夏日の東京から、冬に戻った酒田・秋田へ

2017年4月20日

前日(4月19日)午前11時発・山形県の庄内空港行きANA便に乗りました。自宅から最寄り駅まで乗ったタクシーにはクーラーが入っていました。東京はこの日まで3、4日、最高気温が25℃を超える夏日が続き、ぽかぽかです。ただ羽田では、「庄内空港行きの便は、現地の気候状況によっては羽田に引き返すことも……」という条件付きの運航。にわかには信じがたいのですが、仕方ありません。

着陸の15分前、奥羽山脈の上空を飛んでいたときはきれいな青空で、出羽三山を覆っている残雪の白さがまぶしいほど。ところが、空港近くになると猛烈な強風です。着陸寸前には風で大きく煽られ、大丈夫かな……と一瞬不安に。しかし、パイロットの腕は確かで、ほとんど衝撃なしにドンピシャリの着陸を決めてくれました。でも、窓の外を見やると雨がぽつりぽつり。予報どおりの天候です。

迎えに来てくださったMさんと食事をし、そのあと空港のやや南にあるホテルまでインタビューに向かいました。途中、横風でがんがん煽られます。2時半にインタビューを終え、酒田市内の取材へ。もうこのころになると気温はぐんぐん下がり、風も強まる一方。

酒田の港近くにある日和山【ひよりやま】公園は、風速20~25メートル。吹き飛ばされそうな状態でした。気温もおそらく3℃前後でしょう。カメラを持つ手もかじかんでいました。それでも前日満開になった桜は凛としています。ひとひらの花びらも飛ばされずにいるのです。ただ、花見客はゼロ、店も開いていません。

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IMG_0612江戸時代の船宿兼倉庫兼販売店といった感じの鐙【あぶみ】屋も、明治期まで栄華をきわめた「山王くらぶ」も、市の資料館を訪れたときもどしゃぶりの雨と強風。チケット売り場の人も恐縮至極というか、「よくもまあ、こんな天気のときに来てくださって……」といった感じで応対してくれました。

酒田から秋田県にかほ市に向かう国道7号線の途中、遊佐【ゆざ】町あたりでしょうか、両側が桜並木になっているところを通過。花は残念ながら半分以上散ってしまっていましたが、満開だったらさぞかし……と思わせます。Mさんが店を開いておられるにかほ市象潟【きさかた】のあたりでは、松尾芭蕉の歩いた奥の細道を車でたどりながら往時をしのび、さらに同市の北にある「道の駅ねむの丘」に立ち寄った(9年ぶり!)あと秋田まで。

さて、今日(4月20日)は朝食後、新幹線の出発時間まで多少時間があったので、ホテル近くの久保田(秋田)城がある千秋【ちあき】公園に足を運んでみました。城と桜というのは黄金の組み合わせというか、全国各地で見られる光景です。まして満開が近いとなれば……と期待しつつ行ってみたのですが、桜はまだ7分程度。週末からが見ごろといった感じでした。昨日ほど寒くなく風もおさまっていたのが救いでした。

桜はいまひとつでも、園内にはいい場所があちこちにあります。露店が軒を並べているのが興ざめといえば興ざめでしたが、まあ、これはご愛嬌でしょうね。

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