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ガトリンを観に行ってきました

2017年5月21日

川崎にある等々力競技場に初めて行きました。「セイコーゴールデングランプリ陸上」の観戦で、アメリカのジャスティン・ガトリン(男子100m)が見られるというので、けっこう派手に宣伝していました。

今年35歳のガトリンは“悲劇の主人公”的なアメリカのアスリート。2004年のアテネで金メダル、2005年のヘルシンキ世界陸上では100・200で優勝。ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が出現する前はまさに短距離界の王者でした。ドーピング検査でひっかかり、出場停止処分を過去2回受けていますが、2012年のロンドン五輪では100で銅メダル。4×100リレーでも2位でしたが、このときはタイソン・ゲイがドーピングでひっかかりメダル剥奪。

2013年のモスクワ世界陸上、100mで銀メダル。2015の北京世界陸上は100・200でともに2位。2016年のリオ五輪でも2位(200は準決勝で敗退)。ひとつ上にいたのはいつもボルトです。

朝から猛烈な暑さで、私も家人もなんだかぼーっとしている感じ。池袋から武蔵小杉までは湘南新宿ラインであっという間に着いたのですが、競技場まで行くバス乗り場えらくっといのです。北口と南口がえらく離れていたため、構内を10分近く歩いたでしょうか、やっとという感じでバスに乗り到着。

DSC02497ところがチケットを家に置き忘れてきたようです。「せっかくいい席のチケットを買ったのに!」。でも、だからと言って帰るわけにはいきません。仕方なく、当日・自由席券を買って入りました。ギラギラの太陽光の直射もなく、まあまあの席だったのは皮肉でしたが。

 

 

DSC02502★さて、ガトリンを迎え撃つのはケンブリッジ飛鳥(ナイキ)、多田修平(関西学院大)、アブドゥルハキム・サニブラウン(今年の秋からフロリダ大学)の日本期待の若手3人。桐生祥秀(東洋大)と山縣亮太(セイコー)の姿はありません。結果はリオ銀メダルのガトリンが10秒31で1位。飛鳥は100分の3秒差の2着でした。サニブラウンはスタートで出遅れ、10秒42で4位でした。

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10秒35で3位に入った多田はレース後、ガトリンから「素晴らしいスタートを切った男がいて、驚いた」と褒められたそうです。

もう一つ、見てよかったのは男子400mハードルの安部孝駿(デサントTC)。世界陸上参加標準記録(49秒35)を上回る49秒20で走りました(2位)。これまでのベストが49秒台後半でしたから、これは期待できます。男子ヤリ投げの新井涼平はいいところなし。世界陸上、大丈夫でしょうか。

大関になりそうな髙安

2017年5月18日

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久しぶりの大相撲観戦。稀勢の里人気で、ここのところチケットがなかなか取れないのですが、あちこちツテをたどってお願いし、キャンセルになった今日のペア・マス券をGET! 稀勢の里の土俵入りも、まだキャリア不足の感は否めないものの見ることができました。

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DSC02488家人とともに私がひいきにしている嘉風は、ここのところ力をつけてきた関脇・玉鷲に押し出しで敗れましたが、今場所の注目は関脇・髙安。ここ2場所続けて素晴らしい成績を残しており、今場所11勝をあげれば大関昇進間違いなしというところまでやってきました。人気先行気味の遠藤に寄り切りで勝ち、場内は大歓声。どうやら大関は大丈夫でしょう。

 

終わったあと、国技館近くにある話題の和菓子屋さんに立ち寄り、人気商品の「力士もなか」を買って帰りました。

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現場に行くと、創作意欲もぐんとアップ

2017年5月13日

昨日はフォーラムの本番。昼過ぎからえんえん5時間。第1部から第4部まで続きましたが、充実した内容でした。話を聞きながら、私の頭はめまぐるしく回転、これまで考えていたような内容ではダメだと反省、本のタイトルから構成など、すべて考え直さなくてはと、必死でメモを取ったり、思いついたことを書き出したり。あっという間に閉会時刻を迎えました。

