名の合唱団だそうですが、これがウィーン少年合唱団も顔負けの美声を聞かせてくれるというので、ホテルを早めに出て、聴きにいきました。
駅から歩いて10分、まだ9時半を過ぎたばかりだというのに、大聖堂の中はすでにほぼ満席。後ろのほうの席に遠慮深く腰をおろしてからしばらく経つと、毎週日曜日におこなわれているミサが始まりました。讃美歌から始まるその式次第の途中、何回か合唱団が歌うのですが、たしかに素晴らしい美声です。なかには、彼らに向けてカメラを構えている人もおり、要するに、私たちと同様、ミサよりそちらが主目的という人がけっこういたのです。この教会の壁にかかるパイプオルガンも、このタイプとしては世界最大ということで、それもまた目的のようでした。
ドナウ河畔にあるこの町の売りは大聖堂くらいのものだと思うのですが、それでもミサのあと外に出てドナウ川近くの石橋あたり(世界遺産です!)まで行くと、なんと日本人の団体ツアーに出くわしました。クリスマスマーケット見学ツアーの流れで立ち寄ったのでしょうが、こんな、名前すら聞いたこともない町を訪れるのですから、たいしたものです。
大聖堂近くに旧市庁舎があり、その1階にある食堂でランチ。ここのドイツ風ピザがとてもおいしいのが印象に残りました。そのあと、駅に近い聖エメラム教会など、ドイツでも屈指の富豪が保有する城のまわりを歩き──なんと、その中庭でもクリスマスマーケットが開かれていました!──レーゲンスブルクをあとにし、ドナウ川をもう少し下ったところにあるパッサウという町に向かいました。
鉄道でさらに1時間、この町はドイツ、オーストリア、チェコの国境にあります。さすが、ここまでやってくる日本人もいないようで、人はけっこう出ていたものの、ほとんどが欧米系でした。とりたてて見所があるわけでもないので当然といえば当然なのですが、それでもクリスマスマーケットがおこなわれており、日曜日ということでけっこうなにぎわいでした。
パッサウから鉄道で2時間。ニュルンベルクに戻ると相変わらずの人出で街は大にぎわい。7時半くらいに着いたのですが、「これから」とおぼしき人の姿も目につきました。とにかく、ドイツ国内はもちろん、周辺の国、さらにアメリカあたりからやって来ている人も多いようで、さすがニュルンベルクのクリスマスマーケットは、ほかの街とはひと味もふた味も違うようです。