広島のイルミネーションもいいぞ!

 何年くらい前からでしょうか、この時期は全国どこでもイルミネーションばやりです。商店街のそれは昔からよく知られていますが、近ごろは住宅街でもエスカレート、なかにはそれを近くの人たちに見てもらうのを楽しみにしているなどという住民もいるようです。

 もう一つ注目を集めているのが、都市そのものが光の装飾を大々的におこなうものです。本格的なものは札幌から始まったようですが、広島のそれも捨てたものではありません。札幌も広島も、街の真ん中を、とてつもなく幅の広い通りが走っているのが共通しています。空間の十分な広さを生かして繰り広げるイルミネーションを見ていると、同じ街でもいっそう魅力的に感じられるのが不思議です。

 広島では「ドリミネーション」というネーミングでおこなわれ、平和大通りのあちこちに光のオブジェが並びます。札幌は、大通公園に植えられている木々に多くのライトをつけるのが主ですが、ここ広島では、地上に直接、動物やら建物やらを光で作り出すスタイルが基本。それはそれで違った楽しみ方ができます。

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 仙台の定禅寺通りの並木を彩るイルミネーションも美しいですが、それぞれ趣が異なっていて、都市の個性の違いを知ることもできます。いずれにせよ、イルミネーションは冬の街歩きのスタイルを大きく変えたのではないでしょうか。

 この種のものを初めて目にしたのはニューヨークのロックフェラーセンターでした。こちらははるか見上げるほどの高さとはいえ、ごく狭いエリアを利用してのものなので、規模という点では日本の都市のほうが上でしょう。
 ただ、ロックフェラーセンターの光に覆われたクリスマスツリーはやはり、私たちの目を奪います。パリのシャンゼリゼ通りのクリスマスイルミネーションも大変な迫力ですし、クリスマスツリーはやはり、欧米のほうが一枚上をいっているのかもしれません。