ミュンヘンからニュルンベルクに移動

2013年12月7日

今日は移動日。といっても特急で2時間ほどですから、さほど大変ではありません。中央駅から11時15分発のICEの1等席を予約してみました。スペインの1等車とどのくらい違うのか確かめてみたかったからですが、快適さという点ではスペインのほうが断然上を行っています。

 

おもしろいのは席のヴァリエーション。1人用、2人用、3人用、それ以上の人数用といったぐあいに並んでいるのです。ネットで予約すると、空いているかぎり好みのタイプの席を指定できるので、向かい合わせの席にしてみました。ただ、サービスはほとんどなく、せいぜい新聞が無料でもらえるくらいのもの。飲み物も食べ物も有料で、道中、車掌がオーダーを取りに来てくれます。なぜか、「HARIBO」というブランドのグミをかなず配っているのがおもしろかったかな。

ニュルンベルクもミュンヘン同様、ホテルは駅のすぐ近く。かつての「グランドホテル」ですから、創業以来150年ほどの建物。それ以上に驚いたのは駅舎です。何様式というのかは知りませんが、とてつもなくクラシックな建物で、かつて鉄道に「権威」がつきまとっていた時代を思わせるご大層な駅舎でした。町も、その駅舎にふさわしく古いところで、1000年以上の歴史を刻んでいます。

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ホテルで荷ほどきをするとすぐ町歩きに出発。駅前から旧市街に通じるケーニヒ通りに一歩足を踏み入れると、早くもクリスマスマーケットが始まっています。アウグスブルクくらいの小さな町だとクリスマスマーケットの屋台があるのは1カ所だけですが、ここは違うようです。

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屋台といっても、屋根付き、ひさし付きのコテージ、キャビンといった趣きで、それぞれがかなりの数の商品を並べています。飲食を提供する屋台の前はグリューワインやソーセージ(ハム)をはさんだパンを手にした人が固まっているので、通り過ぎるのも大変なことがしばしば。グリューワイン1杯(約200cc)がだいたい3ユーロほどなのですが、容器代としてとりあえず2ユーロ程度のデポジットが上乗せされます。飲み終えたあと店に返せば全額戻ってくる仕組みになっています。

屋台にはだいたい、クリスマス関係の品物が並べられています。ロウソク、ツリーの飾り付け用グッズ、そのほか人形や部屋の飾りなど種々雑多ですが、要は日本の年越し用品を思い浮かべればいいでしょう。それぞれの品々のテイストも地域によってかなり違うようで、そのあたりがバイエルン州の広さを感じさせます。

L10803846、7分歩いて聖ロレンツ教会の前まで来ると、もう芋を洗うようなにぎわい。まっすぐ前に歩くこともままならない状況になってきます。ニュルンベルクのクリスマスマーケットはドイツでも屈指のようで、とにかく人また人。まして、この日は土曜日でしたから余計です。国内はもとより、フランスやオランダ、ベルギー、イタリアなどから泊まりがけで来ていると思しき人の姿も目立ちました。ちなみに、日本人も多いこと、多いこと。ここ2、3年、ドイツ各地の「クリスマスマーケット」を訪れるツアーが目につきますが、人気のほどを実感させられました。

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しかし、このあたりはまだ序の口で、ニュルンベルクのクリスマスマーケットの花はペグニッツという名の小さな川を渡ってから。フラウエン教会と市庁舎の周辺は、もう身動きが取れないほどの混雑ぶりでした。この町のクリスマスマーケットは「子ども」を強く意識しているようでした。つきもののカルーセルはもちろん、子ども向けの商品をそろえた屋台が集中している場所もありました。もちろん、食べ物も同じ。これはほかの街にはなさそうで、そこにも人気の原因があるのかもしれません。

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