そのあとのレセプション、二次会、三次会も楽しくも充実し、意義深い1日となりました。

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「現場」にいることがいかに大切か、改めて思い知らされた次第。これから2カ月余で書き上げることができるのかやや心配もありますが、チャレンジするのが楽しみです。淡路島のホテルから新神戸まではバス。昨晩から雨が降り始めたのですが、気持ち的には晴れ晴れしており。帰路の新幹線の車中でも、頭と手はフル回転。なんとなく希望の明かりが見えてきました。

ゆっくり休む間もなく淡路島へ

2017年5月11日

今日は午後1時発の便で関空まで行き、そのあとフェリーで海峡を渡り淡路島です。素晴らしい天候であっという間に到着しました。こちらに来たのは、19回目となる「北前船寄港地フォーラム」に参加するためですが、今日はその前夜祭。回を追うごとに参加者の数は増えるわ、内容も整ってくるわで、楽しみにしていたのですが、今回は兵庫県が資金も人出も全面的にバックしているとのことで、えらくハイグレードの前夜祭でした。

 

驚いたのは「淡路人形浄瑠璃」。ここで浄瑠璃が観られるとは! それも内容がハンパでなく素晴らしいのです。前々から、人形浄瑠璃は一度でいいから観てみたいと思っていたのですが、今日まで実現できませんでした。しかし、大阪で始まったといわれる人形浄瑠璃はここ淡路島から始まったことを知りました。人形の動きも巧みでしたし、セリフまわしも伴奏も素晴らしい出来で、えらく得した気分。

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DSC02471もう一つ驚いたのが阿波踊り。これも阿波徳島だけのものかと思い込んでいたのですが、淡路島も江戸時代、徳島藩の領地になっていた時期があることを思い出し納得。本物の阿波踊りは残念ながら観たことがありませんが、淡路島のそれもそれに遜色ないように思えます。いいものを見せてもらいました。フォーラムに大感謝です。

 

今回は、4月末に「日本遺産」の認定を受けてすぐというタイミングでもあり、会場は祝賀ムード一色。もっとも「日本遺産」というのは、過去4年で80件近くが認定されているのですが、その狙いどおり観光資源として活用されているケースは少ないのだとか。「北前船寄港地」はまさかそうならないかと思いますが、いずれにしても、今回のフォーラムをきっかけに大きく飛躍することを願うばかりです。

サンチアゴ空港でうれしいハプニングが!

2017年5月9日

7日の朝7時50分発のLAN便でまずサンチアゴまで2時間20分。今日は、朝のやわらかな光を浴びたアンデスの山々が見えます。サンチアゴで4時間余のトランジット、カンタス便でシドニーへ。これがなんと14時間10分のロングフライト。映画を1本観て、あとはほとんど眠っていました。

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翌日の夕方、ようやくシドニー空港に到着。ラウンジでシャワーを浴びました。初めての経験でしたが、気分はスッキリ。最終目的地羽田に飛び立ったのは夜8時45分、9時間30分のフライトで今朝の5時15分に羽田到着。

ただ、サンチアゴ空港のラウンジで思わぬハプニングがありました。ビールを飲みながらノートパソコンをいじったりしていたのですが、途中、昨晩の試合に出ていたサンウルブズの選手やコーチの顔を発見しました。最初はためらいもありましたが、「旅の恥はかき捨て」というではありませんか。思い切って声をかけ、「一緒に写真を撮ってもらえますか」とお願いしました。手に昨夜買ったレプリカのラグビーボール(ふくらんだままなのが幸いしました)を持ちながらでしたので、こちらの意図も一発で通じました。疲れているはずだから断わられるかもと思いましたが、そこはやはりプロ。居合わせた3人全員がイヤな顔ひとつ見せず席を立ち、笑顔でカメラに収まってくれたのです。右がエドワード・カーク選手、中央がラーボニ・ウォーレンボスアヤコ選手、左がサム・ワイクス選手です。

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さて、見かけ上は46時間の移動ですが、時差が12時間あるので実質的には34時間になります。トランジットの時間を差し引いて、正味26時間のフライトですから、疲れないわけがありません。それでも、思っていたほどではなく、自宅に着いてから数時間後には、フツーに仕事していました。夜もけっこう頑張り、12時近くまで。メラトニン(時差のある旅には欠かせないサプリメント)を飲んで寝みました。

