2017年10月16日
今日は高雄の2日目。前来たときは十分な時間がなく、市内を見て回ることができなかったので、今回はそちらに重点を置いてプランニングしました。ただ、最大の目標だった「鄧麗君(テレサ・テン)紀念文物館」は残念ながらクローズしており、ほかのスポットに変更せざるを得ません。
問題は高雄の暑さです。以前、友人から「高雄は暑い!」と聞いていたので、この時期にしてみたのですが、それでも暑さはハンパではありません。日中の最高気温は30℃を軽く超えるので、日中の街中を歩くのは大変です。それでも、市内東部にある道教の寺院に足を運んでみました。
最初に行った「鳳山龍山寺」は台湾にある5つの龍山寺の中で二番目に古いのだとか。観世音菩薩が祀られているようで、境内にある「南雲東照」と書かれた扁額の落款から、清国乾隆帝の初期に造られたことが分かります。伝統的な寺廟の外観と工法が完全な状態で残されている貴重な存在だそうです。本堂の片隅に賽銭箱が置かれていましたが、そっくりそのまま金庫にもなっており、これには笑ってしまいました。
高雄には道教の名刹があちこちにありますが、二つ目の「鳳山天公廟」にはひっきりなしに参拝客が訪れていました。安産の神様や商売繁盛の神様が祀られているからでしょう。道教寺院の特徴は極彩色の内外装。とくに建物の内側はまばゆいばかりの金箔が隅々まで貼られ、目が痛くなるほどです。祀られている神様とゆかりの深い日には、大変な数の人が訪れ、線香を捧げながらお願い事をするにちがいありません。ここから歩いてすぐのところにあるカフェは涼めてよかったですね。
今回は残念ながら、「三鳳宮(350年ほど前、清・康熙帝の時代に創建された台湾最大の三太子廟)」や「内門紫竹寺」「高雄関帝廟(武廟)」「孔子廟」「旗津天后宮」などには行けませんでしたが、写真で見るかぎり、どこも皆似たような印象はまぬかれず、まあいいかと。
それと、高雄というところは、人口280万という台湾第二の大都市でありながら、観光地としてはいまひとつ垢抜けていない感じがするのです。市内を流れる「愛河」の川沿いには遊歩道や多くのカフェがあり、遊覧船も出ているのですが、何がなんでもという気にはなれません。高さ248mという「高雄85ビル」も、しょせんは「台北101」ビルの亜流といった感じがします。高雄の近くにある台南のほうが、観光地としては魅力的に受け止められているのはそのせいかもしれません。
次に足を運んでみたのが、観光スポットとしてはやや意外な「美麗島駅」。地下鉄(=MRT)のオレンジラインとレッドラインの乗り換え駅なのですが、2012年に、アメリカの旅行サイトで「世界でもっとも美しい地下鉄の駅」の2位に選ばれたそうです。地下の広大なスペースは、4500枚ものステンドグラスが天上に隙間なく貼られたドームのような構造になっています。4年以上かけ、すべて手作業で貼られたそうで、毎日3回「光のショー」がおこなわれるとのこと。ただ、残念ながら、それに出くわすことはありませんでした。
暑いのでいったんホテルに戻って休憩したあと、高雄港近くの「寿山公園」に。港を一望できる夜景が美しいことから、地元のデートスポットとして人気だそうです。「LOVE」の文字のオブジェクトがあり、訪れた人は皆、ここで記念撮影していました。私たちはもちろん、遠慮しましたが(笑)。