落語・美術展・海外旅行イベントの3連チャン

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「立川志の輔独演会(よみう りホール)」「ポーランド至宝展(東京富士美術館)」「旅行博(東京ビッグサイト)」と、23日から昨日までの〝1日1イベント〟は、非常に有意義でした。とくに「ポーランドの至宝 レンブラントと珠玉の王室コレクション」は、ふだんあまりなじみのないポーランドの美術品がズラリ並び、感動ものといっていいでしょう(ただ、展示品の数が多すぎ、鑑賞のためのスペースが狭いというのが難点)。

E382b8e382b0e383a0e383b3e383883e4b8 ポーランドというのは、とにかく悲惨な歴史を刻んでいる国です。それでも、ポーランド王国の時代、とくに14世紀から16世紀にかけ、リトアニア大公国と合同していたころは、北はエストニア、南はウクライナまでまで達する広大な領土を保有、当時のヨーロッパでは最大の国でした。王室、貴族の強力な庇護のもと、芸術・文化の花も大きく開いていました。とりたててポーランドの美術工芸に興味を抱いているわけではありませんが、そのレベルは相当のものであることくらいは、私にもわかります。

絵のほうは、写実画や肖像画が多かったのですが、その繊細な筆づかいはみごとなもので、フランドル美術というのでしょうか、同じ時期のオランダやベルギー、スペインの作品を彷彿させるものがありました。いちばんよかったのは、ベルナルド・べロット作の都市景観画(5点)です。18世紀末ごろのワルシャワを描いた作品なのですが、遠近法を駆使したきわめて精緻なタッチで、写真などよりよほど強烈なリアリティーを感じさせてくれました(図は「ジグムント3世の円柱から見たクラクフ郊外通り」)。べロット自身、ヴェネチアを描いた有名なカナレット(ジョヴァンニ・アントーニオ・カナール)の甥で、さすが血は争えないとも思ったものです。

たまに、こういう美術作品に触れて心の平穏を取り戻すのもいいので、できるだけ多く足を運びたいのですが……。