意外な名作と出会えたパドヴァ

2018年2月5日
IMG_1647今日は朝9時過ぎにテルミニを出発するITALOという会社の列車に乗ります。国鉄=TRENITALIAの向こうを張って2012年に開業した会社ですが、今回が2回目の利用。あか抜けたスタイルの真っ赤な車体はジウジアーロのデザイン。見るからに速そうな印象を与えます。しかも料金が国鉄より全般的にかなり安い! これはイタリアだけに限りませんが、チケットの値段は購入する時期に応じて変動し、売れ行きが思わしくないとバーゲンのようなこともします。

パドヴァは小さな町です。今回初めて知ったのですが、ヴェネツィアまでは電車で30分ほど。カーニバルの時期はヴェネツィアのホテルがべらぼうに高くなる(それでも予約を取るのは大変)のですが、ここパドヴァはふだんと同じなので、同じ広さの部屋に半額以下の値段で泊まれます。私も昨年9月の時点で、ヴェネツィアのまあまあのホテルを予約を入れておいたのですが、そのことを知りパドヴァのホテルにトライしてみました。

もちろん、ヴェネツィアのようにゴージャスな雰囲気はなく、歴史を感じさせる風情もありません。旧市街まで行けば、それなりに雰囲気のあるホテルもいくつかあったのですが、私たちは、パドヴァから毎日ヴェネツィアまで通うのですから、駅近のほうがよかろうということで、駅の真ん前、歩いて2分のホテルにチェックイン。

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それでも、外観は貴族のお屋敷風。それを全面的にリノベーションしたのでしょう、中はえらくモダンで、最近はやりのデザイナーズ風。バスタブもジャクージまで付いていて、すこぶるお得な感じがします。ただし、4つ星ですからきちんとしたレストランはありません。

今日はヴェネツィアには行かず、この町を見て回ることにしました。ただ、もう午後3時近いので、ホテルから歩いて10分ほどのところにある「スクロヴェーニ礼拝堂」へ。ところが、これが大ヒットでした。さほど期待していなかったから余計でしょうが、とんでもなく美しい教会だったのです。とくに内部がすごく、天井から壁からすべてジョットーのフレスコ画で覆われていました。『マリアとキリストの生涯』という38枚の連作は圧巻の一語。見学の前に入口近くの特設学習室でお勉強させられるのも納得です。

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DSC_0389次は、そこから少し南にある「サンタントニオ教会」へ。こちらはビザンチン様式というのでしょうか、8つの尖塔などイスラム教の影響がかなり濃厚に感じられる教会です。立派な回廊も印象的でした。