オペラを観にくる客層

 前日、札幌から帰京。今日は上野の東京文化会館にオペラを観に行きました。あいにく、前の日から降り続いていた雨で、着ていく服にそれほど配慮することができませんでした。でも、オペラというのは、好むと好まざるとにかかわらず、そういうことを考えなくてはならない代物なのです。歌舞伎とオペラに共通しているのは、その点にあるといっても過言ではなさそうです。違うのは、オペラのほうがチケット代がべらぼうに高いことでしょうか。歌舞伎のような「ちょい立ち見で」といった席も、オペラにはありません。

 そんなオペラに、大枚はたいて行ったのですから、肩が凝るのはしかたないかも……というのが正直な思いでした。でも、実際に観てみると、これがけっこう楽しめるのですよ。歌舞伎も、日本語なのに現代人には理解できない台詞が多いので、ときにイヤホンガイドのお世話になることがありますが、そういう意味ではオペラも同類かもしれません。
出演者は皆外国人で、台詞はイタリア語だったりドイツ語だったり。舞台の両サイドにプロンプターというのでしょうか、台詞を日本語に訳した文字が流れ出てくる電光掲示板のようなものが用意されているので、ストーリーもほぼ理解できるわけです。まあ、演し物によっては、内容がほぼ想像できる場合もあるようですが。

 いまさらながら驚いたのは、観客の素性がふだん私のような者が接している人たちとかなり隔たりがあるということです。自分で楽器をひいたり歌を歌っているとおぼしき、いかにもといった感じの人も多いのですが、「趣味 オペラ鑑賞」これはもう“別人種”といったほうがよいかもしれません。

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