2011年10月23日
今日は日曜日。ドイツと同じく、ここウィーンでも、基本的に日曜日は店が休業で、飲食店以外で開いているのはおみやげ屋くらいしかありません。それでも、オペラ劇場の脇を走るケルントナー通り、コールマルクト界隈、シュテファン広場の周辺は大変な人出です。
残念なことにお天気はいまイチで、夕方遅くからは雨も降り始めました。それでも、観光客の数はいっこうに減る気配もありません。しかし、店が閉まっているので、皆、何かを買いたくてもこの日は我慢。観光客の大半はウィーンに滞在する日数も限られているのに、もったいないなという気がします。宗教的な理由もあるのでしょうが、古くからの決め事だそうですから、いたし方ありません。
この日はまず、オペラ劇場の前から出て1時間ほどで市内の有名観光スポットをざっとめぐる観光バスに乗りました。 インナーリンクと呼ばれる旧市街をめぐる路線で、ホーフブルク(王宮)、マリア・テレジア広場、国会議事堂、市庁舎、パスクヴァラティハウス(ベートーヴェンが住んでいたアパート)、ドナウ運河にある水中翼船乗り場(スロヴァキアの首都ブラチスラヴァ行き)、ループレヒト教会(ウィーンで最古)、シュテファン大聖堂(写真)、応用美術館、市立公園などをバスから観ることができます。これで、旧市街の様子を、ざっとではありますがつかむのが目的です。
王宮はもちろん、どの建物もたいそう立派なつくりで、外壁は下から上まで多くの彫刻で飾られるなど、それぞれ凝っています。それにしても、よくもまあ、これだけ多くの建物がつくられたものだと感心させられました。13世紀の始めごろこの地を本拠地としていたかのハプスブルク王朝の力を思い切り見せつけられた感じで、ウィーンがヨーロッパの一大中心都市であったことがうかがい知れます。
バスを降りたあと、シュテファン大聖堂近くにある、ディグラスという1875年創業のカフェに立ち寄りました。ピンク色の外装もユニークでしたが、中は150年以上の歴史を感じさせる落ち着きを感じさせます。4人それぞれ、思いおもいのコーヒーを注文、とんでもないボリュームのスイーツも2種類オーダーしました。
縦・横・高さがそれぞれ7~8センチはあろうかというメレンゲの下に大きなアプフェルシュトゥーデル(リンゴのパイ。ただし、日本のアップルパイをイメージしては×)にはたまげました! どのコーヒーもえらくおいしく、ホイップクリームやミルクをふんだんに使っているのが特徴です。カップではなくグラスに入って出てくるものがけっこう多いため、いろどりというか見栄えもきれいで、ただコーヒーを飲むだけでなく、ケーキ等と一緒に楽しむという食文化がよくあらわれています。
そういえば、行きに乗ったオーストリア航空の機内食の最後にデザートとコーヒーが供されるのですが、そのコーヒーもなんと10種類ありました。コンシェルジュのようなスタッフが、一つひとつ、どんな中身なのか詳しく説明してくれるのが、ほかの航空会社にはないサービスで、感心させられます。