2017年6月24日
調布の味の素スタジアム。今日は、2年後のW杯予選プールで同じ組に入るアイルランドとのテストマッチ第2戦です。そのプール分けをした際、アイルランドとスコットランドの2カ国だけは決まっていて、残りの2カ国はもうしばらく経ってからになります。たぶんルーマニアと、南太平洋のどこかといった感じでしょうが、早くも「これなら行ける」などと言っている人もいるようです。
先々週は“仮想敵国”ルーマニアに勝ちました。でも、先週のアイルランドとの第1戦はボロボロ。前半を終わって31対3でしたか、スマホでその情報を知ったときは「やっぱりなぁ」とガックリ。それでも、1週間後の今日はメンバーも大幅に入れ替わり、多少は期待を持たせます。
しかし、しかし。開始3分で早くもトライを取られてしまいました。それも取られ方が悪いんですね。パスをインターセプト気味にカットされ、そのまま60mほど走られてでした。油断もスキもないと言ってしまえばそれまでですが、このパターン、JAPANに多いのです(サンウルブズよりは多少ましではありますが)。
その5分後、日本サイド25mライン中央付近から右に展開しキック、それをキャッチしたアイルランドがそのまま右隅に飛び込んでトライ。ようやく24分、中央から走ったロックのヘルが、タックルされながらも7、8メートル相手を引きずって(これは迫力ありました!)ゴールライン近くまで持ち込み、そこから右に展開し、最後は松島が右隅にトライ。前半は8対28でした。
後半は世界ランキング3位のアイルランドとほぼ互角の戦い。前半もそうでしたが、この日はディフェンスが冴えていました。敵の足もとに1人がタックルすると、上半身にも1人と、粘っこさを感じさせます。でも、オフェンスがどうにももたもたしていて、切れが感じられません。それと、ハンドリングのミスも目立ちました。
主力メンバーがちょうど同じタイミングでNZに遠征している「ブリティッシュ&アイルランド・ライオンズ」のほうに取られているため、来日しているのは“1・5軍”です。しかも、気象条件は日本のほうが有利。試合の時間帯もなぜかいちばん暑い日中で、前半からもう少し健闘してくれてもいいはずなのですが……。
これでアイルランドとのテストマッチは1985年以来9連敗。この秋、フランスやオーストラリとのテストマッチが予定されていますが、このクラスと戦うときはイージーミスや無用なペナルティーは許されないのです。もちろん、選手もコーチもそんなことは百も承知でしょう。でも、ナショナルチームとしての“歴史的な実力差”を少しでも埋めようとするには、「いま」を濃密に戦うしかありません。2年や3年で100年近い差を詰めることなど、土台無理な話ですから。がんばれ、JAPAN!!