生まれて初めての胃カメラでガンが見つかる

 一昨日から昨日にかけ、1泊2日で人間ドックに行ってきました。生まれて初めて胃カメラなるものを飲みました。それで、なんと「胃ガン」が見つかったのです。大きさは4センチ弱で、かなりのものです。

 それにしても胃カメラに写った自分の胃の中を自分の目で見るというのは、なんとも奇妙な経験です。もう10年以上前のこと、大腸の内視鏡検査を受けたときと同じくらいの衝撃を受けました。ましてや、それでシロウト目にもわかるくらいのガンが見つかり、しかもそれを自分の目で見られるというのは、なんというか……。

 まさか、この自分がガンになるなんて、驚きです。ほかの人はなっても、この自分だけは絶対に、そうした病に冒されることはあるまいと思っていましたから(もちろん、なんの根拠もないなのですが)。

 でも、医師からその旨を告げられたとき、「よし、自分の運命として受け容れよう」と、不思議に覚悟が決まり、ほとんど動揺しませんでした。ガンの怖さは、知識として、あるいは情報としてはイヤというほど知っているつもりでした。でも、いざそれが自分自身の体に発症しているとなると、そうした知識や情報は、まったく意味を持たないことにも気づかされました。

 自分の体は、自分がいちばんよく知っているようでいて、実際にはまったくわかっていないものなのです。幸か不幸か、いまはインターネットという道具があります。さっそくガンについて調べようとすると、あまりに膨大な量の情報に圧倒されました。それだけで、もうメゲそうになります。それでも……と思い、片っ端からクリックして目を通すのですが、同じことについて人ぞれぞれ、それは医師であろうが患者であろうが、ことごとく異なる内容のことを伝えています。

 そのうち、こんなことをいくら続けても意味がないと思いはじめました。医師を信じ、家族を信じ、友人を信じるしかないのではないか。そして、何より、自分自身を信じようと最後、決めました。そのとたん、急に気持ちが楽になりました。

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