私の芸術の秋は「バンクシー展」から

●いつもいつも食べ物ネタでは人格を疑われそうなので、今回はちょっと趣きを変えて。会期の迫った「バンクシー展」を観に、横浜まで行ってきました。多摩川を渡るのは1月3日以来、ほぼ9カ月ぶりです。会場は横浜中央郵便局の別館をリノベーションして生まれた新機軸のエンターテインメント施設「アソビル」の2階。1階部分は飲食店がズラリ並んでいるので、一瞬「えっ、ホントここでいいの?」と思ってしまうのですが、2階の展示場はそれなりの雰囲気。
●30分刻みの完全予約制ですが、どの回も満員のよう。広い会場、観覧は順不同、写真撮影もOKとあって気楽に楽しめそうなイメージですが、これがどうしてどうして、逆に疲れてしまいました。バンクシーの作品に秘められた、なんとも表現しがたい”重さ”がそれを後押ししているのかも。どう受け止めたらよいのか見当もつかない現代アート作品の展覧会ほどではないものの、バンクシーワールドは観る者をときに惑わせ、ときに不思議がらせます。もちろん、拍手したくなるほど共感を覚えることもあるのですが。
●ただ、過剰な商業主義や権威主義、横暴な権力主義に異を唱えるスタンスは共感できます。反戦、反ファシズムについても同じ。それにしてもイギリス風の社会風刺は独特の香りがあり、私たち日本人にはわかりにくい部分もあり、それが観る側の疲労感を増幅するのかもしれません。
●「バンクシー」の前に腹ごしらえをと、中華街へ。テレビのニュースで見た4連休の大混雑とはうって変わり、静かな空気におおわれていました(雨のせいもありますが)。久しぶりの排骨(パーコー)麺はとても”わかりやすい味”で満足至極。中秋の名月も近いので、お土産に月餅も少々買いました。結局は食べ物の話になってしまい、申し訳ありません。

Facebook Post: 2020-09-23T18:40:37