惜し~い! 最後の10分で逆転負け

2017年5月6日

今日こそ動物園に行こうと思っていたのですが、やはりホテルの人が言っていたとおり、これまで市内にあった動物園は昨年クローズしてしまっているようでした。キリンに挨拶をしたかったのに、なんとも残念。事前にネットで調べたとき、動物園の一部は植物園に移設されているといった情報もあったので、念のためそちらにも行ってみましたが、やはり動物はいませんでした。

DSC02424旧動物園はいま工事の真っ盛りといった感じでしたが、それにしてもブエノスアイレスはいま、街中が工事だらけ。不景気で公共工事をおこなっているのかもしれません。植物園からタクシーで「ガレリアスパシフィコ」に行き、中華のランチを済ませ午後は休憩。夜のスーパーラグビーのサンウルブズ戦に備え、体力を温存しておこうと。ただ、アルゼンチン・ペソの現金がやや不足気味だったので、ホテルからまた「ガレリアスパシフィコ」まで両替に行きました。そのついでに、初日の夕方、十分に見て回れなかった「サン・マルティン広場」の周辺を歩いてひとまわりしてみることに。

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さて、ラグビーです。今日の相手はアルゼンチンのジャガーズ。昨年サンウルブズが唯一の勝利をもぎ取った実績があるので期待できます。ただ、今シーズンのジャガーズはここまですでに4勝を挙げており、かなり力をつけている様子。

キックオフは夕方6時40分なので、1時間前にはスタジアムに着いていようと、ホテル出発は5時にしました。ブエノスアイレスでもかなり西のほうにあり、ホテルからは間違いなく30分はかかるとのこと。また、帰りの足のこともあるので、タクシーをチャーターしました。

5時前にロビーでドライバーに合流。えらく愛想のいい人で、車中もしゃべりっぱなし。お互い、片言の英語なので意は十分に通じます。スタジアムの前で降りると、帰りの待ち合わせ場所を決め、いったん別れました。

試合がおこなわれる「エスタディオ・ホセ・アマルフィターニ」はけっこう古く、しかもそれほど大きくありません。入場ゲートを通り抜け、敷地内に入るとファンゾーンがあり、グッズや飲み物を売る店が何軒か出ています。また、広場のようなところでは、お楽しみイベントがあちこちで繰り広げられていました。アルゼンチン協会公認ラグビーボールのレプリカを買おうと店に行くと、空気が入ったままのものしかないといいます。でも、ブルーの模様がついたものがほしかったので、それで我慢。

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スタンドもかなり古びており、トイレなどもうボロボロ。家人は「ドアのカギが閉まらないから、足で押さえて……」などと話していました。私たちの席は正面、ほぼハーフウェーライン上の位置で、前から8列目。前のほうに10数人の日本人グループが座っていました。「GO!SUNWOLVES!!」と書いたボードを掲げながらの応援です。アルゼンチン在住の人たちなのか、それとも日本かほかのどこかの国からやってきたのか定かではありませんが、えらく熱が入っていました。ほかにも何人か、日本人が私たちの近くにいましたが、99対1のアウェーゲーム。レフェリーの笛がどうなるのか、そちらの不安もあります。

しかし、そんな心配もどこへやら。キックオフ直後からサンウルブズが絶好調で、ほとんどの時間帯でリードを保ちながら残り10分まで進みました。ただ、この10分間でジャガーズが立て続けに3トライし、逆転されてしまい、終わってみれば、39対46。なんとも惜し~い! ゲームでした。それでも5トライを挙げたのでボーナスポイントもつきます。でもやっぱり勝たなくては……。

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試合の途中、東京・秩父宮のパブリックビューイングの映像を観ていたのでしょう、古くからの友人がメールを送ってくれました。メッセージには「テレビに出ていますよ!」と。こちらのテレビ映像に、スタンドにいる私たちの姿が映ったにちがいありません。数少ない日本人ファンですから、映像的にはおもしろいのかも。

試合が終わってスタンドの外に出るとタクシードライバーが待ち受けてくれていました。すぐに乗って、9時にはホテル着。いよいよ明日は帰国です。ホテル出発が6時過ぎと早いので、今晩中に荷造りを済ませておかなくてはいけません。順調に進み、12時にはGOOD NIGHTとあいなりました。

