世界経済の現実を写し出すマカオ

6月8日
昨日、香港からマカオに移動してきました。マカオはたかだか1年2カ月ぶりだというのに、その変わりように驚きました。前回訪れたときにほとんど目にしなかったインド人の姿の多いこと。たしかに、インドの経済はここ数年大きく成長しており、まさしく世界経済の「いま」が反映されています。
ここ3年ほどのマカオの大発展を牽引したのはもちろん、中国国内で急増している大小〝富豪〟たちですが、そこへ今度はインドも加わってきたということでしょう。
2000年ほど前の世界は中国人とインド人、そしてアラブ系のペルシャ人とエジプト人が文明を謳歌していたわけですが、その後中国を除いては没落、中国人も19世紀に入ってからは鳴かず飛ばずでした。それがここにきて形勢が大きく変わりつつあります。まず(といっても40年も前ですが)アラブ系のアラビア人たちが石油を武器にふところを潤わせるようになり、次に中国、そしてこれからはインド。アングロサクソンの影響力は徐々に薄れていくのではないかという気すらします。
その狭間で生きてきた日本がどうなるのか。東北大震災とそれに引き続いて起こった福島原発の大事故で、いま日本を取り巻く状況は内外ともに厳しいものがあります。そうした中、何をどうすればいいのか、腰を据えて考えなくてはならない時期が来ているのかもしれません。