「藝祭」のおみこしパレード。フツーの中に輝くアートが…

2018年9月7日
去年のいまごろ、たまたまテレビで知った「藝大祭」。そのとき、「中長期スケジュール」に書き込んでおいたのですが、いよいよ今日から始まりました。何せ東京藝術大学の学生たちですから、10年、20年経ったとき、世界的なアーティストになっていないともかぎりません。その卵たちが、自由な発想で取り組むパフォーマンスの一つが初日のメイン行事=「おみこしパレード」です。

学部とか学科の枠を超え、いくつかの専攻課程を組み合わせてチームを作り、それぞれが音とヴィジュアルの技・センスを自由に表現するおみこし行列。キャンパスから上野公園まで練り歩いてきて、最後は国立博物館前の広場でパフォーマンスを繰り広げます。「あふれる歓喜と魅力。そして少しの狂気」が今年の「藝祭」の趣旨でもあるようで、その意味では期待が持てます。

その前に一度、東京文化会館裏あたりでパレードを止め、気勢を上げる場面があります。ブラジルのカーニバル風というか、サンバのリズムに合わせて各チームのメンバーが叫び踊るのですが、20代前半の人たちばかりとあって、そのエネルギーはハンパではありません。とんでもなく重いおみこしを藝大のキャンパスからかついできて疲労困憊しているのに、それをまったく感じさせないのがいいですね。

 

 

 

そこで元気をつけると、最後の行進に入り、広場の前でそれぞれ所定の場所におみこしを置いてスタンバイ。あとは順番にパフォーマンスを披露するという流れです。たとえば、絵画科(日本画専攻)と建築科、音楽環境創造科、指揮科の4つの学生が組み合わさるとどんなものが出てくるのか──芸術には門外漢の私には想像もつきません。そこにこのイベントの面白さがありそうです。