なるほど、だから沖縄の高校野球は強いんだ!

今日から沖縄各地でプロ野球のキャンプが始まりました。この時期に沖縄にいたのは初めてなので、どんな様子なのか、さっそく見にいってきました。今年は北海道日本ハムに、あの〝佑ちゃん〟(斎藤佑樹選手)が入団したこともあり、例年以上の盛り上がりを見せているようです。

本土から取材に来るマスコミもいつもより多いですし、〝佑ちゃん〟目当てに訪れる観光客も激増とか。それに、今月20日過ぎからは巨人も、第2次キャンプで宮崎から沖縄(昨年、那覇市内奥武山に完成したセルラー球場)に移動してきます。それも合わせると101億円(うち15億円は〝佑ちゃん〟がらみ)もの経済効果が見込まれるそうです。

さて、今日の手始めは、横浜ベイスターズのキャンプ地・宜野湾(ぎのわん)市立野球場。8000人収容の、けっこう立派な球場です。初日だというのに、けっこう見物客が来ていました。今日は平日ですからそれほどでもありませんが、週末ともなるとかなりの数が集まってきそうです。

沖縄の人たちにとっては年中行事のようなものなのかもしれませんが、私自身は、キャンプをじかに見るなど、初めてです。選手やコーチの姿がスタンドから間近に見られ、肉声も聞こえるのですから、ファンにとってはたまらないでしょう。

続いて、北谷(ちゃたん)公園球場にキャンプを張る中日ドラゴンズを訪れました。ちょうど打撃練習をしているところで、主軸の一人森野将彦選手がケージの中で打ち込んでいます。レフトの守備位置には和田一浩選手が守っていました。

Rimg0358打撃練習は、マウンド付近に設けられた投球用のゲージからバッティング投手が次々と投げる球を打つのですが、こういうシーンも、これまでテレビの画面でしか見たことがないので、新鮮な感じがします。森野選手のあとにゲージに入った岩崎達郎(今年で5年目)の鋭い打球が印象的でした。昨シーズンは1軍に定着したものの、打撃力不足のためまだレギュラーというわけにはいかず、守備要員にとどまっていました。今シーズンは大いに期待できそうです。

球場のすぐ近くにあるサブグラウンドでは外人選手が守備練習に取り組んでいました。ノッカーは、現役時代西武ライオンズで活躍した辻発彦コーチ。「Hey!」と掛け声を出す選手に向かって球が飛びます。和気藹々というと語弊がありそうですが、ここでも間近に顔が見られるので、顔も名前も初めての選手であっても、親近感を抱きます。

そのあと、沖縄での楽しみのひとつ「ROSE GARDEN」でのランチを済ませ、最後は広島東洋カープのキャンプ地、沖縄市野球場に行きました。コザ運動公園の一角にあるのですが、陸上競技場や体育館、トレーニングジムなども備えた素晴らしい複合施設でした。陸上競技場のフィールドではランニング練習、野球場では打撃、捕球、さらにサブグラウンドでは守備練習がおこなわれていました。

キャンプをおこなうには、それなりの水準に達した施設が必要なわけですが、この沖縄市野球場のほかにも、県内にはあちこちにいい球場・グラウンドがあります。だからこそ、プロ野球のキャンプもできるのでしょう。
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とりあえず日本の9球団、それも1軍と2軍が分かれてキャンプしているので、単純計算で18カ所、そこへさらに韓国の3球団が加わり、この時期の沖縄は全県プロ野球一色といっても過言ではありません。昨年は興南高校が甲子園で春夏連覇を達成しましたが、興南だけでなく、ここのところ沖縄の野球は大きくレベルアップしています。その背景には、こうしたこともありそうです。