やっぱりおいしいアルゼンチン牛肉

2017年5月5日

今日も昨日と同じく乗り降り自由の観光バス。ただ、最初はタクシーで「レコレッタ墓地」まで行きました。その近くに動物園があるからですが、ホテルを出るときドアマンに聞いてみると、「動物園? ここから車で1時間半ぐらい行った郊外にあるけど」と言うではありませんか。ただ、それは「世界でいちばん怖い動物園」と言われるルハン動物園のことです。こちらは、ライオン、トラ、ゾウ、シマウマ……など、すべての動物と直接触れ合うことができるスタイルになっています。

でも、本当は市内に、普通の動物園もあるはずなのです。「いや、それはもうない」というのです。おかしいなと思いましたが、とりあえずそれを受け入れ、今日はあきらめることにしました。

「レコレッタ墓地」はブエノスアイレスでも人気の観光スポットになっているようで、多くの人が訪れていました。お墓とはとても思えないほど立派な建築物が並ぶ墓地にはびっくり。沖縄や台湾の墓も真っ青といった感じです。エビータとサルミネント元大統領の墓はとくに人気で、小中学生が社会科見学で訪れたりしていました。

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DSC02304ここからバスに乗り今日はブエノスアイレスの北から西にかけてのエリアをひとまわり。ラプラタ川添いの道路を走るのですが、どう考えても川には見えません。川幅はこのあたりで50km、河口部はなんと220kmもあるそうです。「世界でもっとも川幅が広い」というのも納得。天気もいいのに、懸命に目を凝らしても対岸はまったく見えてきません。

 

 

DSC023117日の朝、帰りの飛行機の乗るホルヘ・ニューベリー空港を過ぎるとバスは大きなサッカー場の横を通ります。ブエノスアイレスにはプロのサッカーチームが5つあるそうですが、その一つCAリーベル・プレートのフランチャイズ「エスタディオ・モヌメンタル・アントニオ・ベスプチオ・リベルティ(通称エル・モヌメンタル)」です。

 

 

DSC02331そこから今度は、ブエノスアイレスで最近人気のエリア「パレルモ地区」に到着。ここで下車してランチをすることにします。目に入ってきたカフェ風の店がよさそうだったので、迷わず入りました。とりあえず注文すると、隣、また横、後ろのテーブルの客がそろって口にしている飲み物がありました。大きなボトルに葉っぱが入っており、ちょっと濁った感じに見えます。

 

!cid_462f04eb-51fa-4151-a67b-2dcd9c3918aa@apcprd04_prod_outlookボーイに「あれは何だい」と尋ねてみると、「リモナーデスだよ」と。レモネードですね。さっそく注文してみました。飲むとけっこういけます。道理でみんな頼んでいるはずだと納得。食事もおいしく食べられ、お腹いっぱいになって店を後にしました。

 

ここからは再びバスに乗って、観光スポットでまだ観ていない「五月広場(Plaza de Mayo)」まで。「大統領府(カサ・ロサーダ)」の前にある大きな広場で、人気スポットのはずなのですが、さほど人は出ていませんでした。広場の北側にある教会はブエノスアイレスの「メトロポリタン大聖堂」。

 

ちょうど夕方5時前だったので、ガイドブックに書いてある「大統領府」の衛兵交代式が観られるはずなのですが、衛兵それ自身の姿が見えません。どうしたのだろうと、あきらめて帰り支度を始めると、「大統領府」の建物からすーっと出てきました。しかし交代式は別の場所でおこなわれるようで、後ろからついていくと、先の教会に。中に入ると、その一角でごく簡素な交代式がおこなわれました。台北の「中正紀念堂」でのそれと比べるとえらくあっさりした感じで、あっという間に終了。

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IMG_0842夕食は、わざわざ遠出する気分でもなかったので、ホテルから歩いて5分以内のところで見つけることに。すると、店の名前も何も出ていないのですが、お客はそこそこ入っているレストランがありました。すぐそこに決めて中に入り、炭火焼きのアルゼンチン牛肉(日本人好みの刺しは一切なし)を注文。ここはおいしかったです。やはり本場の肉は違いますね。しかも、値段がウソのように安いのです。

 

 

