こんな田舎(失礼!)に素晴らしい城が

2013年4月1日
 「津山」という町をご存じでしょうか? 岡山県にあるのですが、中国山地の盆地にあるせいか地味な存在です。ところがどうして、この町には大変な魅力があります。その第一は、西日本随一の桜の名所であること。第二には、とんでもなく立派な城(跡)があることです。

 もう一つ、2012年11月、姫路でおこなわれたB級グルメの全国コンテスト「第6回B-1グランプリ」でシルバーグランプリを受賞した「津山ホルモンうどん」もよく知られています。というか、最近ではこちらのほうで市民権を得ているといっていいかもしれません。

 しかし、今回この地を訪れた目的は城下町の取材。江戸時代の初め、森忠政(森蘭丸の弟だそうです)が18万6千石で入封し津山藩がスタートし築城に着手、13年の歳月をかけて完成した城なのですが、5層の天守のほか、櫓や城門など合わせ80を超える建造物から成る大規模な近世城郭でした。こんな山奥になぜ……と不思議でならないのですが、姫路城も真っ青といってもいいほど、大きな、また立派な城です。当時の石垣がそのまま残っているのですが、高さは12mを超え、城門から天守までは500段近い階段を上る必要があります。Photo_6

 たまたま、今日から恒例の「津山城桜まつり」が始まったこともあり、平日にもかかわらず大変な人出でしたが、2000本近い桜もたいそうなものでした。聞けば、明治期には5000本もあったといいますから、それはそれは壮観だったにちがいありません。取材でもなければ、ここまで足を運ぶことはなかったでしょうが、素晴らしい場所を訪れることができ、幸福感でいっぱいでした。

Photo_7