生まれて2回目のヘリコプター体験

 『札幌学』の取材もいよいよ最後にさしかってきました。9月29日から10月12日までの2週間で、すべて終わらせなくてはなりません。すでに原稿のほとんどは書き終えていますが、それでも、いざ書き出すと、「あそこはどうだったっけ?」とか「こっち側は取材できたけど、天気が悪くなって逆サイドはあきらめた」などというところが出てくるものです。そこで、今回はそれを一気に挽回しようという取材です。

 宿泊先はいつものようにホテルオークラ札幌。ここはこじんまりした、手ごろなサイズのホテルで、しかも地の利が抜群ときているので、今年の3月からスタートした「札幌学」の取材では、ホント重宝しました。

 『札幌学』の取材先の多くをアレンジしてくださったNさんのはからいで、今回はなんと、空から札幌の街を見下ろすというチャンスにも恵まれました。なんと、ヘリコプターが私たちを乗せて市の上空を遊覧するのです。

L1020585 公園の中に都市=札幌が実感できる

 出発地の丘珠(おかだま)空港は、市内東区にある、「かわいい」という言葉がピッタリの空港。札幌から、函館、釧路など道内各地へのローカル便が飛んでいます。

 ヘリコプターに乗るのは、今回が生まれて2回目。最初に乗ったのは、大阪の伊丹空港から和歌山県の田辺まででした。このときは30~40分ほどだったでしょうか。最初から最後まで興奮しっぱなしで、じっくり観察する余裕などありませんでした。しかし、今回はその点が違います。これまで何度となく取材したあちこちのスポットを空から見るとどうなるか──。そんな楽しみすらありました。

L1020592_2モエレ沼公園も空から見るとその魅力がよくわかる!

 この日は、これぞまさしくヘリコプター飛行日和といってもいいくらいの、雲ひとつない快晴。隅から隅まで、札幌の街を見渡し、見下ろすことができました。それだけでも心が洗われるのに、空を自由自在に飛ぶ快感。人類が長い間夢見ていたのが、改めて実感できたように思いました。