「日本庭園」には外国人がいっぱい

2017年5月4日

出発前に国内で予約しておいた、市内のあちこちを自由に見て回れるホップオン・ホップオフスタイルの観光バスでまずはおさらいです。「コロン劇場」の前から乗って市内の南東部を観て回りました。ボカ地区が中心ですが、「カミニート」という観光名所は初めてだったので大感動。ブエノスアイレスでもいちばん古くから開けていた場所で、カラフルに塗られた外壁の家並みが特徴的。北半球でいうとちょうど11月の上旬と同じ季節なので木々が紅葉しており、この界隈にもそうした木が。それが街並みにも文字どおり色を添え、いっそう美しく見えました。

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昼食は、前日も訪れた「ガレリアスパシフィコ」地下のフードコートで。ファストフード系の店が多い中、この「ポスタベッキア」という店だけは別格のよう。ここに入って、牛肉の炭火焼きステーキを食べました。えらいボリュームで、味はハイレベル、しかも安いこと。女性が一人でふらっと立ち寄り、ワイン1杯と各種の炭火焼きステーキをささっと食べていきます。さすがアルゼンチンですね。

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!cid_6c8901b3-bf77-4b23-8868-80a4bc9da25b@apcprd04_prod_outlook午後はまずエビータ博物館へ。エビータはミュージカルの作品にもなった、元アルゼンチン大統領ペロンの夫人エバ・ペロンのこと。地方のごく普通の家、しかも私生児として生まれ、若いころはウエイトレスやモデル、娼婦を生業としていましたが、声優や女優として次第に名を上げていきます。それが、当時まだ軍人(といっても、軍事政権下で副大統領兼国防大臣兼労働局長の任にあった)フアン・ドミンゴ・ペロンに見初められ結婚。

 

 

 

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その後ペロンが大統領になったため、突然ファーストレディーになります。その生い立ちから国民的な人気を得るようになった、現代版シンデレラといった風の女性。32歳の若さでガンに斃れたこともあり、伝説の人になっています。100ペソ紙幣にも描かれていることからもその人気ぶりがうかがえます。ただ、その一方で、過去の来歴、あるいはファーストレディーとして公私混同と言われても仕方のない行動が目立ったため、存命中は批判する者も多かったようです。

 

続いて足を運んだのは「日本庭園」。あまり期待していなかったのですが、ここがなんと大当たり! この種のスポットは“「日本」とは名ばかり”とまでは言わないものの、結構いい加減な造りをしていたりして、がっかりさせられることが多いのですが、ここは違いました。まず、お金をしっかりかけてあるのが一つ。庭園自体も素晴らしいですし、季節柄、鯉のぼりが上がっていたりなど、随所にさまざま工夫が凝らされ、観る者を飽きさせません。しかも、来場者が多いのです。日本人は一人も見かけませんでしたが、あちこちからやってきた外国人観光客は真剣な表情。近ごろはどこの国に行っても、「日本の文化」が注目されていることを実感しますが、それはこの地でも同じようです。

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IMG_0825この日のバス観光で最後に立ち寄ったのが、「世界で2番目に美しい書店」と言われる「El Ateneo Grand Splendid(エル・アテネオ・グラン・スプレンディド)」。もともと劇場だった建物を改装して作られたのだそうで、荘重な印象さえあり、観光名所になっているのも納得です。1階と2階がメインのようで(ところどころにソファー風のイスが置かれていて、そこに腰をおろして本を試読しているお客も)、3階は壁に絵が展示され、休憩場風になっていました。

 

 

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ただ、「2番目に美しい」と言われると、「じゃあ、1番はどこなの?」と気にかかります。もともと、このランキングはイギリスの新聞「GUARDIAN」が2010年7月に「The world’s 10 best bookshops」と題して発表したものだそうです。日本では、京都の「恵文社」という書店が選ばれているとのこと。なかには、世界遺産になっている書店もあるようで、ぜひ一度のぞいてみたいと思います。

美しいアンデスの山並みが見えました

2017年5月3日

サンチアゴからブエノスアイレスへの移動はKLM便。ビジネスクラスではありましたが、もともとがアムステルダム→サンチアゴ→ブエノスアイレスという長距離便の最後の1区間に乗る形なので、機材もグレードが高く、快適そのものでした。オークランド→サンチアゴのときは十分観られなかったアンデス山脈も、こんどはバッチリ。こんなに美しい山並みがスモッグのため、サンチアゴの街中からはほとんど観られないというのはなんとも残念です。

