2時間足らずで歌舞伎を満喫!

●赤坂Actシアターまで歌舞伎を見に行ってきました(なんと、無料ご招待!)。来年夏に始まる『ハリー・ポッター』ロングラン公演のため全面リニューアル工事に入るため、歌舞伎は今回が最後。2008年9月3日、シアターのオープニング公演初日(演し物は『江戸みやげ狐狸狐狸[こりこり]ばなし』)を見た私にとっては、名残惜しい限りです。
●さて、今回の演目は『廓噺山名屋浦里[さとのうわさやまなやうらざと]』で、笑福亭鶴瓶の新作落語をベースにした作品。さらにたどると、NHKの『ブラタモリ』で吉原を取り上げた際、当地で古くから伝わる話に感動したタモリが鶴瓶に話したのがきっかけで、鶴瓶が6年前落語に仕立てたのだといいます。それを高座で聞いた勘九郎が歌舞伎化、弟の七之助とダブル主演で何回か公演されているのですが、小気味のいい秀抜な作品に仕上がっていました。
●というのも、テーマがシンプルでわかりやすく、筋立ても、観る側が思い描いているとおりに進み、「こうなってほしい!」というふうに終わるからです。人によって違うでしょうが、私にとっては、映画も演劇もオペラもミュージカルも、「秀抜」の条件はそれに尽きます。もちろん、どんでん返しもOKですし、たまにはシリアスというか、深く考えさせられる作品も悪くはありませんが。
●後半の踊り「越後獅子」「宵赤坂俄廓景色[よいのあかさかにわかのさとげしき]」は、勘九郎の長男・勘太郎(10歳)、次男・長三郎(8歳)が、日ごろの鍛錬の成果を披露。思わず、同い年の孫と引き比べてしまいました(笑)。前後半合わせて正味1時間40分は、通常の半分です。帰りはチョイ色づいた木々の間を抜け、赤坂サカスに入っているカタルニア料理の店「BIKINI」で遅めのランチ。ピンチョス3点+かに味噌パエリヤ+サラダの組み合わせで1200円は格安でチョー美味。心もお腹も大満足の一日でした。(2021/11/22)

Facebook Post: 2021-11-24T12:01:41