2011年10月27日
今日はウィーンから鉄道に乗ってプラハに移動です。中央ヨーロッパのほとんど森と畑しかない退屈な沿線ですが、急行で5時間。夕方早い時間にプラハ中央駅に到着しました。さて、ホテルまでどのように行こうかとタクシー乗り場まで荷物を引いていったのですが、どうにも怪しい雰囲気です。だいいち、タクシーに乗る客が1人もいません。
ヒマを持て余している運転手たちは車を降り、喫煙所でタバコを吸いながら雑談しているだけ。たまに近づいてくる旅行客に声をかけ、私たちにも、「どこまで行くんだい?」と英語で話しかけてきました。ホテルの名前を告げると、900コルナ(1コルナは約4・5円)とのこと。事前に観光案内所で確かめたときは300コルナほどという話だったので、とんでもない吹っかけぶりです。
「いや、案内所では300コルナといってたよ」と断わると、「それはクレイジーな値段だ」と、最初はせせら笑っていたのですが、私たちがかたくなに断わり続けると、「じゃあ、600でどうだ」と言ってきます。「ダメダメ」と突っぱねたら、「なら500にまけるよ」とさらなるダンピング。結局、「話にならない」と突っぱね、ホテルに電話を入れて事情を説明しました。すると「絶対、乗らないでください。こちらから迎えの車を出しますので」とのこと。ようやくメルセデスが来てくれ、ホテルまで無事行き着きました。もちろん、無料ではなく、400コルナかかりました。
観光ガイドブックにも、「駅のタクシーはボッタクリが多いので要注意、事前に金額の交渉を」と書かれてはいましたが、ここまでひどいとは! まして、首都の玄関口、中央駅なのにこのありさまでは、初めてプラハを訪れた旅行客の印象はグンと悪くなります。オーストリアとのえらい違いにあきれてしまいました。
ホテルはヴルタヴァ(モルダウ)川に架かるプラハ一の観光名所カレル橋のすぐ近く、ほとんど川のたもとにありました。部屋の窓からは対岸のプラハ城もそっくり見え、ロケーション的には文句なしといっていいでしょう。
今夜は、あらかじめ予約を入れておいたチェコ名物の人形劇(マリオネット)鑑賞を予約していたのですが、小腹がすいていたので、その前にアウトドアのカフェ(ただし、秋冬はテントで覆われ、電気ヒーターも置かれている)に立ち寄ってビールを流し込み、軽いつまみを口にしました。人形劇鑑賞は夕食とセットになっており、国立マリオネット劇場近くのレストランでチェコ料理を食べ、それから劇場へ。モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』を楽しみました。客は世界中からやって来ている感じで、内容も理解しやすいのですが、共産政権時代そのままといった感じで、イスのすわり心地や設備はいまイチです。