半日がかりのお城見学ツアー

2013年12月5日

今回唯一のレディーメイド「現地ツアー」に申し込み、かの有名な「ノイシュヴァンシュタイン城」を観に行ってきました。ホテルでゆっくり朝食を取っている時間はないので、中央駅構内の立ち食いカフェでサンドイッチ。ただし、どの店で食べても、日本でよく売られている冷凍ものよりははるかにイケます。ドイツのパンはとにかくうまいのです。

 

同じく駅構内にあるSTARBUCKSが集合場所。定刻の8時になると、あちこちから、なんと50人を超える日本人が集まってきたではありませんか。私の事前の予想では、こんな城なんて、団塊おじさん・おばさんばかりでは……だったのですが、若い人がほとんど。私たちのほうがむしろ浮いている感じです。

 

 

まだ薄暗い中、バスは一路、ミュンヘン南西にあるシュヴァンガウの町へ。アウトバーン+一般道でほぼ2時間半走ると到着です。ノイシュヴァンシュタイン城の見学は個人客は非常に不利な仕組みにできており、こうした団体ツアーでなければ内部を見ることはできないようです。おみやげ屋の前でバスを降り、待つこと小1時間。ガイドさんに連れられて坂道を30分弱登ると、写真で見たのと同じ城が。しかし、そのときどきで異なるようですが、5から10分刻みで、だいたい30~50人ずつのグループに分かれ、中に入ります。

 

 

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ヨーロッパの城にもいろいろありますが、キホン、エレベーターなどあろうはずもないので、例によって羅旋階段を根気よくのぼり、上へ上へ。ミュンヘンというかバイエルン地方を治めていたヴィッテルバッハ家のルートヴィヒ2世が17年間かけて造らせた城ということで、中はさまざま趣向が凝らされており、好きな人が見れば、それなりに興味深いのでしょう。

 

 

ただ、この城の売りはそのロケーションに尽きます。まわりはほとんど断崖絶壁の山。北側に平地が広がり、シュヴァンガウの町を見はるかすことができます。その先にあるフォルッゲン湖と合わさっての景観は素晴らしく、その取り合わせを楽しめばいいのではないでしょうか。

 

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私たちは、○○風の装飾がどうの、××風の内装がこうのといわれても、ほとんど右から左に聞き流すだけ。そうした細かなことより、こんな場所に、これだけ手間ヒマかけて、おとぎ話に出てくるような城を造らせたという事実に感じ入りました。ディズニーランドのシンデレラ城もこの城がモデルとかいわれているようで、それが若い人たちの興味をそそるのかもしれません。

 

 

何より恵まれたのは、天気がおだやかだったこと。時と場合によっては、麓どころか、城の真ん前まで行っても城の姿が見えないこともあるということでした。それを考えると、今日は日もさんさんと差していましたし、シュヴァンガウの町や湖もくっきり見え、とてもラッキーでした。

 

L1080245私たちが城を見終え次の目的地に出発するお昼過ぎころからは、もうひっきりなしに見物客が訪れてきており、ふもとの店はどこも皆大変な混雑。ゆっくりランチを取る時間もなかったので、朝、駅の構内で取った朝食の残りとバナナで済ませ、バスに乗り込みました。そこから小1時間で世界遺産のヴィース教会へ。さまざまいわくのある教会のようですが、名物というか、それを観に世界中から、年間100万を超える人が訪れるという「涙のキリスト」像をちらっと見ただけで、そこをあとにしました。

 

ツアー最後の目的地は。観光ガイドには出ていない小さな町でクリスマスマーケットを見学するというものです。ものの15分もあればすべて見てまわれるほどの規模ですし、お腹も空いたのでカフェにもぐり込みお茶して過ごしました。5時半過ぎに街を出て帰路へ。7時前にはミュンヘンに着き、今日こそはとちゃんとした夕食を食べました。といっても場所はやはり駅構内。数少ないレストランで、これまた定番の肉を食しておしまいです。

 

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このあたりは今週の予想最高気温が摂氏3から6℃。朝は-3~0℃ですから、1日中ほとんど変化がありません。冬の間は毎日がそんな状態らしく、風が吹けば体感温度はもっと低く感じられ、お日様が照ればさほど寒く感じずに済みます。また日なたと日陰でもたいそう違いがあります。