“イオンモールで映画”を初体験

●地方取材に出てレンタカーであちこち走り回っていると、かならずと言ってよいほど見かけるのがイオンの巨大なショッピングモール。駐車場の混み具合からすると、どこも皆多くの人でにぎわっているようです。これでは、古くからある商店街がさびれてしまうのも致し方ありません。買い物はもちろん、食事をしたり映画を観たり。銀行のATM、イベントスペース、書店や各種スクールなどほとんど何でもそろっているモールを抜きにした生活など考えられないかも。
●そのイオンモール、地方だけでなく、近ごろは大都市近郊でも増えているようです。この7月から住んでいる町にもあるのですが、今回行った武蔵村山のそれは4倍以上の規模で、仰天しました。モール先進国アメリカと比べてみてもまったく遜色ありません。違いといえば、デパートと高級ブランド店がテナントとして入っていないことくらいでしょうか。
●武蔵村山まで行ったのは、たまたま同じ町で雑用があったから。ただ、そのためにだけ45分も車を走らせていくのは効率が悪い。そこで、ついでに映画でもと思い立ち調べてみると、シネマも併設されていることがわかりました。どうせなら食事もと思ったのですが、こちらはいささか物足らない感じがしたので、以前から行きたいと思っていた新座市の蕎麦屋経由で。温かい野菜天ぷらそばは最高でした。
●そうそう、ついでに観た映画は『老後の資金がありません!』。宣伝ばかりが目につきさほど期待はしていなかったのですが、昨今の社会状況を踏まえつつも、虚実の皮膜を巧みに衝いた、いかにも映画らしい映画でした。90歳間近の女優・草笛光子の厚みのある、それでいて颯爽とした演技が光り、主演の天海祐希も食われそうなほど。土砂降りの雨をおしてわざわざ出向いたかいがあったというものです。(2021/11/10)

Facebook Post: 2021-11-11T15:36:58