“残念な”JRの「グランクラス」車両

2015年2月18日

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ホテルの近くにあるコンビニで地元の新聞=「デーリー東北」を買いました。1面トップはもちろん、前日の「えんぶり」です。青森県では「東奥日報」のほうが有名ですが、この地域では「デーリー」のほうが上。八戸市での普及率は75%とのことです。

3月に開通する北陸新幹線でも導入されるようですが、「グランクラス」の車両に、試しで乗ってみました。見たところは国際線飛行機のビジネスクラス(それも上級の)を思わせるシートが、ゆっくりしたピッチで並び、「お-っ!」という印象。腰をおろすと、ついシートベルトをしなくては……なんて気にさせられます。

すわってしばらくすると、アテンダントと呼ばれている女性が席までやってきて、熱いおしぼり(しかもタオル地が厚い)を渡してくれました。これは日本人にはうれしいですね。次に、「お食事は?」「お飲み物は?」といった型どおりの質問をしてきます。飲み物はアルコール、ソフトドリンクなどからいくつでも自由に選べます。食べ物は和か洋のどちらか一方とのことでした。私のチョイスした「洋」はサンドイッチとフルーツの組み合わせ。

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ただ、恩着せがましいとまではいいませんが、いかにも大仰な印象がするのは否めません。たしかに、普通のグリーン車より5000円以上(!!)高い(八戸→大宮間)ので、そうしたサービスを提供しようというJRの気持ちもわからないではありません。でも、「はやぶさ」や「はやて」は、普通のグリーン車に乗ってもソフトドリンクは無料で1杯いただけます。アルコールや軽食、ちょっと贅沢な感じのシートだけでこれだけの金額を上乗せするのは、どうかなぁと思いました。

前にもこのブログで紹介しましたが、スペインのビジネスクラス車両のほうが、金額は日本のグリーン車よりも割安で、サービスもお気楽な感じがして心地よさは上。もっとも日本には、ヘビーで、ウェットな感じのサービスを好む客も多いのかもしれませんが。

そういうサービスより、私は、駅にラウンジを用意するとか、新聞は無料にするとか、無料のWI-FIサービスをつけるとかいったほうが大事ではないかという気がします。それに、リクライニングやランバーサポートなどシートのグレードは高いものの、肝心のすわり心地が皮張りの割にはいまイチ。これなら普通のグリーン車で十分ではないでしょうか。

まだ試行錯誤の段階なのかもしれませんが、大騒ぎしていたわりには中途半端。「ファーストクラス」などと呼ぶにはいささか残念なレベル。早晩姿を消すか、大々的に改められるかという思いを抱きながら、下車しました。

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