1月28日に来沖、今日は本部半島の今帰仁(なきじん)まで花見に行ってきました。花見といえば桜ですが、沖縄の場合、数ある桜の品種のなかでも寒緋(かんひ)桜といって、気温がまだ低い北のほうから咲き始めるのが特徴です。沖縄本島では、北部から中部、そしてさらに南部へ下ってくることになります。例年、旧正月(今年は2月3日)の頃に花を開くといいますから、まさに「いま」です。
寒緋桜は色も赤に近いピンクで、私たちが見慣れている桜とはかなり趣が違います。釣り鐘の形にも似た花びらは地面のほうを向いているので、満開になっても、本土のソメイヨシノのように「見て、見て!」という感じがしません。おくゆかしいというか遠慮深げというか……。
今年は沖縄も例年にない寒さで、まして山あいの上にある今帰仁城跡ともなると、まだ3~4分咲きでした。寒さの中で見る桜もそれなりの味わいがあります。今日は気温も低かった(といっても、東京あたりより5~6度は高い)のですが、「よくぞ咲いたな!」といった、けなげな印象を受けました。下向きに咲くので、ライトアップされるといっそう美しく見えるのではないでしょうか。
今帰仁城跡から、本部半島と橋でつながる屋我地(やがじ)島、そこからさらに古宇利(こうり)島へと渡り、島内を一周したあと再び屋我地島、奥武(おう)島を経て本島に戻り、那覇まで帰ろうとしたのですが、途中、名護市内に入ると、エイサーの行進に遭遇しました。この期間、ヤンバル一帯では3カ所で「桜祭り」が開かれているのですが、その中の一つ、名護の桜祭りです。せっかくだからと、クルマを止め、見ていくことにしました。
会場周辺には屋台がギッシリ並び、まるで台湾の夜市のような感じがします。屋台の造りが本土と違い、どれも皆大きく、品書きを書いたカラフルで派手派手しい看板が目立ちます。メニューもバラエティーに富んでいました。飲食物のほかにも、屋台定番の射的、さらに、冬だというのに金魚すくいまであります。日曜日の夕方だったこともあり、家族連れがほとんどでしたが、さすが沖縄、アメリカ人の多いのも特徴で、「ここはどこなのか?」と、一瞬錯覚してしまうほどでした。