2013年1月28日
今日は鳥取から小倉へ。新幹線はかならず止まりますが、「小倉」という市はいまからちょうど50年前、北九州市の誕生によって消滅しているので、いまは「区(小倉北区)」になっています。しかし、さすが城下町だっただけあって、いまなお北九州市の顔は小倉ですし、実際、それに見合った大きな繁華街も駅前にあります。
ただ、駅周辺の再開発がおこなわれたためか、いかにもいま風の駅前で、機能的で整ってはいるのですが、地方的な色合いは乏しい感じがします。その極致が城の周辺で、10年ほど前に話題になったリバーウオークという建物があるため、どうにも違和感がぬぐえません。小倉上の北側に建っているリバーウオークは有名な外国人設計家の手になるものだそうで、洗練された色使いや全体の構成を見ると、日本人にはこういう芸当はできないだろうなと思います。
茶(大地)、黒(日本瓦)、白(漆喰壁)、赤(漆)、黄(稲穂)という色の構成は、それぞれ「日本」を意識したといいます。ただ、それは外国人設計者の感覚であって、それだけを、またリバーウオークの中から城を見る分には心地よいかもしれません。
しかし、南側から城を見ると、バックに写る赤や黄色はあまりに対照的すぎ、なんだかおかしな感じがするのです。日本の城はたいてい、周囲の景色まで取り込んで設計されているので、小倉城を最初に築いた人がこれを見たら目を丸くするかもしれません。