上州は桜が満開でした──中山道バスツアー②

●今日は上州路をたどります。高崎を出て軽井沢を通過。軽井沢が宿場町だったとは、今回初めて知りました。最初にバスを降りた板鼻[いたはな]宿は、幕末期、皇女和宮が14代将軍家茂[いえもち]に嫁ぐに際し、京から江戸に向かう途中で宿泊した町。中山道を選んだのは、東海道に比べ人通りが少なく警護がしやすい、一般の往来の妨げになる影響も少ないためだとか。行列は3万人とも5万人とも8万人とも言われますが、いずれにせよ当時としてはとんでもない数。街道沿いの村は上を下への大混乱だったそうです。
●2カ所目の安中[あんなか]宿では、当時の下級武士が住んだという長屋がユニークでした。彼らが心身鍛錬のためにおこなった「遠足[とおあし]」が、日本のマラソンの始まりなのだとか。のどかな環境の中、そうしたことでもしなければ体がなまり、武士としてのアイデンティティーまで失ってしまったかも。
●3カ所目の追分宿は、中山道と長野方面に向かう北国[ほっこく]街道との分岐点。遊歩道が整備され、ここまで訪れた宿のうちではもっとも風情がありました。追分宿から上州を過ぎ碓氷峠を越えると信州軽井沢。軽井沢が宿場町だったとは! 昼食は千曲川畔にある創業104年の川魚料理店。塩名田[しおなだ]宿はいたるところ桜が満開で、はからずも今年二度目のお花見に。
●そのあと望月宿、和田宿を経て、下諏訪宿がこの日の宿泊地。湖畔はきれいに整備され、桜並木もいまを盛りと咲き誇っています。標高が平均1100mの長野県ですから、到着した時間帯がちょうど日没と重なり、湖畔からのながめは最高。明日も好天に恵まれそうです。(2021/4/11)

Facebook Post: 2021-04-13T22:14:50