羽田に早く着くはずが……

2011年3月11日
今日で台北ともおいとましなくてはなりません。13時45分(日本時間では14時45分)に台北松山空港を飛び立ったANA166便に乗って20分ほどしたころ、機長のアナウンスが入りました。「今日は風の具合がいいので、予定より早く羽田に着きそうです」と。ラッキーと思ったのもつかの間、再びアナウンスが。「日本で地震があり、羽田空港が現在使えないので、当機はいまいちばん近くにある那覇空港に緊急着陸します」とのことです。

そのときは、「残念」と思っただけなのですが、いざ那覇に降り立つととてつもない事態になっていることがわかりました。地震といっても、そんじょそこらのレベルではなく、マグニチュード8を超えており、国内は大混乱におちいっているようです。機内から、予定が変更になったことを知らせようとするのですが、携帯電話もメールも通じません。機内に2時間ほど待機させられた後、「今日はもう、羽田まで飛べないので、当便はここで運行を終了します。とりあえず今夜は那覇市内に泊まってもらい、明日の便で帰ってください」という案内がありました。

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那覇には私の会社の分室があるのですが、まさかこんな事態になるとは思ってもいないので、キーも持ってきていません。どこかホテルを確保しなくてはならなくなり、娘の家に電話して、固定電話を使ってホテルを予約してもらうよう頼むと、しばらくして予約が取れたと連絡がありひと安心。そのときすでに夜の10時を過ぎていました。

10時半過ぎにホテルにチェックイン、テレビのスイッチを入れるとそこに映っていたのは東北地方太平洋岸の地獄のような映像でした。大きな津波が街全体を、田畑を、そして人々をも飲み込んでいく光景に茫然唖然。事態のただならぬことを時間させられました。