100歳のいまも矍鑠! 女性写真家の個展

2014年4月12日
笹本恒子氏さんという女性写真家の存在を今日初めて知りました。東京新聞に笹本さんの「100歳展」という催しがおこなわれる告知広告が出ているのを家人が見つけ、教えてくれたのです。会場は横浜の新聞博物館だそうです。

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なんでも、笹本さんは“日本最初の女性報道写真家”といわれているそうで、いまもなお元気に取材・執筆活動を続けているとのこと。戦前、20代で財団法人写真協会所属の報道写真の仕事を始め、日独伊三国同盟の婦人祝賀会やヒトラーユーゲントの来日、日米学生会議など、日米が戦争に突入する前の貴重なイベントの写真を撮影しています。戦後はフリーの写真家として、「60年安保」闘争の模様や画家の岡本太郎、評論家の大宅壮一、作家の宇野千代、美容化の吉行あぐり、画家の三岸節子などを撮影しました。
 
土曜日でもあるので、さっそく観に行きました。久しぶりに車に乗り、首都高を一路横浜へ。新聞博物館という会場は初めてで、ナビだけが頼りでしたが、日本大通りに面して建つ由緒ありげな建物です。

会場には笹本さんの作品134点が、「明治生まれの女性たち」「あの時代、あの人」「笹本恒子が見た時代」「いつまでも現役……笹本恒子さんの今」という4つのテーマに分けて展示されていました。まったくの偶然ですが、途中、笹本さんご自身が会場にやってこられ、お顔を拝見することができました。100歳とは思えぬ足取りで、矍鑠としておられます。居合わせた客とも気さくに言葉を交わしていましたが、まだまだこれからも仕事をされるのではないかと思えたほど元気です。

展示を見終わったあと、せっかくの機会だからということで、新聞博物館のほうもまわってみました。そういえば、中学生のころだったか、日本で最初の日刊新聞は横浜で生まれたということを教わった記憶があります。それを記念し、2000年10月にオープンしたのだそうです。新聞の歴史や新聞が作られるまでのプロセスをわかりやすく展示していました

 

博物館が設けられている「横浜情報文化センター」は、関東大震災の復興記念として建てられた商工奨励館を保存しつつ高層棟を新たに増築した歴史的建造物とのこと。近くには、横浜開港50周年を記念して建てられた開港記念会館や神奈川県庁本庁舎といった、味わい深い建物がいくつかあります。そのほか、横浜スタジアムや山下公園、大桟橋、中華街も歩いてすぐのところでした。

 

昼食どきになったので、何年ぶりかで中華街に足を運び、食事をし、さらにそのあと、赤レンガ倉庫で開催されていたHoli Festivalをのぞいてみました。こちらは、春の訪れを祝い、相手かまわず、色粉を塗り合ったり色水をかけ合ったりして祝う、ヒンドゥー教のお祭りらしいです。

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調べてみると、横浜ではこれより前から、「ディワリ(Diwali)」というお祭りが、毎年秋になるとおこなわれているとのこと。古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』に起源を持つ、ヒンドゥー教で最大のお祭りで、「光の祭典」とも呼ばれているとか。“横浜がインドになる”というのがキャッチフレーズのようですが、インド商人が日本で初めて拠点を設けたのが横浜ということにちなんでいるといいます。一度、足を運んでみたいと思いました。