再び始まった「断糖」生活

 兵庫県加古川市にある「崇高クリニック」に、今月6日から“入院”しています。といっても、ここは普通の病院とはかなり趣が違い、病院のベッドで眠れるのは夜だけです。日中ベッドでゴロゴロしていたりすると、院長の荒木先生から厳しく叱られます。「外に出て歩きなさい」と。歩くことで、臀(でん)筋と大腿筋を増やし、鍛え、体内に必要以上に蓄積されている「糖」=炭水化物を少しでも消費するように努めるのです。

 荒木先生の『断糖宣言!』という著書をつくったのは昨年の5月ですから、ほぼ1年前のこと。「断糖」というタイトルを思いついたのが大好物のドラ焼きをほおばりながらだったのはなんとも皮肉なことですが、それ以来、日常の食生活から、自分ではかなり「糖」を追放したつもりでいました。だが、しばらくするとだんだん気がゆるみ、気がつくと芋ヨウカンを肴(さかな)に芋焼酎を飲んでいたらいなど、とんでもないことをしでかしていたりします。

 ただし、この場合誤解してはいけないのは、体に悪いのは芋焼酎ではなく、芋ヨウカンです。焼酎のほうは蒸溜酒ですから、原材料にもともと含まれている「糖」はすべて飛んでいってしまっており、度を越さない限り、体に悪さをすることはありません。だが、芋ヨウカンの場合は芋に糖分が含まれていますし、加工途中でさらに砂糖を加えるため、ますます糖分が体内に蓄積されることになります。糖こそは、肥満、高血糖、高血圧、過剰な中性脂肪など、メタボリックシンドロームを引き起こす諸悪の根源なのです。

 私の場合も、入院して2日目の糖負荷検査で、食後の血糖値が異常に増え、しかも、1時間半たっても2時間たってもいっこうに下がらないということがわかりました。また、6時半には夕食を済ませ、その後何も食べていないのに、寝る前の血糖値が110も120もあり、朝起きたときそれがほとんど下がっていなかったり、へたをすると、就寝前の血糖値より翌朝起床時のほうが高かったりなど、インスリンの分泌がメチャクチャになっていることも判明しました。このまま放っておいては危ないということで、さっそく断糖食+運動(歩き)の生活が始まりました。

 病院がある場所は周囲にほとんど何もないので、毎日、歩いて15分の東加古川駅または歩いて35分ほどかかる加古川駅から電車に乗ってあちこち出かけ、1時間から2時間、日によっては3時間ほど歩くという毎日を送っています。おかげで体重は入院時より5キロほど減り、朝起きたときの重苦しさも消え、すかっと目覚められるようになりました。この生活があと5日間ほど続くのですが、問題はむしろ退院した後です。今度こそ、昨年の轍を踏まないようにしなければなりません。それには、かなり過酷な日々を送ることになるでしょう。

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