2016年11月23日
朝は広い庭を抜けたところにあるレストラン棟でバイキングの食事。砂漠のただ中にあるので、肌寒さすら覚えます。しかし、空気は澄んでいてさわやか。別館から会場まで移動する際に、見えました! かの有名なクフ王のピラミッドが。ホント、目の前にあったのです。
朝食を済ませると出発。今日はピラミッド漬けの1日です。まずは、ギザから30キロほど南にあるダフスールへ。ここでは「赤のピラミッド」と「屈折ピラミッド」を外から観るのですが、ピラミッドといっても“序の口”の印象。続いて訪れたのは、ギザの方向に戻る途中にある古都メンフィス。ここにはこじんまりした博物館があり、中に、ラムセス2世の巨大な像が横たわっています。
「メンフィス」と聞くと、アメリカ南部テネシー州、エルヴィス・プレスリーの生まれ故郷の名前と同じですが、それはここ、エジプトのメンフィスにちなんで名づけられたそうです。片やミシシッピー川、片やナイル川どちらも大河の河畔にあったからでしょうか。博物館を出た外にあるアラバスター(大理石の一種)製のスフィンクスは、小さいながらも、元の姿をとどめています。ほかにも、さまざまな石像が立っていて、一つひとつ見ていても飽きません。
バスの窓から外に目をやると、どこを走っていてもヤシ(ナツメヤシ)の林、森があり、その間にモロヘイヤの畑が広がっています。道路にはトゥクトゥク(小型のタクシー)がいっぱい。一つ、悲しくなったことがあります。それはゴミの多さ。インドでもそうでしたが、どこの道路も両端はゴミでびっしり。大きなゴミ置き場やボックスもあるのですが、そこは満杯といった感じです。回収車が走っていても、追いつかないのでしょう。しかも、石油原料のケミカルなゴミが目につきます。これがこの先さらに増えていくのかと思うと大変だろうなと考えさせられてしまいました。
メンフィスの次はサッカラ。ここは、ジュセル王のピラミッド・コンプレックスで知られるところです。「コンプレックス」というくらいですから、さまざまな施設が合わさってピラミッドを構成しており、なかでも柱廊の素晴らしさには感動しました。
昼食のあとは、いよいよ本命のギザへ。これまで写真で何度も見たことのあるクフ王のピラミッドからスタートです。ピラミッドの下に建って見上げると、そのスケールの大きさに驚きます。高さは140メートルほどで、階段を10メートルほど昇ったところに入口がありました。中に入ると、昔耳にした「ピラミッドの中は狭くて、臭い」といった印象はありません。女王の部屋まで行くのにゆるい、でも長いスロープを昇るのですが、このとき中腰の姿勢を保たなくてはならないのがつらかったです。ここはやはり、若いうちに訪れたほうがよさそうです。
続いてカフラー王、そしてメンカウラー王のピラミッド。合わせて3つのピラミッドがまとめて観られる場所、さらにスフィンクスも。エジプト観光のハイライトで、どこも皆、大変にぎわっていました。最初にギザを観てしまうと、あとは皆「なーんだ」ということになってしまいそうですが、徐々にスケールが大きくなってくるので、感動もひとしお。このあたりがツアーの妙味かもしれません。