飛行機はアンデスの5000~6000m級の山の上を飛ぶので、窓のすぐ下に頂上が見え、スリリングながらも素晴らしい景色。とはいえ、進行方向左側の座席だったので、迫力はいまイチでした。アンデスはやはり雪をかぶっている南のほうが美しいので、帰りが楽しみです。

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ブエノスアイレスもサンチアゴと同じく25年ぶりの訪問。来る前に、その当時使い残したアルゼンチン・ペソの紙幣や硬貨が多少あったので、どうしようかとも思いましたが、その間にデノミがおこなわれていたので、いくらなんでもということで、持たずに来ました。アルゼンチンの経済はいまでも不安定のようで、過去2年間で物価が30%も上昇したといいます。ガイドブックで見た空港から市内への定額タクシー代金450ペソが740ペソに上がっているのには驚きました。

もともとブエノスアイレスのタクシーは、料金がいい加減というか、空港→市内中心部は、空港のカウンターで定額を払い、その領収書を持って乗るのがいちばん安全とされているようなのですが、それがこのありさまでは、一瞬だまされたのかも……と疑ってしまいました。でも、そうではなかったのです。

DSC02230なんとかホテルに無事到着し、チェックイン。場所も便のよさそうなところで、ほっとひと安心です。とりあえずアルゼンチン・ペソの現金がないので、近くにある市内随一のショッピングモール「ガレリアスパシフィコ」の両替店に行ってみることに。これがまた立派な建物で、さすが“南米のパリ”と呼ばれるだけのことはあります。

 

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1888年に作られたこの建物は、ミラノのヴィットリオ。エマヌエーレ2世●を模したもの。最初は「ボンマルシェ」というデパートだったようです。しかし、その後のアルゼンチンの政治的な混乱等により、デパートは廃業、一部は国立美術館として使われるようになります。さらに、その後はブエノスアイレスとチリとを結ぶ鉄道を営業していたイギリス資本の会社の本社として使われました。それが「Pacifico」という名称につながっているようです。しかし、軍事政権下の時代には拘置所として使われたりするなど、ひどい状態でした。1989年になって歴史的建造物の指定を受け、翌90年に現在のショッピングモールに改装されたといいます。そんなモールの周辺はほかにもお洒落な建物がごろごろあります。アールデコ調でも、品がいい感じで、観ていても飽きません。

昨日あたりから時差ボケが顕著に出始めており、夜は早い時間から眠くなり、朝はメッチャ早い時間に目が覚めるという悪循環におちいりつつあります。この日もそうなりそうだったので、食事もホテルの近場で済ませることにし、日本料理の店に。「入船」という店でしたが、家人は前夜と同じ寿司の盛り合わせ、私は親子丼。ブエノスアイレス風というか、日本のそれとはまったく異質のものでしたが、それはそれでけっこういい味がしました。

ウワサの「生ウニ」はいまひとつでした

2017年5月2日

サンチアゴは2回目ですが、最初のときはバスに乗って市内を走っただけなので、観光はほとんどしていません。そこで、今日は朝から市内観光に出かけました。出発前にインターネットで予約しておいたのですが、実際にスタートしてみると、ウェブサイトに記されていた内容とは大違い。ずっとバスに乗って動き、要所要所で下車してはガイドしてくれるスタイルかと思いきや、実際は「中央魚市場」の前で下車してあとはずっと歩きながら廻るのです。でも、それがかえってよかったようです。

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魚市場というのは世界中どこでも同じような印象ですが、さすが水産資源に恵まれたチリだけあって、種類も豊富、何より新鮮な感じがします。市場のほとんどを占めているのが、ウニを食べさせてくれるので有名な「DONDE AUGUST」というレストラン。朝だったのでまだオープンはしていませんでしたが、ランチどきになるとここがいっぱいになるとのこと。これは今日の午後のお楽しみですね。

