まったく知らなかったエゲルの町は感動のひと言

2017年10月30日

お昼ごろ成田を出発し、ヘルシンキ経由のフィンエアー便でハンガリーの首都ブダペストに到着したのは昨夜の9時前。今回の旅は、ワールド航空サービスという旅行会社主催の「アマデウス・エレガント号でゆく 秋色に輝くドナウ河と珠玉の町々を巡る船旅12日間」ツアーです。ハンガリーのブダペストか入り、最後はドイツのミュンヘンから帰国(途中、船には7泊)。私と家人にとっては初めての本格的な船旅で、どんな経験ができるか、けっこうドキドキもしています。

今日からさっそく観光が始まりますが、最初の目的地はブダペスト市内ではなく、エゲルという近郊の町。私自身、その名前さえ知りませんでしたが、ガイドさんの話からすると、この町はハンガリーの人たちの“心のふるさと”と言ってもよさそう。16世紀半ば、オスマントルコに攻め入られたとき、城主ドボー・イシュトヴァーンがこの町の城にたてこもりトルコを撃退したからです。さほど大きな城ではありませんが、見晴らしのいい場所に建っているのがよかったのでしょう。

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たしかに、ここから見下ろすと、青空のもと、大小の教会を中心に、美しい色彩を放つ街並みが広がっています。その中に、なぜかミナレット(イスラム教のモスクに付随する塔)もありました。一度は撃退されたトルコですが、それから数十年後、16世紀末には結局この町を手中にした、その名残です。

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DSC03468ほかにも大学や市庁舎など、バロック様式の美しい建物が数多く残されており、シャッター押しまくりといった感じです。古い町なのにこんな大きな……と思える「ドボー・イシュトヴァーン広場」も印象的でした。市内を散策したあとは、ワインセラーが集中している「美女の谷」という名のエリアにあるレストランでランチ。店は楽しい造りで、内装にも凝っています。この地の名物「ビカヴェール(雄牛の血)」というワインもおいしく飲めました。

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ツアーのメリットとデメリット──。いろいろありそうですが、その地域に詳しい、しかも熱心なプロが企画してくれる分、シロウトの私なんぞまったく知らない町や村、名所旧跡、自然景観などさまざまなスポットに行けるというのが最大のメリットではないかという気がします。

あるいは、最近流行の「こと消費」もその一つでしょう。たとえば、昨年3月、私と家人で観に行ったフィレンツェの「山車の爆発」やスペイン・タラゴナの「人間の塔」(偶数年の10月)。また、毎年2月、スイスのサンモリッツで開催される「ホワイト・ターフ(氷上競馬)」なども、格好の素材になりそう。いま現在、これらのイベントを観戦する企画を盛り込んだツアーは、私の知るかぎりでは、ありません(ひょっとすると、あるかもしれませんが)。しかし、これもあと、2、3年後には出てきておかしくない「こと」のように思えます。

夕食は市内随一の老舗レストラン「グンデル」で。格式も高いようで、エリザベス女王やローマ法王も来られたことがあるといいます。食事中はずっとクラシックの生演奏が続き、さすがという雰囲気。食事もハイレベル! この会社のツアーは、食事のクオリティーが高いというのも好評の一因だそうです。

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