浜松式の乾杯「やらまいか!」で元気いっぱい

●今年のGWでいちばん混んでいなさそうな5/5〜7の期間を利用し、旧友たちと会いに浜松&名古屋へ。初日の5/5は浜松です。たまたま「浜松まつり」の最終日で、呼び物の一つ大凧揚げ大会がおこなわれていました。徳川家康の城下町時代の町ごとに作った大凧を遠州灘の中田島砂丘で揚げる催しで、100年ほど前から続いているそう。浜松は空っ風が有名ですが、それを利用してのことでしょう。


●この日は風がいまイチでしたが、地上では各町の若い衆が、ベテランの指揮で糸を引いたり伸ばしたりの”重労働”。士気を鼓舞するラッパの音が乾いた空気に力強く鳴り響き、それに合わせるかのように凧が広い空を舞います。


●凧揚げのあとは駅の近くでご当地名物の餃子。といっても居酒屋で、はからずも昼飲みとなりました。乾杯は、年長者が「やらまいか!」と声に出したら同席者が「おいしょ
お!!」と応じ、グラスに口をつけるというのがこの店の流儀。「やらまいか」(やってやろうじゃないか)は、新しいことに積極果敢に挑む、この地方特有の進取の気風を示す言葉で、お店の人に教えられたとおり声に出すと元気になります。ヤマハ、河合楽器、ホンダ、スズキの淵源[えんげん]はこれなのかと納得。


●夜は、各町に伝わる山車[だし]が辻々に止められ、私たちを楽しませてくれます。本来なら全部合わせて数十台ある山車がそろって行列するのですが、コロナ禍でここ2年は取り止め。今年ようやく各町内を練り歩くまではOKになったそうで、法被[はっぴ]を着込んだ人たちの表情も生き生きしていました。浜松人の「ケ」の充実は、こうした「ハレ」がある故なのでしょうね。(2022/5/6)