DSC02130次に行ったのは、チリ発祥の地「アルマス広場」。1541年のことだそうで、当時の建物もいくつか残っています。そのすぐ近くにあるコーヒースタンドにガイドさんが連れていってくれたので、試しに1杯注文、手にしながらまた歩き始めます。ただ、このコーヒーがまったくなじめない味というか、こうも違うのかと驚きました。見た目はたしかにコーヒーなのですが、なんとも表現しがたい味。どうにもなじめず、結局、街角のゴミ入れに捨ててしまいました。同じツアーに参加していたオーストラリア・メルボルンの老夫婦も同じだったようです。メルボルンはコーヒーの名所ですからね。

 

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次は、大統領府がある「モネダ宮殿」、そして「サン・フランシシコ教会」と見て歩き、再び車に。かつての要塞「サンタ・ルシアの丘」に昇ったあと、川を渡った先にあるお土産物屋に立ち寄り、最後はホテルまで送ってもらいました。

 

 

 

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すぐにまたランチを食べにタクシーを呼び、中央市場までとってかえします。タクシーのメーターもすぐに何千になります。ホテルから市場までメーターは9300ペソでしたが、チップ込みで10000ペソ札を渡しました。1700円弱という計算になります。

DSC02198さっそく「DONDE AUGUST」でウニや海鮮スープを注文し、食べてみましたが、ウニは生臭く、生で食べるのはちょっと難しそうでした。前日、インターネットで仕込んでおいた情報どおり、一緒に出てくるタマネギとパクチーをたんまり載せてレモンを絞り、そこにオリーブオイルをかけ混ぜ合わせてみたところ、なんとかイケました。といって、目の球が飛び出るほどおいしい代物ではありません。家人はまったくダメなようで、別にオーダーした海鮮スープもややクセがあり、あまり進みませんでした。まあ、安いは安いのですが、「ウーン」といったところでしょうか。

食べたあと、地下鉄の駅まで歩いたのですが、帰りは午前中とはうって変わって大変な人出。タロット占いの小屋のようなものがずらっと並んでおり、どこも皆お客さんが。真剣・深刻な顔をした人が多いのには驚きました。

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ホテルに戻りしばし休憩ののち、夕食へ。ホテルから歩いて行ける場所に日本料理店があったのでトライしました。「将軍」という名前で、まわりはすべてチリというのに、いきなり日本家屋風の店がポツンと建っています。最初目に入った店員は皆チリ人。テーブルに着くと、すべてスペイン語でしたが、テキトーにやり過ごし、ビールと焼き鳥、厚揚げ豆腐、鍋焼きうどん、家人は寿司の盛り合わせを注文します。

ふと見ると、私たちのテーブルの後方にカウンターがあり、女性らしい感じの板前さんが出てきました。「おーっと」と思いましたが、寿司はどうやら彼女の担当のようです。でも心配は杞憂に終わり、まずまずの味でしたし、そのほかのメニューもそこそこ。なかでも、焼き鳥は日本のそれより美味。チキンのクオリティーが高いのでしょうね。

預けた荷物がなかなか出てこず冷や冷や

 

2017年5月1日

ブリスベンからNZのオークランドまで3時間10分、4時間後のLATAM便に乗り換えて11時間20分。ブリスベンとの時差が11時間あるので、チリのサンチアゴ空港に着いたのは午後2時半過ぎです。預け荷物がなかなか出てこず、心配しましたが、最後の最後、それも“おまけ”で出てきたといった感じのスーツケース2個をでやっと受け取ることができました。乗り継ぎが2回もあると、どうしても心配になります。

ターミナルビルの外に出る前、税関から出てすぐのあたりから「TAXI」と書いた案内板を手にしたドライバーが待っていて、声をかけてきます。真正面のカウンターに「OFFICIAL TAXI」とあったので、それを信じてお願いしました。通貨単位が1ドル=約650ペソ=110円なので、100ペソで17円ほど。空港からホテルのある新市街までの定額運賃は24000ペソですから、4100円くらいになります。

ホテルでチェックインを済ませ、すぐ近くに立つ南米でいちばん高い展望台(=300メートル)がある「コスタネラ(Costanera)センター」へ。ただ、ホテルの周りもそうでしたが、このビルも閑散としています。そうか、5月1日はメーデーで、休日なのですね。それでも展望台はオープンしていて、上がってみたのですが、あいにくの曇り空で、アンデス山脈は残念ながら雲というかガスですっかりかすんでしまっていました。

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