今日は食べる喜びより作る喜び

●年末の定番の一つがカレンダーの取り替え。「定番」とはいささか大げさな言い方ですが、1年365日、目にしない日はないと思うと、気合が入ります。ここのところ気に入っているカレンダーの一つが、ミシェル・ドラクロワのリトグラフで構成したもの。古きよきパリの街並みを精密ながらも優しいタッチで描いた作品は、いつ、どんな場所で目にしても心がなごみます。
● ドラクロワというと、ルーヴル美術館に展示されている「民衆を導く自由の女」を誰もが思い浮かべるでしょうが、こちらはウジェーヌ・ドラクロワ。フランス革命時の民衆決起の様を描いたそれと比べると、ミシェルのほうは真逆の画風と言えます。
●仕事場からキッチン、寝室、洗面所、トイレ……全部取り替えると空腹と疲労が。でも、今日の夕食のメインは、ひと月ほど前にトライして成功した「スペアリブとボルペッティーニ(肉団子)のトマト煮」と決めているので、休んでいるひまはありません。副菜のマッシュポテトも含めるとトータルで2時間はかかる料理なのです。
●1㎏のスペアリブと600gの合挽肉など、材料のボリュームもかなりのもので、下ごしらえだけでもかなりのエネルギーを消費(といってもこちらはカミさんの役目ですが)します。炒めたり焼いたり煮たりと、脂まみれになりながらやっと完成。「料理には食べる喜びと作る喜びがある」とはカミさんの言からすれば、「作る喜び」を堪能した今回のメニューでした。こんな経験も、コロナの副産物と言えますね。

Facebook Post: 2020-12-26T22:25:24