2011年3月31日
佐藤(左党?)隆介(鉢山亭虎魚)さんとその仲間による「忘憂展」に行ってきました。佐藤さんたちの筆になる書をさまざまな木に彫り、それに色づけしてつくった濡れ額などが並んでいました、10年ぶりでお会いした佐藤さんはお元気そのもの。
佐藤さんとはかれこれ30年ほど前、私がまだ会社勤めをしていたころ、池波正太郎さんの『男の作法』という本をつくる仕事でご一緒させていただいて以来のお付き合いです。渋谷区鉢山町のご自宅にお邪魔したとき、タンカレー(Tanquerey)という最高級のジンの存在を教えられ(佐藤さんはだれあろう、ジンのロールスロイスともいわれるタンカレーを紀ノ国屋スーパーに置かせた方なのです)ただけでなく、それをいちばんおいしく飲むには、三々九度で使う漆塗りの杯に限ると秘伝も授けてくださいました。
それはともかく、佐藤さんの書を見ると、「自分も、こういう味わい深い字が書けるようになりたいなぁ」と痛感させられます。見たときは「よーし、自分も書道を習おう」などと思うのですが、残念ながら、実行に移せたことは一度もありません。
でも、コーヒーをおいしそうに啜り、それ以上にタバコをおいしそうにくゆらせる佐藤さんの姿を見ると、元気になれます。