2013年5月12日
今日は日曜日。前日から行動予定は決まっていて、午前中にローズガーデンというアメリカンレストランでブランチをして、それが終わったらうるま市で開催される「沖縄闘牛」の観戦という流れでした。 なにせ、数日前の「沖縄タイムズ」など、まるまる1ページを使って「県知事杯争奪 第99回春の全島闘牛大会」の記事を掲載しています。沖縄での闘牛の位置づけがありありと感じられ、それを見つけた家人は迷うことなく、「今回の目玉は闘牛!」と口にしていました。
ところが、ちょっと出遅れたのがたたってか、11時にローズガーデンに着くと、ウエイティングの客が店の外にたむろしているではありませんか! あろうことか、駐車場には整理のための係員まで出ています。ウエイティングリストのエントリーをして戻ってきた家人によると「私たちの前に10組」。20分ほど待ったのですが、なかなかハケません。しかも、その場でエントリーして待っている10組のほか、予約が5組もいるといることがわかりました。結局あきらめ、闘牛を観終わった帰りに寄ろうということに方針転換。
すぐ車に乗って高速道路で石川インターまで10分。闘牛の会場「石川多目的ドーム」はインターからすぐのところなのですが、駐車場はとっくの昔に満員。しかたなく、近く(といっても歩けば10分)に路上駐車し、会場にとって返しました。3000円(女性は2000円)の入場料を支払って中に入ると、始まったばかりにもかかわらず、早くも大変な熱気です。ただ、3000円も入場料を取るのですから、プログラムはもう少し、それなりのものを作ってほしいですね。凝らなくてもいいので。こんな紙切れ1枚だけでは、ショボすぎます!
この日の取り組みは全部で13番。最後の3番は優勝決定戦なのですが、いったいいつになったらそこまで行くのか、皆目見当もつきません。勝負はそれこそ30秒で決まるものもあれば、10分、15分経っても決着がつかない対戦もあります。
観客の8割は男性でしょうか。なかにはアメリカ人と思しき人もいました。なかには、片手に分厚い札束を握り締めながら声援を送っている人もおり、これは賭けをしてりにちがありません。どうりで、熱くなっているはずです。まして、屋台で売られているオリオンビールや泡盛が入っているとなればますますテンションはUP。
沖縄の闘牛と、スペインのそれとはまったく異なり、牛と牛とが頭をくっつけ、お互いタイミングを計りながら押し合うだけ。ときには引くこともあり、それは勝負のチャンス。その瞬間、観客席がどっと沸きます。そして、一方が相手を押し続け、丸い土俵の際まで追い詰め、相手がひっくり返ったりお腹を見せたりすると勝負あり。それ以前に、背中を見せて逃げる動きをしても負けというルールのようです。
ただ、ひとたび勝負に出て押し始めると、やはり闘争本能に火がつくのでしょう、相手をとことん倒すまでぶつかっていく牛もいました。土俵を囲むフェンスにドシーンとぶつけられ、半分動けなくなった相手を、さらに尖った角で刺す──そんな牛もいました。相手はそれで気絶してしまい、まったく動けません。体重が1000㎏(1トン)近くもあるのですから、それも仕方ないでしょう。ロープを体にかけ、勢子(闘牛士)たちが20人ほどで引っ張っても動かない牛のお腹からは真っ赤な血が出ていました。
この日の大会は春と秋の2回おこなわれる全島チャンピオンを決めるものでしたが、4000人もの観客は大いに楽しめたのではないでしょうか。
観戦を終え、ローズガーデンまで戻ると、午前中の混雑はウソのように、すんなりテーブルに案内されました。「パンケーキ2枚+ハムステーキ+フライドエッグ」のモーニングセット(といっても一日中食べられる)を注文。家人は「ロシア風ビーフストロガノフ」にsたのですが、どちらもめっぽうおいしく大満足で帰途につきました。
そうそう、もう一つ、この店のメニューで見逃せないのが「グリーントマトのフライ」です。小麦粉が違うのか、揚げ方が違うのかよくわかりませんが、えらくサクっとした歯ざわりが心地よく、前菜に最適。これも一度試してみてください。